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最初はなんとなく 福星-fuxing- その1

あれよあれよと言う間に原型完成まで進んでいた新作「福星」。
制作ブログを、ラフ段階から原型完成まで2回に分けて紹介します。



先に、完成した原型を紹介しちゃいます。
高さ80mm、12パーツです。

福星。「フーシン」と呼びます。

今夏に完成。遡って制作を紹介したいと思います。

始まりはなんとなく


福星のスタートはコロナ禍だった2021年春、疫病封じとか厄災消除の類から世界の舞踊をモチーフになんとなく弄ってました。

初期の福星

チベットの髑髏舞踊や、バリのバロンダンスなどの仮面と装飾のデザインに惹かれて、当時は完成形を決めずにデジタルモデリングの練習という感じでしたね。

デジタルモデリングの練習に
出力の練習 となりに立つアニキは田宮謹製1/35スケール

本の出会いが明確にしたもの

東京アートブックフェア2022で購入した一冊の写真集。「SHOOTING THE TIGER」。カメラマンのXiaoaiao Xu氏の写真集。

SHOOTING THE TIGER
Xiaoaiao Xu
中国北西部の伝統的な祭典「社火」が描かれています。農民達は、演劇、歌、アクロバットを通じて豊かで実り多い収穫の祝福を呼び起こします。
人々と土壌とのつながりが脆弱になった世界で、SHOOTING THE TIGERは、消えつつある、あるいはより良い形で進化している中国文化の一面を祝います。

東京アートブックフェア2022 書籍販売ブースのキャプションから
左:ファントムミュージアム、右:SHOOTING THE TIGER この2冊との出会いは大きかった

中国北西部の社火と呼ばれるの祭事をロケーションとしたそれは、土地の豊穣を願うお祭りと共に生きる人たちと生活が写っています。

▼Xiaoxiao Xu

また、作品集「クエイ兄弟 ファントム・ミュージアム」でクエイ兄弟が導入で語る、小さな扉の存在。

ミニチュア・サイズで制作してきたのは、以下のことを強く信じていたからです。この領域が、僕たちふたりに、すでに僅かに開いていた小さな扉を与えてくれたということ。その扉は、不可思議のものや見えない世界の現実、フリオ・コスタサルが言うところの「より秘密の多い、より伝え難い、もうひとつの秩序」に対して常に開かれていました。

クエイ兄弟 ファントム・ミュージアムより

▼2016年に開催されたアジア初の回顧展(もちろん行きましたよ)

古くからの継承されてきたもの、目に見えない世界への探求とつながり。
これを制作のヒントに、あらためて福星を再構築すべく、ラフスケッチを書き始めました。

なかなか定まらず

それはPrimitive

なんとなくはじまった制作から、ラフを描いて明確になりつつあるものをどう造形物に落とし込むか。キーワードを「プリミティブ」とし進めました。
ガレージキット化するならどんな姿が適しているかを検討していきます。

今回はラフスケッチに時間がかかっていましたね。


▼ガレージキットって?

▼DISCOVERYのアクティビティ


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