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コロナ禍で始まったオンラインランチ会。試行錯誤の中で生まれた工夫とは?

こんにちは!ダイバーシティ工房のスタジオplus+で個別指導員をしている石渡です。
ダイバーシティ工房では組織作りの一環として「ランチ会」という会を通じて、スタッフ間の交流を図っています。

コロナ禍で直接集まることが難しくなった期間は、オンラインでランチ会を開催しています。今回は私たちがどんな形でオンラインランチ会を実施しているか、ランチ会プロジェクトメンバーとして1年間、工夫してきたことをお伝えできたらと思います。

ランチ会とは?

ランチ会とは、その名の通りスタッフが集まって一緒に「ランチを食べる会」です。

ダイバーシティ工房は2012年の設立以来拠点が増え続け、現在10の拠点に分かれ事業を運営しています。拠点数が少なかったころは、全職員のお互いの顔が見えている状態で、聞きたいことがあったらすぐに聞ける環境でした。

ところが、組織が成長するにつれ出てきたのが、

「事業部や拠点が違うと横の繋がりが持てない」
「同じビジョンに向かって事業を進めているのに、日々の業務に追われ、隣でやっていることがわかりづらい」

という課題です。

気軽に交流する中で仕事での横の繋がりも生んでいきたいーーそんな思いで約3年前に始まったのがランチ会です。以来、約3か月に1度事業部・拠点のメンバーをシャッフルし、1グループ4〜5人のメンバーで開催しています。


コロナ禍で生まれたオンラインの場づくり

拠点のある市川市や近隣地域で、おいしいお店を見つけて食べに行くのもランチ会の醍醐味でしたが、2020年度からはじまったコロナ禍により、直接スタッフが集まるのが難しい状況が続きました。

ただでさえ顔をあわせる機会が限られている上、コロナ禍の影響もあり、自分のいる拠点以外の人と話をする機会がほとんどなくなってしまったという状況が重なりました。

そこで始めたのがオンラインでのランチ会です。
今までのランチ会と時間は変えずにお昼時にそれぞれのランチを持ち寄って、話をするという形に変化させていきました。

手探りで始めたオンラインランチ会でしたが、移動時間がなくなったため、現場を中々離れられない拠点のスタッフも参加できるようになるなど、オンラインにしたからこそのメリットも出てきました。

「何食べているの?」の会話から話が弾みます

オンラインで円滑にコミュニケーションを取るために

一方リモートでのコミュニケーションに対しての感じ方は人それぞれです。「オンラインでは中々コミュニケーションが取りづらい」そう思う方も少なくないため、ランチ会では事前にプロジェクトメンバーによって決めていることが2つあります。

①話すテーマ選び

まず考えていくのが「何を話すか」のテーマ設定です。ランチ会では、特定の人が話すのではなく、そこにいる全員が参加者となってもらうように事前に大枠のテーマを設定しています。

毎回開催前に前回のアンケート内容を確認したり、実際のランチ会での様子を確認したりしながらテーマを検討していきます。
過去のオンラインランチ会では、時期にあわせ次のようなテーマを設定していきました。

「組織が新体制になって思うこと(ポジティブ面・ネガティブ面)とそこから学んだこと」
「仕事について最近の関心事、注力していること」
「最近モヤモヤしていること、私のモヤモヤ解消法」
「今年度を振り返って印象に残ったことややりがい、不完全燃焼で終わったこと」

ランチ会ではポジティブなことだけでなく、普段近くにいる同僚には話しづらいちょっとしたモヤモヤや、ネガティブなことも話せる場にしたいと思っています。

実際にふとしたモヤモヤを新たな視点で捉える機会にできたり、悩みがあるときに話せる関係作りにも繋がっているようです。
また、仕事の話に偏りすぎずお互いのことを知れるように、チェックイン(会の初めに参加者の気持ちを話す時間)の際には最近の趣味やはまっていることを話題にあげてもらうこともあります。

②メンバー構成・ファシリテーターの設置

テーマが決まった後はメンバー構成を考えていきます。
4~5人で1つのグループとし、それを約8グループつくります。できるだけ他事業部、他拠点のメンバーが交流できることを目的としているので、メンバーの組み合わせを考えるのは、中々骨が折れる作業でもあります。

男女比や年齢、普段関わりが少ないメンバーや、前回とは違うメンバーなど、それぞれのグループの組み合わせを考えていきます。全員あまり話したことがない方だと緊張してしまうこともあるため、接点がある人同士を組み合わせることもしています。

また、各グループには事前にファシリテーターをする方を指名するようにしています。
ファシリテーターにはグループメンバーとの日程調整を行ってもらい、当日の司会進行役を担ってもらいます。入職したばかりのスタッフにとってもファシリテーターの役割を担うことで調整や場を回すことの練習する機会ともなっています。

自分の仕事の共通点や違いを共有する場として

ランチ会では毎回実施後に参加者にアンケートを取っています。
日程やメンバー構成など事務的なことに加え、「リラックスして話せたか」「他拠点への理解が深まったか」などを聞き、プロジェクトメンバーで振り返り次回のテーマ設定に活かしています。

アンケートではこんな感想が寄せられています。

「拠点、立場、年齢が違うなど、関係性がありながらも良い意味で共通点がないメンバーが集まると新鮮な意見が聞けると思いました」

「 今回はあまりテーマに縛られずそれぞれの関心事について話しました。自分の仕事のどの部分が面白いか、聞いてくれる人がいるから言語化ができました。プライベートや、プロジェクトのこと以外の話はあまりしないメンバーだったので新鮮でした!」

「短い時間でもこういった機会があるとお互いを認識できるので、電話連絡やオンライン掲示板でのやり取りが、なんとなく今後はしやすくなる気がしています」

話しやすいと感じる人数やトークテーマは人によって感じ方も違うため、まだまだ試行錯誤が続いています。ですが、自分が普段携わっている仕事との共通点や違いを共有することで、スタッフにとっての働きやすさの一助になればいいなと思っています。

悩んだ時に頼れる人、プロジェクトを思いついた時に一緒に解決してくれそうな人、自分の人となりを知っている人が増えること、また、他の事業で働く人を知れる機会を作り、ホッとできる時間や話せる人がいるということが、いずれ、働きやすさに繋がるのだとランチ会実施を通して感じています。


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