#常識を疑え 原油を買うとお金が貰えることが起きたよ
こんにちは。世界経済を肌で感じるためにも日本株から仮想通貨までトレードすることが趣味のP-Taroです。
いわゆるコロナショックが起き、3月13日に垂直落下したものの各国の金融緩和政策などの思惑から実体経済に回復の兆しが見えない中でも株価はおよそ半値戻しと言う感じにはなってきておりますが果たして二番底をつけにいくのかどうかなど、相場が大混乱しており投資環境も日々変わってきており毎日がエブリデイ状態です。
原油、価格がマイナスになったってよ!
そんな中、今週4月20日から21日に明朝(東京時間)に歴史的なことが起こりました。
『史上初めて原油の価格がマイナス』
になったのです。
正確に言うとWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)2020年5月限月の先物価格が55.90ドル安のマイナス37.63ドルで引けました。一時マイナス40.32ドルに下落しました。先物やCFDなどをトレードしない方からすればは『なんのこっちゃ( ³ω³ )』みたいな感じだと思います。
先物や今回起きた事象のの詳しい解説はこちらの記事に譲りたいと思いますのでご興味あれば読んで見てください。
トレーダー達の阿鼻叫喚
この事件の発生により、『なんのこっちゃ( ³ω³ )』であるのにも関わらず投資やトレードをしていたことでとんでもない損失を被った個人投資家が相当数出てしまったようです。
しかし、対極にいた機関投資家やトレーダー達は逆にリスクが低く大儲けができたのでした。それはなぜか?彼らは『なんのこっちゃ( ³ω³ )』投資家達と違ってファンダメンタルズつまり本質を理解していたからです。
彼らは今回の事象が起きた取引日最終日までにファンダメンタルズとして以下のことを把握していました。
1. 原油が大量に余っていて保管するタンカーや場所が逼迫しているので現物で引き受けることは到底できないだろう(WTIなので内陸であることもまま影響しているのですが細かい話になるので割愛)
2. 経済の再開の見通しが立たず航空産業やその他の産業での需要がしばらく見込めないので仮に保管ができたとしても保管料だけで赤字になる可能性がある
3. 上記を実態を把握しないまま『なんのこっちゃ( ³ω³ )』投資家達が値ごろ感だけで買い支えている(直接的 or 間接的に。ここも細かいことになるので割愛)
その結果、1、2のファンダメンタルズから価格は下がるだけ下がるだろうということが予測されていましたが、3の存在のため一時的に価格が上がるリスクがありました。取引は、21日3:00終了になるためギリギリまで引きつけることでリスクをヘッジする動きが出ていました。その前から徐々に値を下げていましたが。
ちょうど21日を過ぎたぐらいから一気に価格が下がり始めます。あれよあれよという前に価格が一桁台になり終了間際には史上初のマイナス価格をつけました。(Tradingviewの画面だとシステム的にマイナス表示ができなかったのか?0になっていますが)多くの取引所でも同じように対応ができてなかったようで一時取引が止まったりしていたようです。
私もこの現象をライブで見ていて驚愕しました。下がるだけ下がるとは思ったけどまさかマイナスになるとはと。史上初のことでしたし。
なかなかすごい被害が出ちゃったみたい...
『なんのこっちゃ( ³ω³ )』投資家達が、
『今の安い値段で買っておけばコロナが収束すれば飛行機も工場もバンバン稼働やで!そんなら絶対価格は上がるのだからこんなに安い値段で原油を買えるなんてぼろ儲けのチャンスやで!』
と考えた人も多かったようです。
限月で取引がクローズされること、商品先物なのでガチで商品を引き受けなければならないこと(株や為替の取引に慣れ過ぎてるのかデジタルの指数取引のイメージしかなかったのかもしれません。)
つまり、
自分の投資している商品の性質をちゃんと理解していなかった
常識?的に原油の価格がゼロもしくはマイナスになるとは考えもしなかった
値ごろ感とか雰囲気で投資及びトレードをしていた
こんなところでしょうか。
どれだけの人が損失を被ったのか分かりませんが、今週こんな記事が出てきました。
財新という中国の経済メディアが報じているのですが(英語の記事ソースなのですが)簡単にまとめると
中国銀行経由で上記で話していた原油先物に投資できる『原油宝』とういう投資商品に中国人の個人投資家が投資をしていました。中国銀行はロールオーバー(期限が切れる先物から次の期限の先物への乗り換え)が必要なためマイナス価格のタイミングで決済をしてしまいました。(システム的にそのタイミングがたまたま乗り換えのタイミングとして設定されていたとも記載があります。)その結果、この商品を買っていた個人投資家は投資をしていた資金だけでなく債務を背負うことになってしまったという事件が起きたということです。ある投資家はおよそ1.3億円の損失になり、6,000万円の投資資金を失っただけでなく7,000万円の債務を背負うことになったということです。
まさに #常識を疑え な事件です。。。常識?的には起こらなそうなことが何個も重なって起きたのです。ただし、ファンダメンタルズをちゃんと理解していればこうした事件を避けることができたはずです。
常識を疑おう!
常識を疑うということは
自分自身で常識や既成概念に捉われず事実やデータを元に様々な事象を分析し考えた結果を元に行動しましょう
ということです。
こういう悲劇の被害者にならないように皆様もぜひ常識を疑う習慣をつけてください。
ではまた。
追伸:日本は美味しい梅酒が安いので梅酒の飲み比べにはまっています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?