見出し画像

広報ネタが無限に見つかる?人的資本開示の広報活用【入門編】

株式会社フクスケの小林です。
この記事は採用広報アドベントカレンダー21日目の記事で、採用広報に関わる方向けにHRで話題の人的資本開示を活用したベストプラクティスをまとめた記事です。

人的資本開示とは?

人的資本開示という言葉を初めてきいた人向けの解説です。ESG、SDgsなどの社会背景踏まえ、金融市場では従来の物や有形物の資産価値から、無形資産への投資価値が高まっています。
その中で組織最大の無形資産である人を資産と考え、自社独自の人と組織への投資やユニーク性を可視化し情報開示する事を人的資本開示と呼ばれています。
SEC(米国証券取引所)では2021年から義務化、東京証券取引所などでも新コーポレートガバナンスコード内に開示を求める条項が追加され、上場企業中心に自社の組織価値を見える化していく必要性がでてきました。
まとめると、自社の人と組織への考え方や施策が会社の評価額により繋がりやすい世界がきている「企業は人なり」がより問われる世界になりつつあります。(経済産業省:人材版伊藤レポートより)

広報での人的資本開示の活用

広報での人的資本開示の活用方法の1つ目は組織の潜在的な開示ネタを顕在化する定規になります。例えば下記は人的資本開示に積極的でISO30414準拠したドイツ銀行での開示事例です。

スクリーンショット 2021-12-21 12.21.48

これは重要ポジションに欠員が出た際、充足するまでの平均日数を開示しています。2019年重要ポジションは51日で埋まり、2020年は採用の64.1%が外部市場から調達されそのうち40%がエージェント費用が発生しない、会社Webページからの直応募で補填し採用コストの是正など、人材調達のフレキシブルさが増している事がわかります。
日本国内の採用環境と海外の採用環境は大きく違いますが、この数字をみて安心感と採用への安定感を感じます。

上記の数字の用に人的資本開示と呼ばれる領域の開示指標(ISO30414)には組織にまつわる11の領域と58の指標があり、従業員の懲戒処分の件数など一見すると「これは開示して大丈夫なのか?」と旧来言われた領域まで大胆に開示が行われ始めています。ドイツ銀行の人的資本開示レポート

他社との比較でユニークな組織数字を開示

スクリーンショット 2021-12-21 14.41.31

上記のように大航海時代ならぬ、組織情報の大公開時代が広報、採用広報では当たり前になっていく逃れがあります。国内だとメルカリさんや公明正大を文化として掲げるサイボウズさんを代表に積極的な組織情報の公開をおこなっており、各社情報の非開示企業よりも、透明感と心理的安全性が担保されていることが外部からもわかりやすくなってきています。

これから組織に資する採用広報活動を検討されてる広報担当はぜひ、社内に眠る開示すべきデータを見つけて、広報ネタとして活用してください。
代表的な海外企業の人的資本開示情報

ドイツ銀行人的資本開示レポート
バンクオブアメリカ人的資本開示レポート
ドイツテレコムHRファクトブック



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?