コルトM1847羽衣:月村了衛:ワクワクするぜよ

「コルトM1847羽衣」(2/2021年)

江戸末期、佐渡の金山。山の奥深くに棲む邪教「オドロ党」。そこに「コルトM1847」が炸裂。そのコルトを捌くのは見目麗しき女渡世人、羽衣お炎。六連発の最新式拳銃で、容赦なく撃ちまくる、殺しまくる。いやぁ、ワクワクする設定でしょ。

正統派時代活劇小説です。主人公お炎の根っこのモチベーションは惚れた男です、いいねえ。突如失踪した信三郎を追って、追って、追い続けて、たどり着いたのが佐渡島。そこで見つけた信三郎のお墓の前で、何者かに襲撃される。なぜ、襲撃されるのか?そこから物語はジェットコースター的展開で転がっていきます。

活劇なので、お炎がカッコよく描かれることが何よりも大切なんです。そのお炎を盛り上げる仲間たち、そして敵対勢力、どれもが活きています。みんなカッコよいです。悪い奴らもイカしてます。でも、その中でひときわ輝くお炎、いいオンナだねぇ。

背景には、江戸末期の薩摩藩の事情とかがあるので、荒唐無稽なんだけど妙な説得力があります。その辺、上手いですよね。流石、月村。ご都合主義なところもありますが、活劇なんで問題ないと思います。実写化は難しいから、アニメ化かな。

ラストからすると、もしや、続編?ちょい期待。


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