今の私、なんか変みたい。

「なんか、変。」

仲のいい友達へのLINEが返せなくなった。
40件近く溜まった通知。
楽しかったはずの関係が、急に億劫になる。

（なんか、変。）

外に出るのが嫌になった。
楽しかったはずのサークルに顔を出すこともなくなって、友達の誘いも断ることが多くなった。

「なんか変。」

今までは嬉しかったはずの友達との遊びや、相談事、頼られることが腹立たしくなった。

（なんか変）

大好きだった彼氏に会うのが、疲れるようになってきた。なんだか悲しくなってきた。

「なんか変」

とうとう大学に行かなくなってしまった。
授業をとぶと単位が取れない。
わかってるけど、なんかちょっと、体調不良は仕方ないし。

（変。）

家から出なくなった。
私は、ただ甘えてるだけなんだろうか。
悲しいのに、自分で手放したのに。
でもまあ、なんか、自由だからいいかな。
どうにでもなるかな。

「変」

友達からの連絡は来なくなった。
私はやっぱり必要のない存在。
私はみんなの中で全肯定botとしてじゃないと、機能してなかったんだ。

「私、変になっちゃった。」

ずっと楽しかったんだよ。
望むものが手に入ってた。
全部認めてもらえてたし、何一つ不満はなかったんだ。
全部自分で手放しちゃって、何もかもなくなったくせに、私は寂しいと思っちゃった。

だから私、やっぱり変みたい。

『何してるの？どうしたの？一旦中にはいろ。こっち来て？』

「ねえ、セックスしよ。」

『大丈夫だから。こっちにおいで。気付けなくてごめんね。お願いだから戻ってきて。ちゃんと話そう。』

5階のアパートのベランダ

ただ、穏やかな顔で会話をする

「キスしてよ。」

『わかったから。こっちにきたらしてあげるから。』

「ここがいい。」

『だめ。早く戻ってきて。こっち来て。』

「じゃあいいや。」

ベランダに足をかけると、彼氏が私に飛びついてきて引き摺り下ろされた。

床に転がったままキスされる。

『ごめん。ごめん。気付けなくてごめん。』

「もっと。」

私は最低だと思う。
今、全く人の気持ちがわからない。
考えられない。いや、考えた上で無視しているんだ。彼の気持ちはわかってる。
痛くて辛い気持ち。

『ずっとよく頑張ってきたんだよね。たくさん我慢して辛かったんだよね。助けてあげられなくてごめんね。』

この時、私の言葉にできなかった気持ちが涙になった。

「どいつもこいつも自分の都合と機嫌を押し付けてきやがってさぁ、誰1人我慢しなくてさぁ、自分のやりたいようにやってうまくいかないと当たり散らして被害者ぶって、泣きたいのはこっちだよ。なんで自分のことしか考えられないやつらに削られながら生きていかなきゃいけないの？そりゃあ私が機嫌とってるんだから、私のことを好いて当然でしょうよ。好きでこんなことしてるんじゃない。そのままの私を好きでいてくれないからこうしなきゃいけないのに。そうしないと誰も私のこと見てくれないから、どんなに辛くても痛くても我慢してすり減らしてやってるのに。ぐちゃぐちゃになってまで調整役に回ってやってるのに。でも本当は、こうしないと人に見てもらえなくて必要としてもらえない私が悪いんだ。こうすることでしか、存在を意識してもらえない私がいけないの。それを分かってるのに、自分で好き好んでやってることなのに、それなのに被害者面してる私が、一番嫌い。」

「好きに生きる勇気がない」

「生きていくのが怖い」

「また失敗する」

「私はもう、うまく生きれない。」

ごめんね。
今の私、なんか変みたい。

何もかもが辛い。

だからお願い、ーーーー。