デジテックの2022年度シビックテック活動はこれだ!
こんにちは。デジテックfor YAMAGUCHI運営事務局のもんじゃです。
WBC盛り上がってますねー。今のところ優位に進める試合が続いていますが、準決勝以降はヒリヒリする展開を期待しています。
ユニフォームなども品薄のようです。こないだ東京に行ったのですが、駅中の一角で「大谷選手のユニフォームありまーす」と叫んでいたので、見ると、3万円くらいでしたか。全く手が出ませんでした。
遅くなりましたが、2月25日(土)に、山口県のデジタルコミュニティ「デジテック for YAMAGUCHI」において、今年度、所属する会員や関係者が取り組んだ、あるいは今も取り組んでいるシビックテック活動について報告するイベントを開催したのでご紹介します。
今回、4つのプロジェクトと1つのイベントについて、どのように進め、何ができたのか、プロジェクト参加者(メンバー)はどう感じたのか、などなど自由に語っていただきました。
活動を広げていきたい
今回報告するのは、「デジテック for YAMAGUCHI」の会員同士が交流・共創を通じて挑戦する、地域課題などの解決に向けた取組です。
各プロジェクトのメンバーの皆さんは、自発的に手を挙げて参加されていて、それぞれ「学びたい」「経験したい」といった熱い思いを持った方ばかりですが、日常的に空いた時間を使っての活動となり、ゴールまでにかかる負担も大きいはずです。
仲間を増やすだけでなく、参加者のモチベーションにもつながるよう、活動をより多くの方に知っていただくようPRしていきたいです。
開催に向けての準備
モデレーターを山口県デジタルコミュニティ・アドバイザーの水田千惠さんにお願いしました。
水田さんとは事前に、この会はカジュアル?オフィシャル?メンバーにとって、参加者・視聴者にとってどういう会にしたいの?といったことを打ち合わせしました。
その中で聞く側も参加できるカジュアルな会にしたい、ということで今回初の試みで「リアクションカード」を作成。会場の皆さんに、それぞれのプロジェクト報告を聞いた後、4種類のリアクションの中から1つを選び、両手で掲げてもらうことにしました。
また、オンライン参加の方も、投票機能を使って、同じく4つのリアクションから1つを選んで投票いただくことにしました。
通常のセミナーなどだと、「質問やご意見ございませんか?」と聞かれても発言が出る機会って少ないですよね。これにより選んだリアクションに沿って、選んだ理由を伝えたくなるのでは、オンラインでのコメントも出しやすくなるのでは、そんな効果を期待し、試しにやってみました。
いざ報告!
さぁいよいよ報告会の始まりです。
今回は登壇者側も現地とオンラインのハイブリッドです。
①レノファ駐車場プロジェクト 2ndSeason(2022/7~継続中)
レノファ山口の駐車場混雑問題の解決に向けて、1stSeasonでは駐車場の空き状況等を把握できる「駐車場情報サイト」を開発し2022年4月に公開。今回2ndSeasonでは、1stとは異なる県内外の社会人や学生など個人会員6名が集まり、アイデアを出しながら同サイトをより利用しやすくする改善等に取り組みました。
サイト開発では、サイト内が「レノ丸」で彩られるとともに、Twitterアカウントによるユーザー認証機能が搭載され、投稿情報と投稿された方を紐づけできるようになりました。
また、投稿回数や、回数や情報に応じた「称号」が表示されるマイページ、2022シーズン中の投稿者を紹介する振り返りページができ、昨年の12月までに全て公開しました。
さらに、サイト周辺でも、理論値分析により駐車場の利用者数に応じて目指すべき投稿数を明らかにするほか、駐車場を1秒毎に撮影して画像を解析することで、駐車場の利用台数をほぼリアルタイムでカウントするための検証も行われました。
メンバーからは、場所や世代を問わず多くの方の実践の場になった、サイト開発周辺にも役割がありエンジニア以外も貢献できることが多いと学んだという声がありました。
②フードバンク在庫管理プロジェクト(2022/6~2023/2)
NPO法人フードバンク山口では、寄贈された食品の入出庫手続きにおける手書きでの帳票作成や紙ベースの集計を改善中です。
そこで、徳山高専の学生5名が、手書き作業の負担を減らすため、各食品の必要な情報をデータで収集しアウトプットできるシステムの開発に挑戦しました。
学生たちは、フードバンク山口の「周南ステーション」を訪問し上記課題に注目。学生同士で開発内容や進め方を話し合い、協力しながら主体的に開発を進め、カメラから食品のJANコードを読みこみ、対応する商品名をショッピングサイトから取得してエクセル形式の食品管理表を作成するシステムを開発しました。
メンバーからは、チーム開発の進行管理や全体調整の難しさを知った、答えのない課題に対し結果を出していくという貴重な経験ができたという声がありました。
③フードバンクありがとうWebサイトプロジェクト(2022/12~継続中)
同じくフードバンク山口では、食品受取者の感謝の声を寄贈者に十分届けられておらず、またフードバンクの活動自体も十分に広報できていないという課題があります。
そこで、徳山高専の学生3名が、「LINEのチャットボット機能」を使って記事を投稿できる仕組み、また、投稿記事を集約して公開・発信するWebサイトを開発中です。
学生たちは今まさにオンライン学習ツールで作成方法を学びながら、法人会員の方にデザインいただいたWebサイトを作成しているところです。
メンバーからは、エンジニアからフィードバックをもらいながら開発を進めるのは非常に勉強になる、授業で習ったことを実践できる場でスキルアップにつながるとの声がありました。
➃獣害マッププロジェクト(2023/1~継続中)
10月に開催された中山間地域の課題解決に挑戦するイベント「エンジニア・キャンプ YAMAGUCHI」
このイベントで作成された、サルを見かけた際にその位置を投稿しマップ上に可視化するサイト「獣害マップ」を、本当に地域に実装してみようということで立ち上がったプロジェクトです。
イベントに参加した4名のメンバーに手を挙げていただき、今後地域住民の方とも意見交換を繰り返しつつ、獣害対策に活用できるサイトの開発を進めていきます。
メンバーからは、普段結びつくことのないエンジニアと地域の方と一緒に開発していくことに意義を感じる、エンジニアではないが大学で学んだ獣害の知識を活かしていきたいという声がありました。
報告を聞いて
皆さんお疲れ様でした!
前半2件は、大きな課題に対してできることが明確化され、各メンバーが取り組んだ結果がしっかり成果になっていました。
半年程度の長いスパンの中、ときにモチベーションが下がることは想像に難くないですが、メンバーと協力しながら進めてきたこともあって、報告会では充実感や楽しそうな様子が伝わってきました。
後半2件は、継続中の取組として、後はどんどん進めるだけ、ということで、これからどうなっていくのかすごく楽しみです。
2023年度も新たなプロジェクトを立ち上げて、課題解決に挑戦したい!そしてまたこのような報告会を行いたい!と強く思ったのでした。
ちなみに、今回の試みであるリアクションカードとオンライン投票、すごく盛り上がりました。
発言しやすい雰囲気もできて参加者からコメントもいただきましたし、オンラインでもこれまでにない多くのコメントをいただきました。これは他のイベントでもやります!