筋膜、Fascia(ファシア)について続き

私の記事で最も読まれている記事は

コチラです。

随分前に書いたものですが、これです。

♡マークはたったの9ですが、これです。

未だに定期的に読まれるのでなんかあるのでしょう。

きっと「筋膜」という言葉が好きなひとが多い、ということと、「Fascia(ファシア)」がNHKでも取り上げられたから、と推測しています。

コチラが有名ですね。

このサイトに出てくる成田先生も沖田先生もPTですね、教授だしすごい。

上記NHKの記事にしても基本的に「組織」に着目していますが、個人的にはFascia(ファシア)そのもの、というよりもその周囲を取り巻く環境に注目しています。なんなら取り巻く環境もひっくるめてFascia(ファシア)と呼ぶべきでは?という意見もあります。

前回書いた記事でも、「解剖学的なFascia(ファシア)」と「機能的なFascia(ファシア)」に分かれる、と書きました。

解剖学的Fascia(ファシア)自体は確かに動かないことなどによって線維が動かなくなるでしょう。これは同感です。

しかし、線維が動かなくなる、というのは結果であってその線維を剥がせばいい、というものではありません。

そういう意味で「筋膜リリース」という言葉はとても流行しましたが誤解されやすそうですね。

ここまででも、「筋膜」も「リリース」も今となっては非常に曖昧な表現なことはよくわかってもらえるかと思います。

以下の写真の青いところ、よく見ると結構隙間がありますよね?

画像1

私が注目しているのはそこです。どうしても目に見えやすい架橋の部分に目が行ってしまうがために、きっと組織ベースの頭になってしまうんだと思いますが、この隙間は細胞外マトリックス(ECM)で満たされています。ECMは線維であり液体です。水を主成分として、線維もまた存在しています。


画像2

映像提供:フランス サン・マルタン病院
形成外科 ジャンクロード・ガンベルト
DRJ・C GUIMBERTEAU / ENVIVO PRODUCTIONS

なので、動かない(不動)ことによって高密度化して滑走しない、というだけではなく、おそらく液体成分もまた関与しているのではないか、というのが私の仮説です。

実際、Fascia(ファシア)は非常にみずみずしいことがわかっています。

このFascia(ファシア)の線維の間には「微小立方(空胞)」と呼ばれていて、これらを気質を含んだ液体成分が行き来しているわけです。

なので、重要なのは人を骨とか筋肉とか筋膜とか皮膚とかで分けて考えるだけではなく、全体性のネットワークとして捉える視点がとても重要です。

また、「組織」として見るだけではなく、「状態」で見ることが重要です。組織の変化は結果であり、原因の一つでしかありません。液体成分の流れ、そしてそのときのひとの状態、感情、思い、環境などあらゆるものが作用するはずです。

研究者として一つのことを極めるのもとても素敵なことです。私達もリハビリテーション専門職と呼ばれるのですから、そのことについて極めようと思う気持ちはとても大事です。そのうえで、臨床ではそれと同時にパラレルでマクロな視点、ICFの視点。これらも重要です(リハビリテーションの中にICFも含まれるじゃないか、という重箱の隅系の指摘は予測済みです)。

嗚呼、今日も本題に入れませんでした。

次回、面白いレビュー論文を発見したので報告します。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?