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米国経済ウォッチ:現在の世界金融はどうなっているのか?

狂"乱"の20年代?

さて、2023年の金融市場は「狂乱」といってもいいかもしれません。2008年のリーマン・ショックですでに崩壊しつつあった米国経済は、FRBのごまかしによって現在まで高値圏で推移しています。これが健康な経済状態かどうかについては議論するまでもないことはおわかりかもしれません。

2022年の終盤に起きたFTXの破綻はこの一連のブーストが終わりとなる一石である可能性が否定できません。その理由として、暗号資産というあぶく銭の集合地は、その乱高下と理由を知るだけで、世界情勢がどこへ向かおうとしているのかを間接的に理解するツールとして機能しました。

すでに米国では債券市場で逆イールドが起き、2023年末には本格的なリセッションに入るとされています。今年の初めに起きたシリコンバレーバンクの破綻はいわゆる「19世紀型の銀行破綻」であることが指摘されており、このような形で破綻した銀行が世界で最も先進的であるとされる場所で起こったことには衝撃を受けざるを得ないということです。

株相場は想像以上に縮退する?

アメリカ経済の後退によって懸念されているのが株相場の暴落です。ただでさえ高値圏にあった米国株相場は2025年を目安にさらに下落することが県されています。そのため、近頃ではグロース株にかわりバリュー株が注目されたり「お金に働いてもらう」というマインドから「現物保有する」というマインドに変わりつつあることが取りざたされています。現に、アメリカの著名な投資家であるウォーレンバフェットは自身の持ち株比率の多くを日本株含めたバリュー株やコモディティに移しているという報道もあります。

価値が年々減少する紙幣

安全資産へ注目が集まる現代において、紙幣以上に安定的な価値を提供するものはないといわれています。確かに、銀行預金に預けていれば株のような大損をこうむることもありません。しかし、株式の価値が上昇している一方で、物価(企業物価指数)も上昇しているのが現状です。これによる弊害こそが紙幣価値の下落でしょう。

現在の世界情勢を鑑みても、日本円や米ドルをはじめとする多くの国で貨幣価値が徐々に落ちるという現象に悩まされてます。しかし、これは至極当然のことで古来から貨幣価値は下落することが定まっているともいえるのです。

最強の資産は「ゴールド」?

株が爆発した後に残るもの、それは誰もが価値を認めている金、すなわちゴールドでしょう。ゴールドについてのパフォーマンスは過去にも解説してきましたが、驚くべきことに紙幣価値の減少を上回るパフォーマンスを見せていることが分かっており、ゴールドの持つ価値保存性能は明らかに群を抜いています。しかし、こういう時に出てくる話題の一つに「ビットコイン」があります。ビットコインは、いわゆるデジタルゴールドといわれる「暗号資産」「クリプトカレンシー」の一つで、その存在を多くの投資家が羨望の目で見つめています。

しかし、このような局面においてビットコインの議論をすることは少しsン町になるべきかもしれません。現在クリプトの本場とされているアメリカでは度重なる暗号資産トラブルのおかげで規制が鬼のように強化されつつあります。ほとんどの投資家はアメリカに見切りをつけ香港などのほかの市場に移っていくとみられていますが、ビットコインがゴールドと異なるのは希少性でもアメリカ市場の不安定性でもなく、シンプルに実物がないことです。

実物がない資産の保有がどれほど安全なのかはまだ誰も知る由もなく、実物がないからこそいくらでも代わりを作ることができるとも解釈できます。

今後の世界経済は?

まだ今後の世界経済がどうなるのかはわからないですし、それはアメリカ経済だけを見てもわかることではありません。しかし、今まで米国が率いてきた世界経済のシステムというのはこれから本格的に移り変わらざるを得ない状況にあるといえます。

この話をするとすでにその状況にあったというような意見も聞くことがありますが、実際そうかもしれません。しかし、経済の波というのかかなり広範な時間軸で考えなければならないものでもあることは確かで、今後10年という単位で見ての動向が上記のような評価になることは改めて注記しておきます。

そして最後に思うことが、これまで確かにいろいろな混乱や危機がありましたが、ここ20年くらいは世界的に見てもまだ


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