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人材サービス会社がハードウェアを開発する理由。|パーソルキャリア

DMM.make AKIBA(以下、AKIBA)は600社 4,000名以上の会員が活動するハードウェア開発環境が整ったコワーキングスペースとして日本最大級の施設です。

スタートアップや中小企業、個人の方も多く活動していますが、誰でも知っているような大手企業もサテライトオフィスや開発拠点として利用しています。

今回取材したパーソルキャリア株式会社(以下、パーソルキャリア)もAKIBAで活動する企業の1つ。転職サービス「doda(デューダ)」などでお馴染みの人材業界大手のパーソルキャリアですが、AKIBAを拠点にハードウェアの開発を行なっています

なぜ人材サービス会社でありながらハードウェアを開発しているのか、どのような活動をしているのか、エンジニアの草薙さんに伺いました。

▼パーソルキャリアについて


バラバラだったエンジニアが集結した新しい部署。

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草薙 駿(くさなぎ・しゅん)さん
パーソルキャリア株式会社 
テクノロジー本部 デジタルテクノロジー統括部 エンジニア

「私が所属しているテクノロジー本部は2019年度に立ち上がった新しい部署です。それまでパーソルキャリア内のエンジニア組織はバラバラの本部に属していました。

技術に強い部署、現場に組み込む力が強い部署など、それぞれに強みがあった部署からエンジニア組織が一つの本部に集結することで、連携したプロジェクトを進めやすくなりました

会社全体としてテクノロジーを強化していこうという流れもあり、200名ほど在籍しているエンジニアがテクノロジー本部に集結して、組織として最適化された状況です。

部署としては、IT・テクノロジーでビジネスをリードすることをミッションに、既存/新規のプロジェクトの双方に取り組んでいます。」



なんでも挑戦させてもらえる環境。

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「テクノロジー本部は基幹システムを中心に開発していますが、AKIBAで活動しているメンバーは新規プロジェクトのもとで開発を行なっています。

私たちの部署が発起人になることもあれば、別の部署から課題が上がってきてプロジェクトとして進行することもあります。

社内の課題を解決するためにはソフトウェアだけでなくハードウェアの開発も行なう必要が出てきました。モノづくり企業ではないので機材を揃える訳にもいかずAKIBAを拠点に活動することになりました。

実はハードウェアエンジニアとして働いたことがないプロジェクトメンバーですが、現在はIoT(Internet of Things)の開発にも取り組んでいます。

会社全体がチャレンジしやすい環境にありますが、特にAKIBAで活動しているメンバーは柔軟に活動できていると思います。



社内で実証実験ができる。

「現在取り組んでいるプロジェクトの1つとして交通費管理システムがあります。総務部から簡単に交通費を管理できないか、と相談を受けたことがきっかけでした。

現在は社員が各々の記憶を元に手入力していますが、交通費の精算は本来の業務ではないので効率化するべきタスクです。

Suicaなどの交通系ICカードをかざすだけで管理システムと連携できるIoTデバイスのプロトタイプ機を開発しました。

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総務部と密に連携し、必要な機能、不要な機能をヒアリングして開発しています。筐体はAKIBAの機材を使って作っています。

パーソルキャリアは拠点がおよそ30ありますが、現在は実証実験として1拠点だけに設置しています。今後さらに展開していきたいと思っています。

開発メンバーの勤務地ではない事業所に設置しているので、見えないところで課題が発生しないか内心ドキドキしていますが、総務からの反響はとても良いです

社内で実証実験をして、社内のメンバーからフィードバックを得られるのは面白いですね。」



社内の新規開発だから難しいこと。

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「社内の様々な部署と連携してプロジェクトを進めているので、テクノロジーに詳しくない人と一緒に働くこともあります。

すぐには理解してもらえないこともありますが、真摯に向き合うことでお互いの強みを活かし、上手く連携できていると思います。

部署に関係なく、今テクノロジーに詳しくなくても『これから勉強していこう』という雰囲気があるのも一緒に働きやすい要因の1つです。交通費精算のプロジェクトでも総務から日々色々なリクエストをもらっていますよ。」



今後は外部企業ともコラボしていきたい。

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「リモートワークが浸透してきているのでそのためのシステムや、会議の議事録作成の自動化に向けたシステムなど、音声活用のためのIoT機器も今後開発していきたいと思っています。

現在は社内で運用することを前提としていますが、今後は上手く行けば外部企業向けに展開していくこともあるかもしれません。

AKIBAには色々な技術を持った会員の方がたくさんいるので、今後はAKIBAを通して他企業ともコラボレーションしていきたいです。自分たちのアセットに頼るだけではなく取り入れられる技術は柔軟に取り入れていきたいです。



さいごに。

DMM.make AKIBAでは大企業からスタートアップ、個人の方まで様々な会員が活動しています。オフィスとしてのご利用や機材の利用など、お気軽にお問い合わせください。

無料で施設見学ツアーに参加することも可能です。


また、公式noteではマガジン「STARTUPS」「MAKERS」にて会員の皆さまの投稿を読むことができます。ぜひこちらもご覧ください。