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休校14日目

全国一斉休校をうけ、”共働き世代はこの状況下でどうなってしまうのか”を見える化してみようという事で始めたのが、本企画です。

包み隠さず、ありのままをただつらつらと。そこから見える地方都市の共働き夫婦のリアルをお届けします。

※前提※
・パパ⇒NPO理事、フリーのコンサル(イクボス、WLB、育休取得推進等)
・ママ⇒看護師 夜勤有 病棟勤務
・娘⇒姉(8歳) 休校中 妹(4歳) 保育園


★本記事について★
①午前・午後・夜の3セクションでただ起きたことを書いていきます。
②在宅労働のリアルを書きます。
③休みたいのに休めない(看護系)の家族がいる家のリアルを書きます。

今日の事前情報
ママ…夜勤 体調(悪・疲労・睡眠不足・コロナ含め心配事多し)
長女…学童 体調(好調)
次女…保育園 体調(好調)
パパ…協働事業の完成周知 各所感謝メール 書類整理 体調(普通)
今日のMUST家事…連絡系(車リコールとか書類とか)
ワークライフバランス指数…W4・L6


=午前の部=

・ママが昨日の夜勤からかなり遅く帰ってきた様子で、その流れで朝ごはんを用意していてくれた。ありがとう。

・まだ県内での感染者は出ていない。ここまでの自粛政策等が功を奏しているのか、感染源(Dプリンセス等)に縁がない人がたまたま多かったからなのか。僕にはよく分からないが、少なくとも、岩手県内で休校は別になくてもよかったんじゃないか?という感じはしている。

朝食
・学童弁当の残り
・一平ちゃん

=午前の部=

・お姉ちゃんとチビをそれぞれ送迎する。学童は最近、そこまでガッツリと子供達が来ている訳でもない。ここら辺は、流石に企業も動いたのだろう。登所自体のセーブ(いいか悪いかはさておき)に加え、最近ではこれまであまり多く見かけなかった「お父さんの送迎」も増えていると先生方より聞くことが出来た。これは裏を返せば、それほどまだ県内においては男性の家庭参画が浸透していない、あるいは浸透するのに何らかの壁があることの表れでもあると見ている。

・昨今の働き方改革の流れを受け、そして今回のコロナの件を重く受け止め、在宅の推奨であったり、親が休める環境を用意してくれたり、そうした対応策を検討している組織が増えてきたのは悪いことじゃない。というよりも、そうしないと企業にとってはあまりにも痛すぎる損失を被る可能性が高くなった、と言った方がいいのかもしれない

・例えばだ。台風19号の際は「#台風なのに出勤」タグでSNS(主にTwitter)を中心に、「こんな大災害だけど”休めません””休ませてくれません”」という企業が、名称と共に晒されたケースも多々ある。

・無論、この中にはライフラインや医療消防等、無二の物もあるのだが、これだけの感染拡大防止!の中で「今それホントに必要ですか?」というサービスも正直ある。そこが感染源となって収拾のつかない事態に発展したら、組織のボスはどうするのだろうか。売り手市場と言われる中で「選ばれるため」には、最早仕事の魅力だけを語るだけでは人を呼び込むことにはならない。そこで働く社員のライフにも目が向いて初めて採用戦略は完成する。

・また、新卒学生(これに限らず転職者もそうだと思う)の重視項目は、「仕事と生活の両立」に係るものが年々増えており、また、情報の獲得先がSNSだったり先輩のLINEだったりすることから、個人としてのプチ告発も容易だ。よって”休ませてくれません露出”は、企業に相応のダメージを与え、その事業存続に影を落とすことにもなりかねない。

・ちなみに学生(転職者もね)が最も忌み嫌う企業は「ノルマがキツイ」企業だそうだ。「まだ数字行ってねぇのか!」という空気感の中で、いざ家庭と仕事を天秤にかけた時、どれだけの人が憂いなく家庭を選択できるのだろうか。皆さんの組織はどうだろうか。一度振り返ってみてもいいのではないだろうか。

・昭和の労働スタイルといえば「滅私奉公が美徳」だったのかもしれない。苦しみ(出勤の強要、理不尽すぎるノルマ、パワハラセクハラ等)に耐えた対価として終身雇用と年功賃金が保障されていた。だが今は令和。終身雇用は崩壊し、賃金もどんどん下がる。物価だって高い。人口や介護の問題もある。そして今回のようなケースも。働く意識を変革することは時代の要請でもあるのだ。

・そんな中ではあるが、残念ながら昭和当時の価値観から変われていない層は確実に存在している。そうした層が上司になることで、こうした滅私奉公のカルチャーが実際に再生産されている。喫煙スペースで「俺コロナだけど出社してるぞ!凄いだろう!」的な武勇伝を語る輩は、既に組織にとっても地域にとっても存在自体がリスクとなっていることを自覚した方がいい。キツイ言い方だが、それくらいの事態なんだと思っている。

・ちなみに、今日の午前中はこちらの感謝のやり取りが主。

今回、ごとうの方で作成・監修等広く関わらせてもらった。社員にも「それぞれの生活」があり、「大切にしたいもの」は異なる。みんながそれぞれの大切なものを守りながら、組織に貢献していける。そうしたチームを作りたいと考えている人たちには是非ご一読をお勧めしたい。

・無論、読んだだけでそのようなチームは実現できない。その後の具体的なアクション(どうやって自社で働き方を見直すのか、採用力強化のための視点を学ぶのか等)を含め、「どうしていけばいいのだろうか」とお悩みの際は、是非ご相談してもらいたい。

・今回のコロナで、何か少しでも思う所がある組織、個人に本書が届くことを願っている。さ、飯だ飯だ。

昼食
・パン
・カップスープ

=午後の部=

・在住地の子ども子育て会議委員を務めているが、総合計画の策定について意見を求められているので、そちらをまとめることから午後の部スタート。これぞ自分アポ。

・パブコメに寄せられたものに目を通し、ごとうなりの意見をまとめる。結果「男性の家庭参画の推進や男性の育休取得推進」について、総合計画内での「表記」をした上でのプッシュと、具体的な事業として予算をつけることを提案した。

これには理由がある。

①県内の自治体で「男性の家庭参画」を計画に落とし込み、具体的な事業を進めている(成果を出している)ケースがないこと、そして②子育ての主語を”女性だけ”とさせないためだ。

①については、その成否は数字やイベント集客が指標となるケースが殆どだ。だがそこで「問題なく推移している」と判断し、取組が一時的なものとなることが「男性育児」の項では非常に多いと感じている。
※あくまで本県の場合、だ。
しかし、そのような一時的なプッシュで壊せるほど、僕らの感じる岩盤規制は甘くはない。文化が変わるには時間もかかる。継続的な事業実施、より広範な発信、外部との連係等、様々なやり方を用い、連続的に取り組んでいかないと変わらない。そして、その姿勢を打ち出すことには責任も伴う。イクボス宣言するとはそういう事だ。フォーラム等で花火を上げても、結局1週間仕事して「ウチでは無理だぁ~」となってしまっては意味がない。だからどうするか、だ。

そして②は本丸だと思う。市の総合計画を策定する場でも、散々(多少ウザいと思われているかもしれない)、「母と子という表現を辞めるべきだ」と話をしてきた。その理由は単純。父親の当事者意識を削がないためだ。

・例えば市の検診。以前行った際、様子を記載する用紙には「お母さんの体調は大丈夫ですか」「お母さんは困っていることはありますか」「お母さんが必要と思う事は」「お母さん」「おかあさん」「オカアサン」…。

そりゃパパは自覚育たない。最初からハブられてるんだから。お父さんが検診に来る前提で考えられていないのだ。

「男女共に子育てするのが望ましい」というなら、男性をどうやってこの場に巻き込むかを考えなければならない。一方で、市の会議であったりの場では、相変わらず「子育てしたことはありません」という世代、特に男性が決裁権を持っている。子育て会議の場もそうだ。僕ら世代の声が上がったとして、その声に対して真剣に耳を傾けてくれた女性はいたが、男性はいなかった。危機感がないから、現状に対し効果的な対策が出ない。オマケに自身も経験がないから、改善策は思いつかない。
※そのために僕を活用してくれりゃいいのだが

とにかくだ。あらゆる視点を結集して変えていくのだ!という姿勢を持ってほしいし、そういう取り組みがされているならこそ、我が子をそういう街に住まわせたい。

それと付け加えるなら、両親学級の講師に「パパ」を呼ぶべきだと思っている(パパ専門のセクションを作るとか)。パパはパパに言われないと響かないから。

そんな事を書きつつ、具体策を添付して返信完了。

・今日はチビから「パパ、早く来てほしい…」と言われた。わかった、じゃあ行ってやろう。16:00に迎えに行くことを目指して、残りの仕事の段取りを組んだのが14:00頃だ。

・ということで、お姉ちゃんとチビを迎えに行く。帰りに「アイス食べたい!」と。この寒い中。でも考えてみれば先日こんな手紙を貰っている。約束を果たすのは今か。

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よし、食いに行くか。食ったら帰ろうな。

夕食
・パパ特製ハンバーガー&サンドイッチ
・フライドポテト
・ナゲット

=夜の部=

・チビの保育園では、親を呼んでの卒園式は無しになった。その代わり、先生方が趣向を凝らして、卒園児のお別れパーティーをしてくれた。その写真が今日届いた。素敵な先生方と、大好きなお友達に囲まれて、忘れられない保育園生活になった。先生方には心から感謝。もうそれ以外にない。本当に、本当にありがとうございました!まだ卒園しないけど(笑)。

・今日は帰って来てすぐにお風呂を済ませたので、ご飯後はのんびりと過ごす。カルタしたり、プリキュア見たり、3人でゲームしたり。コロナ休校の負の部分だけがメディアでも取り沙汰されがちだが、こうした時間を持てたという点には、少し有難さを感じる。

・パパ友から急にメッセを頂く。休校期間中、仕事も休みになり家事育児に奮闘しているようだが、僕と同じでママは休めない仕事。このため、誰かと話したいっすよ…とのことだった。うん、わかる。休校中、色々心配事は確かにあるが、あまりメディアでも取り上げられていないのがこの点。「親のストレス」についてだ。親たちが何に悩み、どんな思いを持っているのか。そうしたところにもっと視点を当ててもいいと思うんだけどなぁ。

・そんなこんなで21:07分。就寝。パパは夜勤のママの帰りを待ちつつ、今日はギターを弾くことにしよう。

~14日目所感~
先生方の想いに心が温まった1日。本当に素敵なイベントを開いていただき、感謝の気持ちでいっぱいだ。

子供達に関わる仕事って大変ではある。僕もそういう時期があったからよく分かる。

だからこそ、先生方の仕事の持つ社会的な意義の大きさ、そしてその頑張りに見合った支援をしてほしいなといつも思う。これは、子育て中の社員に対し「は?仕事と家庭どっちが大切なんだ!」と吠えてくるような輩にも言ってやりたい(というか普段から言っている)。

子育て、なめんなよ。


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