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データを活用して自転車盗に備えましょう

デジテック for YAMAGUCHI 運営事務局 兼 Y-BASEスタッフのハラマルです。最近、うちの子どものお友達からも、「え?太りました?」と聞かれてしまい、かなりヤバい状況だと認識してきました。そろそろ、アレしないといけませんね。

さて、実は、先日Y-BASEで実施したTableauワークショップ以降、Tableauを使ってみる面白さにはまっています。まだまだド素人ですが、本を買ってみて練習問題にチャレンジしたりしています。そこで、前から気になっていた「山口県オープンデータカタログサイト」に、何か可視化するのに面白いデータないかなぁと覗いてみることにしました。

ちょっと見てみると、「防災・防犯」というジャンルに「犯罪オープンデータ」というものがあるのを発見しました。おっ、分析してみたら、ひょっとすると、何かしら有益が分析ができるんじゃない!?と思い、この最新2020年版のうち、最も身近なもの?と思われる「自転車盗」の可視化にチャレンジしてみることにしました。元データはこちらです。

私も、高校生の時に、一度自転車盗の被害に遭いました。駅の駐輪場に施錠(ダブルロック)していましたが、ダメでした。その時は、盗んだ人が乗り捨てたと思われる場所の近所の方が、通報してくれたおかげで翌日には戻ってきましたが、徒歩では生活できないような場所に住んでいる身としては、被害を受けた時のダメージも大きく、許せない犯罪です!

さて、まずはデータをダウンロードして、中身を確認してみます。
1件ごとに「罪名」「手口」「管轄警察署」「発生地の市区町村」「発生年月日」「発生した時間」「発生した場所」「被害者の年齢」「施錠していたかどうか」などが記載されています。
全部で705件ものデータがあります!え、年間でそんなに被害が発生しているんですね!許すまじ、です。ホント。

また、「罪名」と「手口」には、全て「窃盗」「自転車盗」のデータが入力されています。ということは、これは、もっと大きな犯罪データの中から、「自転車盗」だけ抜き出したもののようですね。全体があれば、他の犯罪のうち、自転車等の割合を算出することもできそうですね。
とりあえず、今回は、このダウンロードできた自転車盗のみ分析してみます。

と、ここで気づいてよかったことが。このデータ、1件1件丁寧に入力されていますが、後で集計するには発生件数が必要になります。今のままだと、データの個数を数えないといけなくなってしまうので、一番端に「件数」という列を作り、「1」を入力しておきます。これを集計すれば件数が分かるはずです。

では、Tableauにこのデータを接続し、発生地の「市町名」に「地理的役割」を与えます。件数を〇の大きさで表すとこんな感じになりました。

2020年山口県の自転車盗発生件数(市町別)

地図に落とせたことで満足ですが、あれ、でも、人口が多いと件数が多いかもしれませんね。これだと、傾向が分からないような気が。人口比で見たほうがいいかもしれません。しかし、このデータには人口がありませんね・・・。
ちょっと、他から人口のデータを取ってきて、一緒に分析できないかな?探してみると、ちょうど、2020年(令和2年)10月1日現在の国勢調査確定値の人口データを発見しました。

ここからデータをダウンロードし、不要な行を削除します。それを、さっきのTableauに追加接続します。それから、2つのデータを関連付けるため、それぞれの市町名を「=」でつなぎます。こんな感じでしょうか?実は、この辺り、まだまだ勉強が追い付いていないので、フィーリング(我流)です。うまくいくかどうか・・・。エラーが発生していないので、大丈夫なのかな?

2つのデータの関連付け設定(合ってるかな?)

それから、発生件数を人口で割った「人口比」というデータを作ってみます。確か、Tableauワークショップでは、こんな感じで、新しい指標を感覚的に作れますというご説明があったような・・・。「計算は有効」らしいので、大丈夫なのかな?

市町別の人口比発生件数データの作成(合ってるかな?)

よし、それでは、今度は、人口比の発生件数を市町別に見てみます!再びマッピングに挑戦。

2020年山口県の自転車盗発生件数(人口割合)(市町別)

さっきのと、印象が違って見えますね。一番多いのは周南市のようです。その値は0.0007998となっています。周南市の発生件数110件を人口137,540人で割ったので、おっ、数字は合っていますね!データの関係づけがうまくいっているようで、嬉しいです!

次に、発生時間帯を分析してみましょう。施錠してたかどうかと、合わせて比較してみましょう。

2020年山口県の自転車盗発生件数(発生時間帯別)

すると、こんな感じになりました!自転車盗に遭うのは、施錠していなかった場合の方が圧倒的に多いようです。朝7時頃と夕方5・6時頃に山がありますが、これは、もしかしたら、夜中や日中に被害に遭っていて、気づいたのがこの時間ということかもしれませんね。施錠していた場合、日中の被害は少ないようですが、施錠していなかったら、日中にもかなり被害が出ています。夜中も多いですね。日中なら大丈夫と思って施錠されていない方、要注意です

次に、被害が発生している場所別に見てみます。発生時間と合わせてヒートマップにしたのがこちら。

統計上、4階建て以上共同住宅、3階建て以下共同住宅、一戸建住宅、駐輪場、道路上、その他に分かれているようです。あら?私は駐輪場に停めていた時に被害に遭ったので、駐輪場が多いのかな?と思っていましたが、そうでもないようですね。それよりも、3階建て以下の共同住宅の方が多いようです。4階建て以上共同住宅の方が被害が少ないのは、もしかしたら、自転車をエレベーターに乗せて自宅前まで運んでいるからでしょうか?ちょっと不思議ですね。一番多いのは「その他」となっていますね。この統計からは分かりませんが、コンビニとかお店とかでしょうか?
「その他」の7時が最も多く、その件数は年間62件にも上っています。さっきの仮説どおり、この時間に被害に気付いたのだとしたら、自宅や駐輪場以外の場所に夜中駐輪しておくというのが最も危険だということでしょう。(考えたら当たり前のような気もしますが)

次に、被害者の年齢別に見てみます。

2020年山口県の自転車盗発生件数(被害者年齢別)

圧倒的に10代が多いですね。通学に使用しているのと、他に交通手段が限られるからでしょうが、施錠していても一定数の方が被害に遭っているようで、これはホント切ないですね・・・。逆に、施錠していて被害を受けているのは10代が最も多いということです。こういう犯罪がなくなる社会になってほしいです。
高齢者の方は、施錠していない割合がほとんどを占めているので、施錠することで被害を防ぐことができるかもしれません

さて、まとめてみます!

2020年山口県の自転車盗発生件数

山口県の自転車盗(2020年)で一番被害が多いのは、自宅や駐輪場以外の場所に駐輪していた場合で、これは、時間帯に関わらず被害が発生しています。また、施錠していても一定の被害が出ています。本来の駐輪場所でないところに駐輪する際は、注意が必要です

次に、3階建て以下の集合住宅の場合、自宅であっても施錠していないと被害が発生しているので注意が必要です

年代でいうと、10歳代・20歳代の被害が多いです。自転車を使う機会が多いですが、どこに駐輪するにしろ、こまめな施錠を心掛けるのと、施錠しているから大丈夫と思わないほうがいいかもしれません。高齢の方は、施錠することで被害が防げるかもしれません。
市町別で見ると、人口比で最も被害が多いのは周南市で、次いで岩国市、防府市、山口市、下松市となっていました。

う~ん、もうちょっと、自転車盗の発生を防ぐことができるような分析ができたら良かったのですが、素人が高望みし過ぎですね。被害に遭った自転車の種類(ママチャリかマウンテンバイクか)などが分かると、違う分析ができたかもしれませんね。と言い訳をしつつ。もっとデータ分析の勉強頑張ります!


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