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【訪問レポ】 静岡市の工芸施設「匠宿」に行ってきた

静岡市の伝統工芸施設匠宿に行ってきました!
伝統工芸に興味のある方だけではなく、子連れ家族カップルでも楽しめる施設となっていましたので、現地レポートしたいと思います。

匠宿は「体験型」工芸施設

匠宿は、静岡市駿河区にある工芸体験施設です。
静岡の伝統工芸品を販売しているだけではなく、竹細工・和染・木工・漆・陶芸といった工芸を実際に作れます。

館内マップ

アクセスも良好で、静岡駅からバスで30~40分
無料駐車場も完備しており、東名高速道路 静岡ICから約7km、約15分です
私は東京在住なので、静岡駅からバスで向かいました。

最寄りのバス停から少し歩くと、匠宿の看板が!
3年前に管理事業者が変わりリニューアルされたとのことで、看板から施設外観まで整備が行き届いている。好奇心を掻き立てます。

モダンなフォントを使った看板
山との調和が取れた景観

お宝揃いの物販コーナー

エントランスのお土産コーナーを横目に、まず向かったのは物販コーナー。
ギャラリー Teto Teto」(Instagramでは、静岡県内の様々な工芸品を展示・販売されています。
店内レイアウトもかなり凝っていて、畳の部屋があったり、天然木で自然を感じさせる什器が使用されていました。
まるで空間全体がアート作品のような印象。

陶芸、ガラス、漆器、布ものまで
オシャレな下駄!ほしい…!!
引き込まれる表情 / motonagaさん

個人的に気に入った作品を、勝手にPR

1.カップ&ソーサー / 山崎裕子さん

淡い"青色"とフチの"茶色"がたまらん…

青好きとしてたまらぬ一品…!!
私の訪れた3/15時点では、山崎さんの作品が多く展示されていました。
どれも透き通ったようなカラリングで、繊細さを感じると同時に生活に溶け込む印象を受けました。

というのも、
ミドルサイズのボウルや溝のある大皿など、現代のライフスタイルに合うテーブルウェアが陳列。
使いやすそうなサイズ感で、ぼってり優しい印象の一輪挿しもありました。
Teto Tetoさんのセレクト・レイアウトもよく、
生活空間のイメージはばっちり。

素晴らしい無垢感
作品アップ。ご堪能ください

profile 
1970 埼玉生まれ
1993 日本大学芸術学部美術学科版画コース卒
2001 岐阜県立多治見工業高等学校陶磁科学専攻科修了
2003 埼玉県入間市にて陶芸制作をはじめる
2005 「第7回国際陶磁器展美濃」入選 「工芸都市高岡クラフト展」入選
2006 静岡県富士宮市の朝霧高原に自宅兼工房を移す

参照:profile / 山崎裕子


2.SEN / 谷俊幸さん

引き込まれるような繊細さ

ご縁があり、駿河竹千筋細工組合の方とお話しする機会をいただきました。
こちらの照明、最初は作成不可能と言われていたところ、職人さんが頭を捻ってなんとか作り切った作品なんだとか。

竹ひごが細いだけではなく、絶妙な曲線美とこの遠近感
遠目で見ても近くで見ても美しく、私はこの照明を10分ほど見つめてしまいました。
このしなやかさは、絶対に画面越しだと感じられない。
とても良いものを見せていただきました。

profile 
1974 兵庫県宝塚生まれ
1997 神戸芸術工科大学プロダクトデザイン科卒業後、友人5人とデザインチーム「air-com」を設立。
1999 独立し「MODERN」を設立。東京に拠点を移しインテリア作家として活動。
2000 IDEEの「スプートニク」として海外進出。
2001 ユネスコ主催のNYイベント「デザイン21」の招待作品として参加。
2005 全国での個展活動。
2006 MODERNから照明作家 谷俊幸へ…。
国内だけではなく、カナダ、ロス、デンマーク、香港などでも展開。
2007 ドイツ KATACHI FORM 現代日本の意匠展に出展。
カナダ、デンマーク、スイス、ロス他にて展開
2008 10月フランス(パリ)、12月ドイツ(ミュンヘン)にて展覧会
参照:PROFILE / 谷俊幸より抜粋
※その他作品情報は、谷さんのHPをご覧ください


豊富なエクスペリエンス

「体験施設」と謳うだけあり、体験レパートリーが素晴らしい。
工芸の種類は全6種
それぞれ複数のプログラムが組まれており、自身で好きな形を選ぶことができます。

中庭からの眺め



それぞれ建物・スペースが分かれており、全て訪れてから「これだ!」と思う体験ができるのも匠宿ならでは。
各工芸の産地訪問も面白いですが、ここに来れば全てが揃う、ありがたい施設ですね。

【工芸の種類】
駿河竹千筋細工
染めもの
木工指物

陶芸
模型

私は駿河竹千筋細工さんを訪問し、竹ひごの作り方や組み立て方について学びました。
専門用具も置いてますし、スタッフの方が丁寧に教えてくれます。
やっぱり、工芸は奥深い!

各プログラムについては、公式HPをご覧ください。


小さな美術館

奥に進むと、民藝の垣根を超えた芸術作品がずらりと並んでいました。
私が訪問した2024年3月16日は「ひな祭り」をテーマにした特別展を開催。
1ヵ月前に娘がうまれ、初節句を祝ったばかりの私にとっては、興味深々なテーマ。

(写真を撮るのも忘れて見入ってしまった…)

羽突きの板(羽子板)。嗜好を凝らしたデザイン

魅力的な二つのカフェ

観光と食事はニコイチですよね。
安心してください。匠宿には2つのお洒落なカフェがあります。

一つ目は「笑顔になれるカフェ」をテーマにした
カフェ HACHI & MITSU

駿河竹千筋細工のインテリアパネルや照明が特徴的で、カジュアルカフェでいて高級感があります。
将来お店を持つときは、絶対にこの照明を使いたい!と
思いを馳せながら、まったりとしたひと時を過ごせました。

この照明、たまらん… (参考)
スパイスカレー / ¥1,500 (参考)
匠フレンチトースト / ¥1,300 (参考)


二つ目は大きな焙煎機が特徴である
The COFFEE ROASTER

外観からシックでムーディーな印象を受けました。
コーヒーが美味しく飲めそうですし、何より香りが良い…!!

ドリップコーヒー (参考)

「The COFFEE ROASTER」で気になるメニューは、
なんといっても「The Dome ザ・ドーム」
静岡工芸を使い、特別な装いをしたケーキプレートです。

The Dome ザ・ドーム / 2,400円~ (参考)


匠宿が提供するマガジン「TM」の表紙にもなっていましたが、
お皿の土と衣装の竹がミックスして、独特な世界観を醸し出しています。
スイーツ一つでここまで表現できるのか!と感嘆しました。

工芸とスイーツの"コラボレーション"
普段は味わえない"非日常体験"

私は胃袋と相談し食べることができなかったのですが、、、
匠宿に行かれた方はぜひご賞味ください!
(そして感想を聞かせてほしい!)

さいごに

「ここに来れば、静岡工芸の全てを堪能できる」

所要時間は、体験・食事を含めて2,3時間でしたが、満足度はとても高い施設でした!
もちろん一つずつ丁寧に向き合えば半日は楽しめると思います。
ただ、静岡市には他にも様々な観光名所がありますので、街中ドライブ・散策を楽しむのもいいのではないかと。

私は一人で行ったので、匠食近くで有名なとろろを食べて帰りました。
(空腹のため、食事の写真は撮り忘れ…美味しかった!)

丁子屋

今回は以上になります。
これからも、工芸に関する様々なレポート・分析を発信していきますので、ぜひいいね & フォローをお願いします。

お読みいただきありがとうございました!

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