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プラットが生み出してきた価値とこれからのビジョン -現代における地域コミュニティのあり方を考える-

2019年11月30日(土)にプラットの活動報告会を開催しました。
お申し込みは満員御礼!20名もの方々が集まってくださいました。

地域の学び舎プラットでは、自在塾、放課後等デイサービス、無料学習教室、コミュニティカフェ、レンタルスペースなど様々な機能をもつ拠点です。
子ども達の支援を行う場所としてだけでなく、より風通しのよい地域の居場所を作っていきたいと、ダイバーシティ工房が2017年に立ち上げました。

学校の集団生活が苦手、保護者との関係が上手くいっていない、思うように勉強が進められない、なぜか友達とうまくいかない、など、子ども達の抱える様々な悩みや不安を受け止められる場所になっていきたいと考えながら、運営を続けてきました。

活動報告会では、「プラットが生み出してきた価値とこれからのビジョン」と題し、代表不破よりこの2年半の活動報告をさせていただきました。

プラットがあるから毎日頑張れる

無料学習教室に通う中学生2名と学習支援のボランティアさんに登壇していただき、利用者の生の声お届けしようというコーナー。
中学生のふたりは、それぞれお友達や支援機関の方の紹介で参加するようになりました。

プラットには、保護者の方以外の紹介で参加する子どもが、全体の約46%います。
それは、契約書や事前面談等を参加の条件にしていないためです。

まずは、私たちに会いにきてもらい、関係性を築きながら、必要なサポートは何かを一緒に考えていく。フレームや制度ありきで考えるのではなく、その子やご家族の現状をスタート地点におくことで、この設計が出来上がりました。

ふたりは、ずっと苦手だった英語の学習をプラットで教えてもらい、今では好きになったこと、プラットに来て友達ができたことを、緊張しながらも自分の言葉で一生懸命話してくれました。

「家にいるのが嫌だった。プラットに出会ってから、家以外の居場所を見つけることができた。今はプラットの金曜日があるから、頑張ろうと思える。」

その言葉に、参加者皆がこの場所がある意義を再確認させられた時間となりました。

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ボランティアスタッフとのコミュニケーションからも、大人と子どもの垣根なく、お互いを尊重し合う気持ちや認め合う気持ちが、自然と育っていく場になっているのかなと、嬉しく感じました。

ごはん食べにおいでよ、そう言えるご近所さんの関係性

後半は、プラットが運営するコミュニティカフェのオーナーさんたちのコーナー。
夫婦でそれぞれのプラットカフェのオーナーをしてくださっているお2人。

最初は利用者として関わっていたお2人ですが、今は「子育て中のお母さんたちが、自分でいられる居場所をつくりたい」と熱い想いを語ってくださいました。

産休育休の期間に、親子サークルに行ったが「なんか違うな」と感じたとのこと。
子どもが生まれてからは、どこに出かけても「あーちゃんのお母さん」という立場で、私の名前も「あーちゃんのお母さん」で呼ばれるようになった。
プラットに来て出産後にはじめて、「お母さんのお名前教えてください」と言われて、居心地がいいと思った、と妻さん。

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私もそんな場所を作りたいと始めた「お母さんがわたしになれるカフェ」。
子連れで気軽に来られる場所だけど、あえて子どものことを置いておいて、お母さん自身のことを話してもらう。
お母さんたちが、「こういうことやりたい!」と話をしてくれる場になってきた。自分のもやもやから始めたけれど、同じ思いをしている人もいるということがわかって嬉しかった。

一方、プラットに初めて行った日に、自宅でそのことを話す妻の笑顔は、子どもを産んでから一番の笑顔だった、と夫さんは話します。
その姿を見て、僕も行ってみようと思った。実際に行ってみたら、魅力的な場所を知ったなと思えたし、自分の妻だけでなく、いろんなお母さんが色々な悩みをもっていることを知った。

お父さんは子どもが生まれても、変化することが少ないから、こうやってお父さん同士でも子どものことや家族のことを話す時間があったらいいなと思ってオーナーとして「パパズバー」を立ち上げた。
子育てが孤立の「孤」育てになっていかないように、試行錯誤しながら、家族と一緒にいるお父さん同士での繋がりをどのように作っていくか、まだまだ模索中とのこと。

「なにより、気軽に声をかけあえる近所づきあいの関係ができるって、このご時世なかなかないですよねー、こんな場所すごいと思います。」と嬉しい魅力を語ってくれました。

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最後は参加者の方と一緒に、地域の学び舎プラットの魅力を考えるワークショップを実施。
個人のやりたいことを実現できる場、様々な人が先生になれる機会、地域のお店とのコラボなど、私たちだけでは考えつかなかったアイデアをたくさんいただきました。

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こうして地域の方々と井戸端会議のような時間を作りながら、この場所をより地域に根付く拠点として育てていきたいと改めて感じる1日となりました。

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2020年4月より一緒に働く仲間を募集しています!
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次回は2020年1月11日(土)です。
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◆◇◆団体概要◆◇◆
NPO法人ダイバーシティ工房
わたしたちは、「すべての子ども達が多様な価値観に出逢い自立して生きていける社会」を目指し、学習支援と相談支援を行なっています。
家庭状況と個別の特性に合わせた学びの機会の提供、相談援助を行い、生きづらさの軽減と、一人ひとりの成長をサポートしていきます。
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