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統計|Amosで間接効果の分析—手順編—

先日の投稿で,今年の投稿は学会発表の報告×2とできれば論文まとめかな
とか言ってたんですが,全然関係のない投稿です。

今回はAmosで間接効果の検討(Bootstrap)をする方法を忘れていたので,またあとで思い出す時のためにメモしていきます。参考にした動画はこちら。使ったのはAmos 27 Graphicsです。

今回は分析実行まで。


はじめに

今回使用するデータは,以前に授業で地図完成のグループワークをやらせてもらった時に測定したデータを使ってみました。

媒介分析なので変数は3つ。

独立変数―共有的認知
媒介変数―状況把握能力
従属変数―完成度
※状況把握能力はチームワーク能力の下位尺度でした

変数名はそれぞれ,
sc: Shared Cognition
sa: Situational Awareness
comp: Degree of Completeness
としました。

モデル図はこんな感じ。

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仮説としては,『グループワークを通して,認知的共有を体験することで,個人の状況把握能力を介してグループの課題達成を高めるか』という内容です。

一応断っておくこととして,これからこの記事で媒介分析をするにあたって,事前分析として相関分析をする必要があるだとか,そういった「媒介分析の手順」ではなく,あくまで「Amos上での手順」を説明します。

分析プロパティの準備

いきなりですが,Amosで検討したいモデルを作成するところまでは端折ります。てことでこのモデルを検討します。

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モデルを作ったらまず,プロパティを設定します。

左のアイコンから「分析のプロパティ」をクリック。
  ↓
「出力」タブの「最小化履歴」「標準化推定値」「重相関係数の平方」「間接,直接,または総合効果」にチェックを入れる。

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  ↓
「ブートストラップ」タブの「ブートストラップの実行」にチェックして2000と記入(5000や10000でもOK)。「バイアス修正済信頼区間」にチェックして95と記入。

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プロパティ閉じたら完了。


パスに名前を付ける

次に,検討したいパスに名前をつけます。

ということで検討したいパスを右クリックして,「オブジェクトのプロパティ」をクリック。

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  ↓
出てきたウィンドウの「パラメータ」タブを開いて,係数に名前をつける。今回は「par1」とします。

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  ↓
そしたら他のパスにも名前をつけちゃいましょう。こんな感じになります。

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シンタックスを書く

分析準備の最終段階です。

画面左下,「ユーザー定義のウンタラカンタラ」と書いてあるあたりを右クリック。「新しい推定値を定義」をクリックします。

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  ↓
出てきたウィンドウの上のボックスに式を書いていきます。今回はsc→sa→compで,sc→saを「par1」,sa→compを「par2」としているので,
「間接効果=par1×par2」という式を書くことになります。そして間接効果をここでは「sie」と名付けました(sie は standardized indirect effects だったかな…?)。
ということで式は「sie=par1*par2」となります。もっと複雑なSEMモデルで何ヶ所か間接効果を調べたいときは,ここで調べたい箇所を全部書いちゃってください。

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  ↓
この式を走らせることが可能か確認するために,「ファイル」タブの「シンタックスを検証」をクリック。すると問題なければ下のボックスに「シンタックスはOKです。」と出ます。

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  ↓
OKが出たら,また「ファイル」タブから名前を付けて保存してください。今回は「example」と名前をつけました。

  ↓
最後に,今作ったシンタックスを使って分析するよ!という宣言的なことをします。「ユーザー定義のウンタラカンタラ」と書いてあるあたりをまた右クリック。「推定値を選択」をクリックして,さっき保存したシンタックスを選択します。シンタックス作ったらそのまま実装されるんだったかな?されてなかったら以上の通り操作してください。

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ということで準備は完了で,あとは分析実行ボタンを押すだけです。
続きの結果の見かたはまた後日書きます。
使ったデータもここに貼っといた方がいいかな。

では。

続き書くのが面倒で取り消し線引いてたけど,やっとこさ書きました(2022年6月5日)。


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