見出し画像

【逃げるは役に立つ】実はツラいよ、肉食動物

こんにちは、いきもの雑学プレゼンターDINO(ディーノ)です!動物🐯魚🦈昆虫🐝虫🦂植物🌷そして恐竜🦖まで、いきもの雑学を徒然に綴っていきますので、お気軽にお立ち寄りください。

YouTubeで「いきもの雑学」動画を始めましたので、是非見てみて、チャンネル登録をお願いします🤗


●肉食動物と草食動物の攻防

過去にも記事投稿しています肉食動物と草食動物の身体的・生態的な違いについて、今回はサバイバルにおける攻防を、少し違った視点で考察したいと思います。

●草食ナメんな!!

僕が好きな「大恐竜時代へGO」にて、草食恐竜ムッタブラサウルス回にアンディが発したこのセリフ。

※マニアックですが、この作品は特にこども向けとしてオススメします。


そうなんです。そもそも本稿の前提として、草食動物って、「捕食される側」というバイアスもかかるため「弱い」イメージを持たれますが、個々の能力や戦闘力は肉食動物に負けないくらい強いんです。


よくテレビ番組の題材として「動物の強さランキング」なんか見られますが、上位の動物の多くには草食動物が名を連ねます。


例えば、上位ランカーの常連として、ゾウ、カバ、サイ、キリン、バッファローなどが挙げられますね。


ただし、これらはあまり草食動物的なイメージはないかと思います。どれも大きい動物ですね。


では、サバンナにいるウシ科のレイヨウ類やガゼル類、シマウマなどのウマ類などはどうでしょうか?


彼らは能力として高い身体能力をもっており、普通に走ればライオンやハイエナより全然早いです。唯一、チーターは普通に走っても勝ちますが、狩りでは色々な要因が重なり、走り勝つことが多いようです。


このように、パワーで勝つものもいれば、走り勝つものもいます。実際にライオンなどの肉食動物の狩りの成功率は10%〜20%以下程度とも言われています。つまり、草食動物の勝率は80%〜90%です。ほぼ、圧勝ですね。


ちなみに、いきものの狩りで最も高い成功率を誇るのは、空のハンター、トンボです。50%を超えるとも言われています。また、昆虫の空中戦については別記事で投稿予定のため、是非フォローの上、お楽しみにしてください!!


●戦う姿勢の差

肉食動物は何のために狩りをするのか?当然、食べるため、つまり生きるためです。そのため、相手を仕留めることを目的とします。


しかし、草食動物の、肉食動物からの狩りに対する目的は、逃げることです。そのため、例え相手に勝るパワーがあっても、あえて倒そうとはせず、隙を見て逃げるという選択をとります。


これは人間にもある防衛本能ですが、動物は身の危険を感じたときは、まずは相手に気づかれないように、もしくは危険なものが近くにないか見渡すように、固まるようです。その後に、逃げる、それが無理なら戦う、という手段をとるようです。確かに、ビックリしたときや怖いときは、体が硬直しますね。


●野戦病院はない

ここで視点を変えると、そもそも野生動物はケガをしても病院にいけません。当然ですね。キズを舐める程度しかできません。キズを癒すために長期間安静にできる場所があればいいですが、それこそ肉食動物に見つかれば終わりです。


つまり、野生動物にとってケガはまさに致命傷です。常に肉食動物に狙われている草食動物にとっては逃げれなくなりますし、肉食動物にとっては狩りができなくなります。


そのため、草食動物はできるだけケガをしない戦い方をします。ガゼルなどが逃げるのは当然ですが、パワー系の動物も相手が怯んだらすぐに逃げます。深追いをしません。例えば、目の前のライオン1匹に勝てたとしても、そこでケガをしてしまったら、別のライオンに狩られてしまうからです。


しかし、肉食動物は違います。狩りの成功率が低いため、少しでも勝てそうな戦いでは粘り強く追いかけます。つまり、深追いします。その結果、狩りが成功することもあれば、返り討ちにあったり、つまづいたりしてケガをしてしまうこともあります。


しかも、肉食動物の、特にオスの多くは、ケガをすると狩りができなくなるばかりか、例えば群れのリーダーの場合には他のオスから決闘を挑まれたりと、同族や他の肉食動物からも追い立てられてしまいます。


●狩りとは、肉食動物の方がリスキー

ということは、狩りという攻防において、一般的には肉食動物の方が強くて派手に見えますが、実は草食動物の方がリスクは少なく、肉食動物の方がリスクが大きい、とも言えるのです。


そうやって見てみると、自然界の弱肉強食の攻防も、違った目線でみることができるかもしれませんね。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?