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あやめさがしの旅02

(01はこちら
040523に


この日は湖西線の電車に揺られて新旭まで。


湖西線からの景色

空と山、湖そして田んぼまですべての境界があいまいになって交わってしまいそうな天気だった。


‘風車と水の里‘高島市
新旭駅より

生水(しょうず)の郷 針江へ向かう。
その地は観光地ではないため事前にガイドの予約が必要なのである。


集合場所の公民館まで歩いていると、あやめを見つけた。


アヤメ

この辺りでもアヤメが見られることがわかってさらにわくわくしてきた。


田んぼが多く、ひらけていた。
まちが大きな一枚の鏡になる季節のようだ。
こんなところが故郷のひとつにあればと思ってしまう。


水のきらめき



川が見えてきた。針江で暮らす人々の生活の一部になっている川だ。
覗いてみると水は澄んでいて、草が気持ちよさそうに流れに身をゆだねている。ふつう川と聞いて想像するものとは大きく違う。とっても透明でとっても緑色。


お地蔵さま


マンホールにはアヤメのような花が


アヤメのような花もちらほら見える


針江公民館
受付の様子

歩いて10分程で目的地に到着。針江公民館前のバス停とベンチがあった。
早めの時刻だからか、人気があまりなかった。
程なくして受付の方やツアーガイドの他の参加者がが現れた。
手首で体温を測り、連絡先も含めて記入する。

見学には5人程集まり、今回ガイドを担当されたのは現地のおばあさまだった。

白く見えるのは梅花藻


生活の場である川端"かばた"

10〜24mの地下からポールで汲み上げた水(生水しょうず)を利用した洗い場を見せて頂いた。
この辺りは昔、織物のまちとして栄えたそうだ。

川がこんなに綺麗なことが信じられない。見慣れない様子には違和感さえ感じた。


コイの泳ぐ川

見学者の中にはコイの餌を持っている方がいて、やると集まってきた。なんて準備がいいのだろう。ガイドさんもどこかうれしそうにしていた。

ネモフィラなどが咲く
こちらはアイリス



コイの泳ぐ内かばた

ここでは水を試飲させて頂いた。私は普段常温でペットボトルの水ばかり飲んでいるが、かばたの水はひんやりとしていて味がする気がした。
かばたの水はずっと14度に保たれているそうで、夏はすずしく冬はあたたかく感じるそう。後になってからワインを保管するのによさそう!と思いついた。



おさかな旭さん
ガイドさんとおさかな

こちらのお店では琵琶湖で獲れた魚を加工して売られていた。お店の方はお一人でやっているそう。試食もすることができた。色々な魚の佃煮や、鮒寿司があり私はこもろの佃煮を買った。


外かばた

ガイドさんはここで暮らすまちの人を見かけるたび必ず挨拶をされていた。みな顔見知りなのだなということがわかる。


平和祈念観音
餌にあつまるコイ



外かばた
こちらもアイリス

アヤメかな?と思っては黄色い斑があったのでアイリスだというのを度々繰り返した。他にも見かけたけれど案内中で近づけなかった。

生水の試飲は全部で3回あった。味はどれも違うような気がしたけれどはっきりとは覚えていなかった。
小さい紙コップで試飲をしていたが、以前は竹でできたコップで行われ、お土産に持ち帰ることができたそう。私も欲しい!と思った。再開されるといいな。

1時間ほどのツアーが終わった。ガイドさんの言い回しが難しく、自分だけよくわからないことがしばしばあってとても悔やまれる。案内ルートも東側と西側の2通りあるようで、リベンジというかまた普通に訪れたいまちになった。


アマドコロ
外かばた



***

新旭駅まで戻り、今津港まで向かう。
次の目的地は竹生島だ。
なんと電車が1時間遅れ。船出に間に合わないと思っていたら乗客を連れたタクシーが来たので運良く乗れた。



今津港前

港の前では御神輿をのせたトラックがわっしょいわっしょいと通って行った。


竹生島クルーズのチケットGET

左手には海と同じように波打ち際があった。
船に乗り込むと揺れで酔ってしまうか不安だったがそんなことはなく、紹介の映像を観ている途中で眠りについてしまった。


竹生島

島が見えてきた。
切り立った白っぽい崖に木や草が覆っている。上空には大きな鳥が何羽も飛んでいた。

着いた。島に降り立つと、「ようこそ竹生島へ」と書かれた大きく黄色い看板が出迎えた。
ゴールデンウィーク中だからか多くの人で賑わっていた。売店が並び、行列を作っていた。

竹生島には多くの急な石段があり、登るのも降りるのも少し怖かった。


南無不動明王
竹生嶋辯才天
港の様子@竹生島

竹生島では自然の神秘的な写真が撮れたりするのかなと思っていたが、全然そんなことはなくとても商業的なつくりになっていると感じた。
島まで資材を運んでお寺や神社をつくるのは大変だっただろうなと思ったりした。
暑かったので黒胡麻のソフトクリームを頂いた。冷たく甘い感触が日常を思い出させる。


船に乗り長浜へ向かう。
島を離れるとき、よしもとばなな『TUGUMI』の主人公まりあが船に乗って故郷を離れるときの心情に思いをはせるなどした。


ツツジ
平和堂モンデクール

徒歩で長浜駅に向かう。
駅直結のモンデクール2Fにある伊吹山珈琲店に来た。
そこでは地元伊吹山の麓で育った乳牛の「伊吹牛乳」を使ったメニューが楽しめる。


伊吹山 モカソフト

私はモカソフトとアイスウインナー珈琲を注文した。
初夏の暑さに涼しい風が吹いたような美味しさだった。


ひょうたんのシンボル

長浜のまちを歩いていると、先程のモンデクールの濁点も同様にひょうたんの形をしていることに気がついた。街中にはひょうたんのシンボルをしたいくつかのものに目がとまる。
調べたところ、長浜城主だった豊臣秀吉公が合戦の旗印として掲げていた、古来より伝わる縁起物だそう。



ブラジル料理屋「エルドラド」

お昼ご飯を何にしようか調べたら、ブラジル料理屋があったのでそこでテイクアウトすることにした。

店内の様子1
店内の様子2

お店の中では、ブラジルポルトガル語やその文化が散りばめられていた。注文カウンターの奥、大きな冷蔵庫の前ではお店の方のお子さんと見られる2人が戯れていて微笑ましかった。
注文したのはガラナ飲料とフェイジョアーダ(黒豆とお肉の煮込み料理)、チーズのパステゥ(チーズの揚げ餃子のような料理)。

パステゥ

パステゥはもちろん揚げたてがいちばん美味しいのだ。ガラナと一緒に帰りの電車で頂いた。

宿泊地に戻り、夕食を頂いた。
フェイジョアーダとこもろの佃煮とともに。

フェイジョアーダ(上)、こもろの佃煮(下)
付け合わせのファローファ(左上)、サラダ(左下)、
お肉(右上)、ご飯(右下)

ファローファはふりかけのようにフェイジョアーダにかけて食べる、炒ったキャッサバの粉だ。風味はそんなに強くないが、心なしか香ばしさがアップする気がする。フェイジョアーダに入っているお肉は骨付きでぷりっとしていた。肉の旨味がよく溶け出していて美味しかった。
こもろは初めて口にした。琵琶湖の自然を食からも感じられてうれしくなった。

***


宿泊地に戻るときに、たくさんのアヤメが植っているのを見つけた。夕暮れ時で風に揺れ、車のライトに照らされて様々な色に見えた。
アヤメは個人的に犬の頭のように見えていたが、白いアヤメはヤギの頭のように見えて楽しかった。

やはり、滋賀県はアヤメが日常的に見られる街だと思った。明るい時間でも鑑賞したい。


つづく
ᖭི༏ᖫྀ⑅*ॱ˖•. ·͙*̩̩͙˚̩̥̩̥*̩̩̥͙·̩̩̥͙*̩̩̥͙˚̩̥̩̥*̩̩͙‧͙ .•˖ॱ*⑅ᖭི༏ᖫྀ⑅*ॱ˖•. ·͙*̩̩͙˚̩̥̩̥*̩̩̥͙·̩̩̥͙*̩̩̥͙˚̩̥̩̥*̩̩͙‧͙ .•˖ॱ*⑅ᖭི༏ᖫྀ


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