村上大祐(佐賀県嬉野市長)

嬉野市は、太古より語り継がれる嬉野温泉を有し、全国茶品評会連続日本一の「うれしの茶」の…

村上大祐(佐賀県嬉野市長)

嬉野市は、太古より語り継がれる嬉野温泉を有し、全国茶品評会連続日本一の「うれしの茶」の産地。長崎街道の宿場町としても栄えた白壁土蔵の塩田津は国重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。2022年秋の九州新幹線西九州ルートの暫定開業に向けたまちづくりも進行中。現在1期目。

最近の記事

農業は次世代の成長産業~嬉野市の「園芸ハウス団地」の挑戦から読み解く

 嬉野市の一大プロジェクトである「園芸ハウス団地事業」がいよいよ動き始める。約5ヘクタールの農地に最新の環境制御技術に対応した園芸ハウスを整備し、地域内外から新規就農での入植希望者を募集するというもの。本事業は直接的な農業振興だけでなく、若者の移住・定住促進や空き家の有効活用、高齢者・障がい者等の雇用創出(いわゆる「農福連携」)、新たな特産品開発等々…と様々な分野の政策と連携することで、「一石何鳥」ででも地域課題解決を図る狙いも秘めている。すでに嬉野市での就農を目指して家族ぐ

    • お~い!お茶杯第62期王位戦嬉野対局の関連イベントのご案内

      先日の記事(「令和の天才」藤井聡太二冠、嬉野へ! 王位戦嬉野対局を楽しむポイントを解説)をたくさんの人が読んでいただいて、とてもうれしいです。特にTwitterでバズってからは、嬉野市や私自身への応援をいただいてただただ驚いています。誘致できてよかったと心から思いますし、精いっぱいのおもてなしができるよう努力いたします。皆さん、本当にありがとうございます。  さて、8月18、19日に佐賀県嬉野市の和多屋別荘で開かれる「お~い!お茶杯第62期王位戦」第4局の関連イベント

      • 「令和の天才」藤井聡太二冠、嬉野へ! 王位戦嬉野対局を楽しむポイントを解説

         将棋8大タイトルの1つ王位戦七番勝負の第4局が8月18日、19日に佐賀県嬉野市の老舗温泉旅館「和多屋別荘」を舞台に繰り広げられます。王位の座にあるのは、14歳でのデビュー以来数々の最年少記録を破り、瞬く間にトップ棋士に昇り詰めた令和の天才・藤井聡太王位・棋聖。挑むは対戦成績7勝1敗と藤井二冠に大きく勝ち越している「天敵」の豊島将之竜王・叡王です。タイトルホルダー同士の一戦で、歴史に残る番勝負となるのは間違いないようです。地元市長として、一人の将棋ファンとして嬉野市での対局が

        • 2万6千市民の命のために考えるべきこと(前編)

           近年、自然災害は激甚化の一途をたどっている。市長に就任後してこの3年、「50年に一度」がおおよその目安とされる「大雨特別警報」が、毎年毎年、嬉野市を含む佐賀県全域に発令され、異常事態が常態化している。隣接する自治体では、大規模な浸水被害や尊い人命を失う事態にも直面しているが、嬉野市ではすんでのところで致命的な被害を免れている。関係者の懸命な努力も当然あるが、大半は急に雨足が弱まるなどの幸運によるところが大きい。それゆえに「結果オーライ」的に、市全体としての危機感は希薄である

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          小さな自治体こそDX戦略が必要な理由

           嬉野市はデジタル技術を使った業務改革、すなわちDX(デジタルトランスフォーメーション)戦略に力を入れている。RPA(パソコン入力作業の自動化)、AI-OCR(人工知能による手書き書類の読み込み)といった庁舎内業務を皮切りに、市民サービスでは市役所に来なくても各種手続きが可能な「オンライン申請」が、今まさに現在進行形で進んでいる。デジタル改革を打ち出すと、「費用対効果が見えない」「もう少し他所で成果が出てからでいい」といった時期尚早論や「パソコン操作が苦手な高齢者は?」とい

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          佐賀県嬉野市長の村上大祐です。嬉野市は佐賀県西南部に位置し、長崎県と県境を接する人口2万5499人(令和2年度末現在)の小さなまち。太古の時代より湧き出づる嬉野温泉は「日本三大美肌の湯」として誉れ高く、市内全域を貫く塩田川流域に広がる肥沃な大地に根差す農業や、水運を生かした陶磁器産業で発展してきました。山間地には緑輝く茶畑が広がり、特産の「うれしの茶」は全国茶品評会で最高賞を連続受賞する銘茶として知られています。2022年秋に九州新幹線西九州ルート開業で嬉野温泉駅が新設される

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