編集者募集!! ディスカヴァーならあなたの企画、10万部にできるかも? 『ほめ方叱り方』売り伸ばしの裏側大公開
ディスカヴァーは直取引の出版社。全国約5000店の書店に直接営業をしているため、編集部の人数よりも営業部の人数の方が多いのです。そして、1冊の本を、営業部はもちろん、広報やSNS、オンライン書店担当者など部門を超えて連携しながらチームで売り伸ばしていくのが特徴です。
先日、中田敦彦さんの「YouTube大学」でも取り上げられ話題となっている、『自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方』も、プロジェクトチームが発足し、売り伸ばしが成功している書籍の一つです。
今回は、編集担当の大竹とプロジェクトチームリーダーをつとめたマーケティングチームの辰巳に、その裏側を聞いてみました!
大竹朝子
2005年 新卒入社
編集者・第一編集部(ビジネス・自己啓発)リーダー
主な編集書籍:『自分でできる子に育つほめ方 叱り方』・『超雑談力』・『そのままでいい』
辰巳 佳衣
2019年 中途入社
マーケティングチーム
主な業務:メルマガ・イベント・書籍プロモーションプランニングなど
●まずは発売前のことを教えてください。売れそうな予感はありましたか?
(大竹)
もともとは別の編集者の企画だったのですが、ご家庭の都合で退職されて、私が担当することになりました。原稿は最初からクオリティが高くて、すごくおもしろかったです。今まさに子育て中なので、「あ、やっちゃってるな」「こうすればいいのか」と感動しながら読みました。だから、多くの親御さんに届けたいという気持ちはすごく強かったですね。
(辰巳)
基本的に、他部署の人が新刊の内容を最初に知るのは「新刊説明会※1」前のヒアリングです。
書店営業、広報、オンライン書店担当がそれぞれ1名ずつ、3名で新刊の編集担当にヒアリングをして、それをもとに「新刊説明会」を開催しています。ただ私は最初からこの本の担当ではなかったので、初めてこの本を知ったのは「新刊説明会」でした。
私自身は子どもはいないのですが、子育てしている友人からよく聞くコミュニケーションの悩みを集約している本が出るのだと、わくわくしました。
この頃は、新型コロナウイルスの話が出始めぐらいで、ここまで大きな事態になることは予想もしていませんでしたが、結果的にコロナ禍で親子の時間が増えたことで発生したお悩みに本書が役立ったというお声をたくさんいただくこととなりました。
●発売後の動きは、どうでしたか?
(大竹)
発売が4月17日。緊急事態宣言が全国に拡大されたのが4月16日だったこともあり、多くの書店さんが休業中で、発売直後は全く動きがありませんでした。時期が本当に悪かったな、と。
でもその後、5月、6月に著者が主導で花まる学習会さんとのコラボレーションイベントをやってくださり、その参加者の方がオンライン書店で買ってくれて、少し日売れが伸びてきました。
Amazonでの日売れが上がり始めたことを、オンライン書店の担当者がすぐに気づいてくれて、「売れてきましたね!」と声をかけてくれて、だんだんと全社的にも本書の実売の動きに注目をしてくれていました。
(辰巳)
Amazonでは、5月に平均より売れ、6月にはその3倍に伸びてきて、Amazonのカテゴリ1位を取るようになりました。「なんか売れてきている!!」と発見したのがこのタイミングでした。
平均の3倍の売上数字が出て、「これはプロジェクトで売り伸ばせるかも!」ということで7月に戦略商品になり、プロジェクトが発足。
私がリーダーとなり、編集担当の大竹さん、書店営業担当2名、オンライン書店担当2名、広報担当1名というメンバー構成で売り伸ばしチームをスタートしました。
●プロジェクト発足後のこと、教えてください。
(辰巳)
プロジェクトを持つことによって、各部署でお互いにどういう動きをしてほしいかを話し合い、連携して動けるようになったのが一番大きかったですね。小さなことも含めると、 小一時間話せるくらいにたくさんの戦略を練りましたが、ここでは割愛します。笑
中でも効果的だったのは、ツイッターでの訴求のテストですね。ツイッター広告でキャッチコピーを5~6パターン出してみて、「いいね数」「リツイート数」で計測をして、勝ちパターンを見つけ、書店POPなどに転用していきました。
もう一つは、お客様の声をたくさんいただいたので、その感想を販促物に掲載させていただきました。これらを行うことで、より目ついて、購入率が上がるきっかけになったと思います。
●どうやって全社にその勢いを広げていったのでしょうか?
(辰巳)
各プロジェクトメンバーが自部署で、『ほめ方叱り方』自体の啓蒙や、策を練ってシェアしていきました。また、プロジェクトメンバー毎で足並みがばらつきがちなところは、タスク管理表をつくって進めましたね。
(大竹)
あとは、Slackに「営業シェア」チャンネルというところがあって、「○○店で○○が売れていました」といった情報が飛び交っているのですが、オンライン書店の担当者がよくそこで「Amazonで売れています!」と発信してくれていました。
「30万部を突破した『学力の経済学』が、TVの「初耳学」で紹介されて売れた最大瞬間風速と同じくらいの勢いでずっと売れている!」と熱く伝えてくれて、書店店頭での展開強化につなげていきました。
また、プロジェクトメンバーは7名ですが、Slackのプロジェクトチャンネルは現在31名入っていて、私たちのやりとりを勝手に見て情報を拾ってくれていたりもします。
●1月12日、中田敦彦さんの「Youtube大学」に取り上げられましたね! パブリシティ戦略も聞かせてください。
(大竹)
盛り上がりましたね! 紹介された直後から、業務時間外にも関わらずスタッフが皆でものすごく盛り上がってくれたのは編集担当として嬉しかったです。
9,10月以降、Amazonカテゴリ1位もずっとキープしていましたし、月に数回、WEB記事や週刊誌、テレビなどで取り上げていただく状態はつくれていました。
こちらからアプローチももちろんしていましたが、パブリシティが出て売れが伸びて、売れが伸びてパブリシティが増えて、と良い循環を回すことができていたと思っています。
●現在、10万部まで来ましたね!今後の目標を教えてください。
(大竹)
6月までに20万部! 戦略は、今練っているところです。まだお話はできませんが、楽しみにしていてください。
(辰巳)
実は、1月に部署移動があり、残念ながらこのプロジェクトの担当ではなくなってしまいました。でも、今後も積極的に盛り上げていきたいと思っています。
●ディスカヴァーでは現在、編集者を大募集中です。最後に、お二人から見たディスカヴァーの魅力を伝えてください!
(大竹)
書籍を1冊1冊大切にしてくれるのは良いところですよね。もちろん、ある程度は売れないとリソースはかけられませんが、どんなジャンルの新刊であっても、無名の著者の方であっても、すべて期待して、売り伸ばそうとしてくれます。
最初にお話しした「新刊説明会」の前に、各分野のプロフェッショナルがついてくれるのは編集としてすごく心強いです。
そんなに全国的に目立って売れていない本でも、営業部のスタッフが、自分の裁量で、手作りのパネルをつくり、お店で20冊仕掛けて、それをみんなにシェアしてくれることもあります。小さいことでも、1人1人が主体的に動いてくれて、それを社内に広げてくれるのはすごく良い文化だと思います。
(辰巳)
私が思う魅力は、提案を歓迎してくれることですかね。どんな提案も一蹴したりせず、考えようという姿勢をもって聞いてくれる。最初から「ナイでしょ」といったような第一声が返ってくることがない。一緒に考えよう、進めようという姿勢がすごく魅力的だと思います。
あとこれは今回の話とは関係ないのですが、お互いの趣味を尊重する文化があります。社内コミュニケーションツールのSlackでも、アイドルや二次元、ゲーム、野球など趣味関連の雑談チャンネルが豊富なのですが、どんな趣味も平等に扱って尊重していて、そうやってそれぞれのコンテンツを客観的に評価していこうという姿勢ってなかなかないと思います。コンテンツを発信する出版社だからということかもしれませんが、会社の人とそういう話ができるのは、入社して、とても面白いなと思った部分です。
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おふたりとも、ありがとうございました!
『自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方』は具体的な事例が満載で、子どもとのコミュニケーションを見直すきっかけとなる、パパママ必読書です。まだお読みになっていない方は、ぜひ一度お手に取ってみてください。
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