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デザイン思考で、健康寿命を日本一に!~やまぐちデザインシンキングカレッジ・ベーシックプログラム~

こんにちは、デジテック運営事務局のやまたんです。

先日、やまぐちデザインシンキングカレッジのオープニングイベントで、慶應SDMの広瀬先生からご紹介があった本「クリエイティブ・マインドセット」を読みました。これはデザイン思考の総本山であるdスクールの設立者デビット・ケリー、トム・ケリー兄弟の共著「クリエイティブ・コンフィデンス」の和訳版です。

この本で語られているのは、原書タイトルどおり「創造力に対する自信」。創造力はセンスのある人ではなく、誰もが持っている力であること。その自信をつけるためには、自分にはクリエイティブなことはできないと諦めず、勇気を出してとにかく行動に移すことだと、dスクール受講生の様々な事例を示しながら教えてくれます。

デザイン思考が世界を宙返りさせるかも!?と思わせてくれる一冊です!

ベーシックプログラムを開催

10月7日にやまぐちDX推進拠点Y-BASEで「やまぐちデザインシンキングカレッジ」のベーシックプログラムが開催されました。このプログラムは、デザイン思考による課題設定からアイデア創出まで一連の流れを体感できる約半日間のプログラムです。

当日は、民間企業や教育機関、行政関係者など24名の皆さんが参加されて、非常に活発で楽しいワークショップとなりました。その様子を皆さんにレポートしたいと思います!

テーマは「山口県民の健康寿命を日本一にするには!」

ワークショップでは6名1チームとなるため、まずはチーム内で各自ニックネームによる自己紹介をして打ち解けてから、ワークの説明に移りました。

ベーシックプログラムでは、NTT西日本の共創ラボ「LINKSPARK」のメンバーで、デザイン思考によるワークショップの経験豊富なデザインシンカーが、講師や各チームのファシリテーターを務めます。

まず、デザイン思考の概要やワークショップでのルール(仲間のアイデアに乗ろう、ネガティブワードは厳禁など)の説明。多彩なメンバーによる自由闊達なアイデアが、デザイン思考では大切ですね。

続いて、今回のテーマである健康寿命について、山口県の状況や現在の対策、健康づくりの面白い取組事例などが紹介され、本テーマのペルソナ(ターゲットとなる具体的な人物像)となる県内に住む30代女性と50代男性の情報がファシリテーターから説明があって、いざ、ワークショップスタートです!

ユーザーの悩みの種をあぶり出そう!

まず最初のワークは、ユーザージャーニーマップです。これは、ユーザーの活動に視点を置き、深く共感することで、悩みの種をあぶり出すことを目的としたものです。各チームで、ペルソナの1日の行動やその時に考えていることを付箋に書いて、チームで一つの紙の上に貼っていきます。

次のワークでは、最初のワークで書きだしたユーザーの気持ち・考えから、どんな課題・ニーズがあるかを書き出し、それらをグルーピングして、チームで人気投票を行いました。

だんだん、チームのみんなででユーザーに対する共感が高まるとともに、健康で暮らすための課題やニーズが浮かび上がってきます。ここまで、あっという間の前半パートでした!

チームでアイデアを磨き上げよう!

後半パートでは、人気投票の上位に入った4つの課題・ニーズを解決するためのアイデアをチームで考えていきます。

今回はアイデア創出のために、クリエイティブマトリックスという手法を使いました。これは、縦軸と横軸に別々のカテゴリーに属するテーマを複数並べ、テーマ同士を掛け合わせて強制的にアイデアを発想させる手法です。

今回は縦軸に機能やアセット(強み)、横軸に課題やニーズを並べて、健康にくらすためのアイデアをチーム全員で書きだしていきます。そしてアイデアが出揃ったら、またまた人気投票でチームとして取り組むアイデアを決定。この発散と収束の繰り返しが、デザイン思考の大きな特徴です。

アイデアテーマが決まったら、それを具体的に企画書にまとめていきます。タイトル、対象とするユーザー、関係者へのメリット、サービスの流れやビジネスモデルなどをイラストや図なども使って分かりやすくまとめ、チーム内で発表します。お互いのアイデアについてコメントを出し合い、フィードバックを通じてアイデアを磨き上げていきます

そして最後は、チーム全体で「山口県民の健康寿命を日本一に」するためのアイデアを、大きな企画書一枚にまとめて、参加者全員にプレゼンテーションを行いました。

4時間という限られた時間の中でも、健康的な食事が食べたい労働者に高齢者が作った食事を届けることで、労働者が健康を、高齢者が生きがいを得ることができるサービスや、山口県の観光地に検診が受ける施設を配置して、観光と検診を一緒に楽しんでもらおうというアイデアなど、デザイン思考に基づいて楽しく、そして斬新なアイデアが生み出されました。

プログラム終了後、今回参加いただいた皆さんに、今回のプログラムの「I Like」(良かったこと)と「I Wish」(こうだと良かったこと)を書いていただきました。参加者の皆さん、たくさんの「Like」と「Wish」をありがとうございました!

今後も続々とプログラムを実施します!

やまぐちデザインシンキングカレッジでは、同様の内容のベーシックプログラムを11月・12月にも実施予定です。また、より実践的な長期プログラムであるアドバンストプログラムも申込期限が2022年10月14日と目前になっています。デザイン思考に興味をお持ちの方は、ぜひ各プログラムにご参加ください。プログラムの詳細は、下記の公式サイトでご覧いただけます。

オープニングイベント、ベーシックプログラムと、やまぐちデザインシンキングカレッジも取組が本格化してきました。そして来月には、いよいよ慶應SDMと連携したアドバンストプログラムが開始します。もちろん、その様子もレポートさせてもらいますね。では、また!

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