刺さる初回の営業資料を考察する その①
今日は刺さる初回の営業資料を考察をしていきます。
まず最初に刺さる初回の営業資料って何か考えてみましょう。
・わかりやすい
・見た目が美しい
・起承転結がある
etc...
いろんな考え方、捉え方があると思いますし、人それぞれ意見があっていいと思います。
ただ、今回私が考察する刺さる初回の営業資料は何か先に定義いたします。
1回プレゼンをされたら、思わず買いたくなってしまう資料
ですので、今回は、
1回プレゼンをされたら、思わず買いたくなってしまう資料
についてひたすら考察しようと思います。
※注意
よく言われるのですが、初回の営業資料は提案書ではございません。
以前にテンプレを公開した提案書があるのですが・・・
これは面談の回数が進み、お客様の状況がヒアリングできた際に個別最適化して作っていくものだと考えています。
「上記テンプレを参考にして営業資料作ってみたのですが・・・」
なんてお声がけ頂くことも何回かありましたが、絶対にその営業資料は刺さりませんww
初回の営業資料はどんなお客様が相手だろうといつも利用するものです。もっとざっくり言うと、使い回しが可能なテッパンの資料であるべきです。
そのため、個別最適をしている提案書とはまったく性質が異なります。
提案書≠初回の営業資料
では、具体的に説明をしていきます。
8割の資料は表紙から死んでいる
多くの資料を見てきましたが、7〜8割くらいの資料は表紙から死んでいるものが多いです。
・○○ご紹介資料
・○○についてのご説明
・〇〇のご提案
こんなタイトルの営業資料を使っていらっしゃる企業さん多いですよね。いや、絶対に多いんです。
最近頂いた資料のほとんどがこのタイトルです。
資料の表紙は、内容のキーメッセージである必要があります。
本当に○○のご紹介、○○のご説明がキーメッセージでしょうか?
きっと違うはずです。
正しくキーメッセージを設定しましょう。
キーメッセージの設定
初回資料で語りたいキーメッセージはどのように設定すると良いか知っている方は非常に少数だとおもいます。
シンプルです。
自分たちのサービスにつながる、市場の大きなトレンドをキーメッセージに設定するのです。
ここでポイントとなるのが、あくまでも市場の大きなトレンドとして語ることです。
「多くの企業で抱えるお悩み」というような切り口でスタートしてしまうと、営業はお客様を強く非難する人になってしまいます。
しかし、市場の大きなトレンドとして語ることで、聞き手はすんなりと話を受け入れることができます。
弊社のサービスを例に、
①一番ダメな紹介資料のパターン
②非難する人になってしまったパターン
③トレンドをキーメッセージとしたパターン
を表紙にしてみました。
たかが表紙ですが、それぞれ受け取る印象が違いますよね??
①一番ダメな紹介資料のパターン
②非難する人になってしまったパターン
③トレンドをキーメッセージとしたパターン
IT投資マネジメントシステムの話をしにきた営業と、
IT投資を成功に導く方程式の話をしにきた営業、
どっちの話が聞きたいですか?
その回答がそのまま答えなのです。
そして、ここで設定したキーメッセージを元にストーリーを展開し、
・トレンドによって機会が発生している
→ピンチとするか、チャンスとするかは貴社次第
・急がないとヤバイ
→(緊急性の語り方は別途どこかで説明します・・・)
上記の2つを語っていきます。
そして、実際に変革を起こし、成功した顧客事例を語っていきます。
→(スタートアップでトラクション発生前の場合は別の語り方があるのですが、今回は割愛します。)
※ちなみに、ここまでで会社紹介やサービスの紹介は一切出てきません。
不信を解くくらいの簡単な紹介くらいならしても良いのですが、ここでは個社の話をせずに、大きなトレンドについてだけ語ってください。
利用企業のロゴを効果的に使う
多くの資料は、利用企業のロゴの使い方が勿体ないです。そして、死んでいるケースも多々あります。
何の為に利用企業のロゴを使うか想像をしてみてください。
・貴社と同じ同業界で評価されている
・貴社と同規模の企業で評価されている
・貴社と同じ課題を解決している
・先進的な取り組みをしている
・有名な企業も使う安心できるサービスだ
このような印象をお客様に持ってもらうために利用企業一覧のロゴを掲載しているのではないでしょうか?
しかし、多くの資料ではロゴが無作為の羅列になっています。
本当にもったいない。
せっかくロゴを掲載するのであれば、明確な意図をもって並び順を決めましょう。
こんな感じのロゴの使い方をしている企業、本当に多いですよ。マジでもったいない。
せっかくなら業種でグルーピングしたり、
企業規模でグルーピングしてはいかがでしょうか?
ロゴから始まるストーリー
ちなみに、このロゴの掲載ですが、掲載した以上はお客様から質問がくるはずです。
○○さんも使ってるんだ。どんな使い方しているの?
コレが来たらラッキーです。営業の腕の見せどころ。バッチリとお客様の利用事例を語りましょう。
事例の語り方としては、以下のようなストーリー仕立てが良いと思います。
・その企業の簡単な説明
・導入に至った背景
・具体的な取り組み
私がZuora時代によく話をしていたギターメーカーのFenderを事例を例にするとこんな感じです。
世界的なギターメーカーであるFenderさんは、恒常的に起き続ける機会損失を無すために、顧客とOne to Oneで繋がるためのデジタルトランスフォーメーション施策を実施しました。
それは・・・
こんな感じのストーリー仕立てで話をするのと、
「X社さん、X社さんに使ってもらっています」だけで終わらせてしまうのでは全然印象が違いますからね。
しっかりユーザ企業のストーリーをお伝えしましょう。
製品の説明まだ?
実はここまで一切、具体的な製品の紹介は一切しておりません。むしろ、製品の説明なんて必要が無いと考えています。
理由は先程のキーメッセージのところで解説済みですが、びっくりするくらい製品の説明は少なくてOKだと考えています。
ですが、多くの資料はここまでの流れ無しで、いきなり製品の説明からスタートしてしまっています。そのような資料をお使いでしたら、再構築したほうがいいですよ〜。
聞き手の想定はドコへ行った?
多くの資料作成のセオリーは、聞き手がだれか想定し、そこに向けたメッセージを作れと言われます。
しかし、今回の考察の中では聞き手の想定は行っておりません。
理由は2です。
①聞き手の想定は資料以前のターゲティングで行う
②ターゲティングされた人には刺さる
なので、初回営業資料は、だれが聞くかによって特段変える必要はないと考えています。
続きはその②へ!!
今回の内容はもったいぶって2回に分割しますので、続編もお楽しみに!
追記:続き書きました。
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