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431 アメリカ独立記念日


はじめに

今日は「インディペンデンス・デイ」ということで、教育コラムでもアメリカ独立記念日について少しお話してみたいと思います。ついつい、私は、「インディペンデンス・デイ」と聞くと昔よく観たSF映画を想起してしまいます。

アメリカの独立

この記念日は、歴史の学習でも大変有名な出来事の一つであります、アメリカの独立宣言が公表された日を祝うものです。今から約250年前の今日、1776年7月4日がその日です。
イギリス(グレートブリテン王国)からの自由と独立を宣言し「アメリカ合衆国」が誕生した瞬間でした。この記念日は、いくつもある記念日の中でも大変特別なものです。もちろん、祝日ですから家族と一緒に過ごしますし、アメリカの歴史や独立戦争について学ぶイベントなども多数準備されます。
「independence」という言葉は、独立、自立、自主性という意味があります。
少し、歴史を見てみると1775年にジョージ・ワシントンを総司令官とする「アメリカ独立戦争」が始まりました。13植民地とイギリス本国の対立のきっかけは、フレンチ=インディアン戦争の戦費で財政難に陥ったイギリス本国が、13植民地に対して次々に課税を強化していきました。重税に苦しんでいたアメリカの植民地の人々は話し合いを重ね、団結して戦うことを決意しました。
ここで、団結に大きな影響を及ぼした文章があります。それが、トマス=ペインが、アメリカ独立戦争が始まった翌年の1776年に発表した「コモン=センス」というパンフレットです。
この中で語られているのは、アメリカがイギリスから独立することは正当であり、常識であるということを簡潔でありながらも力強く訴えています。ベストセラーとなったこの文章は、苦戦を強いられていた独立派の人々に勇気を与え、勝利に導く大きな原動力となりました。

星条旗

独立宣言は、弁護士から議員となったトーマス・ジェファーソンという人物を中心に起草されました。トーマス・ジェファーソンは当時33歳という若さでした。独立戦争の指導者の一人としても活躍した人物で後の第3代目の合衆国大統領に就任し、ルイジアナの買収などの合衆国の拡張に努めた人物です。
そして、起草された植民地13州の「アメリカ独立宣言」が、翌1776年の7月4日に大陸会議によって採択されたわけです。

現在のアメリカの星条旗

アメリカ合衆国の国旗に見られる、赤と白の13本の線は、独立当時の13州を意味しています。そして、50個の白い星は現在の州の数を表しています。また、この独立を祝ってフランスから「自由の女神像」が贈られたことも有名な話です。現在もニューヨーク港にアメリカのシンボルの一つとして設置されています。

独立記念日の過ごし方

アメリカでは、独立記念日を盛大に祝う習慣があるようです。各地で打ち上げ花火やパレードやコンサートなどのイベントが開催されていることもあり、アメリカ内外から大勢の観光客が訪れます。
また、家庭でも家族や友人が集まり庭でバーベキューをしたり公園にピクニックに出かけたりします。

7月4日 記念日の様子

日本の建国記念の日

日本の建国記念日にあたる日は、建国記念の日というものがあります。
現在は、2月11日がその日とされています。日本の建国記念日は、神武天皇の即位日の日に因んで行われてきていた紀元節に由来しています。
神武天皇とは、古代日本について記した歴史書「古事記」「日本書紀」の登場人物である、日本の初代天皇です。
紀元節として制定された祝日そのものは、第二次世界大戦敗戦後の1948年に、GHQの意向によって廃止されました。しかし、国民の間で紀元節の復活を求める声が高まり、国会においても審議が行われました。その結果として1966年に、日本の建国を記念する日として、2月11日が「建国記念の日」として復活したのです。

アメリカの歩んできた歴史において独立記念は格別のものであることは、アメリカが自由の国と呼ばれていることからも想像できます。
「independence」という言葉に込められた、独立、自立、自主性は、アメリカの教育でもやはり重んじられているわけで、国の成り立ちがこうした面でも大きな影響を及ぼしているのでしょう。

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