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ポリヴェーガル理論を理解しよう

DMWは、心療内科で培ったノウハウを
医療以外の分野の人たちにも届けよう!!!
・・・ということをモットーにしているチームです😊

その我々が得意としている分野は

・マインドフルネス
・ダイアローグ
そして、
・ポリヴェーガル理論

の3つです👍

今回の記事では
ポリヴェーガル理論を説明します!

この「新しい自律神経理論」は
絶対絶対知ってほしい理論です。
我々は義務教育でも伝えるべきと思っています!

そのポリヴェーガルを今日はお伝えします


我々がポリヴェーガル理論に出会った時


一般的に「自律神経」は
「交感神経」と「副交感神経」の2つが紹介されています。

ストレスに対抗している神経を「交感神経」、
リラックスして休息する神経を「副交感神経」として説明されています。


ただ心療内科の現場にいると、
この2つのモードだけでは説明できない現象が起こるのです。


例えば、うつ病という病気があります。

食欲、意欲やそのほかの色んな感情が乏しくなる、
エネルギー減っている状態です。

これは「交感神経」の状態とも言えませんし、
副交感神経の「リラックスしている状態」のイメージとも違います。


あるいは、PTSD(心的外傷後ストレス障害)という病気があります。

災害や犯罪といった恐怖体験を経験したり、
ハラスメントを長く受け続けてしまった人に起こりうる精神疾患です。

この状態は、
過緊張になり不眠やパニック症状といった
「交感神経」の状態も見られますが、
からだが固まったり、情報をシャットダウンした状態になったり、
記憶が無くなったり曖昧になったりする状態も見られます。

これも「リラックスしている状態」とは言えません。


私は心療内科の世界で仕事をし始めた最初の10年間は
この矛盾を感じながら臨床経験をしていました。

メンタル疾患の回復において、
「副交感神経系が働いてくれるような生活習慣をすること」は重要と
考えられていましたが、
この矛盾がうまく理解できず説明も難しかったのです。


ところが私は、2017年頃にある「理論」に出会うことになって、この問いに対してスッキリした答えに出会えました。

それが「ポリヴェーガル理論」です。


ポリヴェーガル理論は、日本語では「多重迷走神経理論」と呼びます。

迷走神経というのは、副交感神経の約8割を占めている神経です。
この迷走神経について研究した結果、
多重になっていることを発見し整理した研究者が、
スティーブン・ポージェス博士です。

ポリヴェーガル理論の生みの親です。

この新しい自律神経理論では、
迷走神経が大きく2つに分けられることを明確に示したところが、
画期的でメンタルヘルス業界に多大な影響を与えたのです。


つまり、ポリヴェーガル理論では、自律神経を3つに分けているのです。

①交感神経
②背側迷走神経複合体
③腹側迷走神経複合体

の3つです。


私は、この3つの神経をわかりやすく伝えるために、
①赤、②青、③緑と色で説明しています。

ちなみに、この3つの自律神経を3色で表したのは、
「メンタルサポート・アイバランス」の四葉さわこさんです。


私は、ポリヴェーガル理論が1994年に世に出たことは、
メンタルヘルスの業界において非常に重要だと思っています。
そして、この難解なポリヴェーガルを、
どなたでもイメージしやすくするために、
色彩心理学の観点から3色で表現を試みた四葉さんのアイデアも
かなりの貢献だと考えています。


ポリヴェーガル理論の3つの神経とは?


では、簡単にその3つを説明します。

①交感神経(赤色神経) 

これは「戦うか逃げるか」という状況の時に働く神経です。
あなたのいのちを脅かすような出来事に遭遇した時に、
反射的に自動的に働く神経です。

この神経が働いている時には、敵を倒すか、敵から逃げるわけですから、
からだは緊張し、力が入り、
多くの素早い生理反応が出現し、衝動的になります。

勝負や競争に必要な生理状態になっていますから、
感情も怒りや恐怖といった興奮系の気分が増え
考え方も「生きるか死ぬか」のような二極化した思考
浮かびやすいです。

二極化思考は、性格が原因ではないのです。
交感神経の赤の状態になっている
ということなのです。

このことが何よりも重要なことです!!!!

②背側迷走神経複合体(青色神経)

これは「戦っても逃げても命を守れないかも」と
からだが判断したときに働く神経です。

簡単に言うと「死んだふりをして省エネで生きる」ための神経です。

どうやっても抗えない時、
我々のからだは必要最小限の状態になることで
何とか命を守ろうとするのです。

この神経が働いている時には、
からだがだるくなったり、重たくなったり、固まったりします。
頭がボーッとなって考えられなくなり、物覚えが悪くなったりします。
表情や表現に乏しく、寂しいや悲しいなどといった、
活動を抑えるような気分が出てきます。

場合によっては、
ポジティブでもネガティブな感情ですらも感じられない場合もあります。

考え方も、
活動したくなくなるような考えや自己否定的で絶望的な考えも出てきます。

目的は、
一人になって災難が去るのを待ち省エネ状態で充電をしたいのです。


③腹側迷走神経複合体(緑色神経)

これは、充分からだが休養できた時に働く神経です。
あるいは、安心感や安全な感覚を感じている時に働く神経です。

今この場が安心だとからだが感じられると、
平和、穏やか、愛といった言葉で表現されるような感覚を感じます。

そして、興味、好奇心、冒険、チャレンジといった意欲も感じます。
クリエイティブな学習やスキルアップするには最高な状態です。

そしてこの神経が働いているときは「自然体」と表現できると思います。

自然界や人との繋がりを感じているときも、
この緑の神経は働いています。

戦ってもいない、勝ち負けを意識していない、
でも一人になりたいわけでもない、
生産的な話でもなく無駄話をしていてもOKのような感覚、
そういった感覚になっている時は
緑の神経が働いていると言っていいでしょう。

この3つの自律神経で我々は社会生活をしていると考えます。
そして「メンタルヘルスが健康」というのは、
からだと仲良くなっている状態です。

つまり、この「赤・青・緑」の3人の神経たちのことをそれぞれ理解し、
それぞれと仲良く生活できているという状態が、
メンタルヘルスが健康な状態です。

逆に、メンタルヘルスが不健康というのは、
この「赤・青・緑」の3人の神経たちのことを理解せず、
無視して、仲が悪いまま生活している状態を指します。

あるいは「赤と青」の時間に傾きすぎていて
「緑で過ごす時間が少ない」状態であるとも表現できます。

そのため
「メンタル疾患が回復していくプロセス」というのは、
緑の時間が徐々に増えて、赤と青の大事さも理解でき、
「緑、赤、青」のそれぞれの時間を
主体的にも過ごせるようになっていくと、回復していきます。

バランスが取れてきたという状態です。

以上、この3つの神経、3色のからださんが
我々の社会生活を支えているのです。

もっともっと、自律神経の3色さんに興味を持ってもらえると嬉しいですし
あなたのからださんが、きっと嬉しがっていると思います😊


そして我々の活動にご興味を持たれた方、
ぜひFacebookライブに遊びにきていただきたいです。
我々のFacebookライブの動画集は
こちら

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