オジいサン:京極夏彦:こういう爺になりたいものよのぉ

年間、文庫本で、小説ばかり、約150冊を読み続けているGGが、今年は読んだ本の読書感想文を書いていこうかと

==

「オジいサン」(008/2020年)

「い」は平仮名です。「イ」じゃないです。そこに注意して、声に出して読んでみてください、「オジいサン」と。

主人公のオジいサンが、ひたすら自問自答している作品です。8割が自問自答かもしれない。残り2割、たまに言葉をアウトプットしたり、何かアクションを起こしたりしますが、あくまでも2割程度です。

ノロマじゃないんだよな~これが。愚鈍ではない。オジいサンの自問自答、つまり思考プロセスは実に大胆に飛躍します。次から次へとリンクして、当初の考えとはかけ離れたところにいつもまにか到達しつつ、最終的にはゴールにたどり着く。

アウトプットの2割しか見ない人、見えない人にとっては、ただの面倒くさい老人にしか見えないけど、中の8割を感じることが出来る、人を見る目がある人にとっては、オジいサンは凄いんだよね。

アウトプット、当然大事だけど、たまには内側に力を貯めないと、スカスカなアウトプットばかりになってしまうなと。自戒。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?