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次回予告というなくしちゃいけない文化

アニメの次回予告について今日は語りたい。
何気に絶滅危惧種な気がするんです。この文化。なくしちゃいけないと思う。

特に自分が好きなのは、渋めのナレーションで10秒以上しっかり尺を使ってくれるやつ。
ギャグアニメのキャラ同士の掛け合いみたいなのも好きだけどね。

とにかく、作品の雰囲気を表してくれるものだし、何よりこれがあるかないかで、大分ワクワク感が違うので、この文化をなくしたくないのだ。配信がアニメの主流になっている現代では、難しいんだと思うけど…


最近のアニメでもあります、渋い次回予告

次回予告が有名な作品は多い。でも、ガンダムとか、そういう昔の作品を思い起こすでしょう。
でも、最近のアニメでもあるにはあるんです。

全アニメ作品の中でも、一番好きなのは、鋼の錬金術(二期)だったりする。話数も多いので、数も多いし。


渋いナレーションで次回の予告、サブタイトル、そして、イカスな台詞を一言。
この構成が本当に好き。この最後の一言がめっちゃセンスいるんだろうけども…


最近のアニメだと、何があったかな~と思って思い起こすと、『グランベルム』もこの方式だった。作品自体はイマイチだけど、飛田展男のナレーションが本当に最高。これだけだと神アニメ。


古典ロボアニメ編

まぁ、この切り口だと、古典ロボアニメを紹介しないわけには行けない。
ただ、昔のロボアニメで多いのは、次回予告+お決まりの一言のパターン。
お決まりの一言ではなく、次回の内容に合ったオシャレ一言がほしいのだが…

個人的にはこのジャンルだとこれがNO1、『太陽の牙 ダグラム』。
政宗さんのナレーションがかっこよすぎ。

削除対策でモザイクかかってるけど許してほしい。
渋さNO1だと個人的には思っているロボアニメなので、ぜひそういうの好きな人に見てほしい。


まぁ、『装甲騎兵ボトムズ』という最強クラスの作品もあるけど…
銀河万丈がナレーションってチート。最後の一言もオシャレだし。
「キリコも巨大な不発弾 自爆・誘爆 御用心」とか最高です。


次回予告は現代詩

『夜露死苦現代詩』という本を今、読んでいる。
これを読んでいて、今日のnoteを書こうと思ったのだ。

現代詩って凄い芸術性の高いものだとされている。けど、解説がないとわからないものなんて、芸術じゃねぇ!芸術は、詩は、庶民から生まれるんだ!
と主張する筆者のノンフィクション作品。

暴走族の特攻服から、寝たきりの痴呆老人の独り言、はたまた、エロ動画の広告まで。
現代に渦巻くインパクトある言葉を詩として捉え、紹介するクレイジーな本。


その中で、玉置宏という人の話が書かれている。
昭和の歌番組の名司会者として紹介される。彼の凄いところは、「前振り」である。

よく、昭和の歌謡曲の紹介の際に、イントロと共に流れる司会者のあの粋なことば。
「では、〇〇さんの、××をになります~」と流れるやつ。
本の中で一番好きなものを引用しよう。

言えないことを 言いたくて
飲めないお酒を 飲みました
見れない夢が 見たくって
切ないうそも つきました
みんなとけてく グラスの氷
恋も 涙も 思い出も

「酒と泪と男と女」
河島英五さんが唄います

『夜露死苦現代詩』文庫本 p112より

最高だ。
しかも、同じ曲でも時代や歌われる場所によって、アレンジやアドリブを加えながら喋っていたという。まさに、話芸。

これって、曲が始まる前の予告として流れるわけで。
つまり、アニメにおける次回予告といえるし、アニメの次回予告は現代詩とも言えるわけだ(暴論)。


でも、ネタじゃなくて、本当に良いアニメ作品の次回予告は、詩的な部分が多分にあると思っている。
よく聞くと、七五調の台詞になっていたりするし、端的に一言、内容をほのめかす言い方をするのは、まさに詩ではないだろうか。

そういった意味でも、日本のなくしちゃいけない文化じゃないかなって。
ぜひ、次回予告がカッコいいアニメを教えて下さい。大事にしていきましょう。

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