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【後編】学生と信頼関係を1から築く方法

かなりお久しぶりです。明けましておめでとうございます。
noteを放置している間に無事に1年間の講師生活が幕を閉じました。
ご報告ですが来年度の講師業の更新が決まりました!
備忘録として色々書き綴っていきたいと思います。

さて、とりあえず
学生との信頼関係を1から築く方法【後編】から
記録に残していきたいと思います。

前編で、「なぜ学生のリアクションが分かるのか?」
という濁した感じで終わっていたはずですが
その施策についてお話します。​
↓「前編」はこちら↓


〇リアクションはその場で必ず確認、今後に活かす

さて、自分が行った講義
学生のリアクションって気になりませんか?

私は繊細な性格なのでかなり気になります。

「給料貰えるし90分話し続けて終わりっ」
そんな事まず思えない性格なのでとにかく感想が知りたい。笑

そんな時に役に立つのが「レポート」です。
必ず講義終了10分前に全員にレポートの提出を要求します。
そしてこれを提出した段階で出席とみなす事を伝えます。
そしたら全員嫌でも必ず提出するシステムとなりました。

そんなレポートのお題について・・・
本来なら講師が「今回の講義の振り返り」と称して穴埋め形式で講義のおさらいをしていくものを良く拝見します。
もちろん振り返りが出来て学生もインプットされやすいです。
授業をちゃんと聞いていないと分からない問題を記載する事も大いに賛成です。それだけで講師は学生が集中して臨んでいたのか一目瞭然です。

しかし私の講義に関しては「実習」なので
スタンダードな方法では中々学生の成長度合いがわかりません。
穴埋めにした所で他の学生にlineで「答えなに?」と聞けば全員満点になってしまいます。
そして私のような新米講師だとレポートの内容を考えるだけで日が暮れてしまいます。それだと10分間レポートに時間を取った意味が無い。
ズルをしたか、していないかで学生を評価する事は私のポリシーに反している上、自分自身が評価の仕方に迷走するリスクを考えました。

〇レポートを自分の成長日記にさせる

一体どんなレポートのお題を出していたのと言いますと

「受講して自身の気づいた点を述べなさい」
「保安要員として活かせる点を述べなさい」
「サービス要員としての自分の活かせる点、課題を述べなさい」

正直ざっくばらんです。笑
レポートというか感想文的なものになります。

そして正直私も楽です。
いちいち自分が講義の振り返りを行う必要がない。
講師をしていると90分が終われば来週もまた講義があるので、振り返りに時間を割いている暇などありません。

ただし、このレポートを記入するにあたって学生に条件を設けました。

・必ず書き言葉で記入をする事
・マスは全て埋める意識を持つ事
・「良かったです」等抽象的な表現は行わない事
・「自分の課題」「今後の行動指標」「具体策」を必ず明記する事

相手は大学生、更に3年生にもなれば卒論も控えています。
小学生でも書ける感想文は認めないぞと予め明示しました。

こうしてレポートの記入時間は学生自身が自分を見つめなおす時間へと変わっていきました。

そして書いたレポートは
学生自身の目標が明確であり、到達度を確認する事ができる。

私自身はもちろん、本人達にとっての「指針」になるように工夫をしました。

そして感想だけでは無く質問欄をついでに設けました。
大勢の前で手を挙げて質問する勇気が無いシャイな学生がほとんど。
誰も見ない所だと質問もしやすいのでは?と思ったわけです。

〇レポートを「交換日記」にしてみた

私が講義の手応えを気にするのと同じで
きっと学生も頑張って書いたレポートに対して私の反応が気になるであろうと感じました。
「先生は常に皆を見ている」と初回の講義で言った以上、私も学生に対してレスポンスを行う事は礼儀だと考えました。

というわけで
「律儀に1人1人レポートに返事を書いて後日送る」
こちらを行っていました。

この手法ですが、小規模の講義でしか行えません。
もちろん時間外業務なので軽く2,3時間は潰れます。
20人を超える講義になってくると一体この作業だけで何日かかるのかわかりませんので...

それでも知りたかった。
いかに私が費やした90分が学生にどれだけの利益があったのか。

要するに学生のモチベーションを手っ取り早く上げようと思うと
「個人的に評価して褒める」
「成果の見える化」が近道だと思ったわけです。
一方通行な教育はほぼ意味が無い。
講師の自己満足だけでは学生に伝えたい事など彼女達からすればほぼ寝耳に水です。

〇一方学生の反応は?

結論こちらのレポート制を試みた事により、手っ取り早く学生の心の内を知る事ができました。
講義中に聞けよ!と突っ込みたくなる程数多くの質問もレポートに記載されていました。(回答は匿名で次回の講義時にお伝えしています)

私が褒めちぎった返事をくれると知った彼女達は
ありとあらゆる視点からレポートをぎっちり記入してくれるんです。

決して彼女達を躍らせている訳ではありませんが、
褒める→成果を実感する→自信を持つ→チャレンジする
このサイクルを確立し、積み重ねていくことで1年を通して成長を促したいという私の思惑は成功しました。

ちなみにかつて働いていた会社で毎回耳にしていた
「PDCAサイクル」が基になっています。

やる気が出ない原因=何から手をつけたらいいのかわからない

全てのレールを敷く事はできなくても
どのルートをどのように歩んでいけば近道なのか?
彼女達にアドバイスをしてあげるのも講師の勤めだと思っています。

〇余談ですが

講義の始めの方は張り切ってレポートの回答を行っていましたが
だんだんと時間に追われて嫌になる時もあります。
やっと3人目・・・(泣)と呟きながら夜な夜なパソコンと睨めっこです。

するとだんだん何かを察したのか
学生が提出してきたレポートの一番最後に
「先生、今日もお勤めご苦労様でした」
「先生いつも私たちの為にありがとうございます」

・・・労いの言葉が(感涙)

私があれやこれやと教えなくても
彼女達には既にホスピタリティーが備わっているのかもしれません!
学生が愛おしくて仕方なく感じる瞬間です。笑



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