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50代100マイル|レースレビュー|奥信濃100を終えて

100キロを20時間23分01秒で完走

2023年6月10日(土)に、奥信濃100というレースに出場した。長野県木島平村を起点とする、山の中を100キロ走るトレイルランの大会だ。個人的には今年最大の目標としていた。「無事に完走できたら100マイルのレース参加を目指す」と決めていたし、「完走できなかったら、ランニングの目標を考え直そう」としていた、いわば試金石だ。結果は無事完走。タイムは20時間23分01秒と後ろから数えたほうが早いのだが、完走できたことで次のステップを考えることができたということで、目標を達成。1カ月近く経ったので、振り返ってみたい。

そもそも奥信濃100とは?

この記事に関心を持った方の多くは、奥信濃100のことをご存じだろうが、簡単に説明したい。
奥信濃100は、長野県北部の6市町村からなる奥信濃を舞台に100キロ走るトレイルランニングの大会だ(50キロのコースもあり)。「100年先までおもしろい」をコンセプトに2021年に初開催。NHKの「グレートレース」でも放送されたので、トレイルランナーの中では知られている大会だろう。制限時間は21時間。6月10日の朝5時にスタートして、翌11日の2時までにゴールしなければならない。
レースの詳細は公式サイトをご覧いただきたい。

奥信濃100完走までの道のり

完走までの道のりを4つのラウンドに区切り記載しておく。少しでもご覧になった方の参考になれば、ありがたい(「ラウンド」と称しているが、あくまで個人的な区切りであることを注釈しておく)。

1)高社山ラウンド(約30キロ)

スタートから地元のシンボルである高社山を登って降りるルート。けっこうな登りではあるのだが、前半ということもあり、個人的にはけっこう問題なく走れた。もちろん、キツイはキツイのだが、信州の深い緑が感じられ気持ちが良いルートだ。

2)茅ノ平ラウンド(約40キロ)

川沿いを延々と登る
深い緑が素晴らしい。東京在住の自分には「これぞ信州!」と感じさせられた

正直、ここがかなりの難所だと思う。
まず本格的に山に入ることとなり、延々と終わらない登りが続く。横を川が流れていて、基本的にぬかるんでいる。泥だらけになること必須だ。最初はぬかるみを避けたりしていたものの、どうしようもない場面が続き、次第に気にならなくなる。

お気に入りのアルトラ・ローンピークが泥だらけ


登り終えた後には、ブナの原生林周遊コースとなる、非常に美しい景色だが、決して楽ではない。エイドの人に「景色のいい、高低差も少ないボーナスのコースだよ」と笑顔で説明され、安心して走っていたらとんでもなかった。
そしてラストは13キロの下り。個人的にははかなり膝にきて、相当数の人に抜かれていった。下りの練習が必要だと反省した。

夕暮れ時、ここからまだ6時間以上走った


有名な「がっつり入る渡渉」は、ラウンドの最後の最後だった。周りの人も「いつ渡渉になるんだろう?」などと話していたが、70キロ地点くらいだったと思う(この時点で真っ暗だった)。

3)糠塚ラウンド(約25キロ)

夜道。撮影したがブレブレ
糠塚エイド。豚汁に癒された

林道コース。ひたすら登り、ひたすら下る。これまでのような極端な登りなどはないが、もはや夜なので、ライトを頼りにひたすら進むしかない。
終日温かいものを食べていないので、エイドの豚汁が染みる。スタッフの方が、その中に米を入れてくれて、なお染みた。

4)ゴールまでの5キロ

最後の糠塚エイドで、スタッフの方複数に「あとはウイニングラン、頑張って!」と声をかけられる。なんとなく「ウイニングラン」と言われるとのんびり平和に走れるのではという印象を受けるが、実際はハード。しっかりトレイルに入り、夜中の森の中を、ヘッドライトの灯りを頼りに進む。かなり疲れているので、想像以上に時間がかかる(ここでリタイアする人も10人以上いた模様)。5キロなのに1時間半近くかかってゴールとなった。

100マイルを目指すために

まずは下りの弱さだ。茅ノ平の下りコースで膝をやられた。下りの練習が必要だ。
ポール使用の必要性。今後レースに出るならば、少しでも足への負担を減らす必要があるのだが、UTMFをはじめポール禁止のレースが複数あるので、これは要検討。
距離というより、登り下りを走り続ける練習が必要だ。13キロの下りが膝に響いたこと、最後の林道の登りで抜かれまくったことなどからだ。良い練習法を見つけたい。
次の目標は、いよいよ100マイルへの挑戦。2024年の信越五岳100マイルを考えている。最終目標は、やはりUTMFだ。


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