影のない四月

影がなく 
隠れる場所が見つからない

日向ばかり

かぜが通ってゆく
あの列車が横切って連れて行くのは
押し流される社会

(そこにもう僕はいないよと、)

櫻の暖簾も影を連れてはいない

埋もれていたい
遂に、決意の声も上げず

影がなく 
隠れる場所が見つからない

日向ばかり



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