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デジタルマーケティングで何か問題が起きたときの解決・対処法・持つべきマインド

デジタルマーケティングでは、デジタルが故に起きる問題がちょこちょこあります。

例えば、Webサイトの見た目が崩れているとか、広告に出したバナーが間違っている(違うバナーが出ている)、SNSの投稿を忘れた、広告設定を間違えたとか。

メルマガの誤送信やデータベースの流出など、もっとヤバいものもありますね。

でも、問題はどうしたって起きる

起きないように万全の対策をしていても、明後日の方向から予想もしない問題が起きたりするんです、悲しいかなそれが世の常。

だからリスク管理の方法を学ぶと同時に、問題発生時にどう解決・対処するかも同時に学んでおくと良いです。

起きる問題レベルは大なり小なりあると思いますが、基本的なマインド・対処法は一緒なので、こうした何かしらの「問題」に担当者はどう対処するのが良いか。

この業界で15年以上、数百以上のプロジェクトマネジメントを行ってきた私の経験を元にまとめてみました。

【マインド①】 焦らずに冷静に対処する

どんな問題が起きたとしても、まず一番大事なのが焦らないことです。

おそらく何か問題が起きたとき、上司やクライアントから「大至急」という件名でメールが飛んできます。

やばい、何かしちゃったかな、焦る気持ちは当然です。

ただここで一呼吸。

私がこんなときにいつも思うようにしていることは、「大丈夫、デジタルマーケティングで問題が起きても、誰かが死んだりするようなことはない」です。

この例えは、医療従事者の方には申し訳ない部分もあるんですが、お医者さんが外科手術中にミスしたとかに比べると、私たちのミスは誰かの命に影響はないんですよね。

冷静になって問題の緒をつかみましょう。

とはいえこの冷静さは経験によって磨かれるところもあります。

どうしたって慣れていない新人さんは焦ると思うんです。

いろいろな問題を乗り越えていくと、どしんと構えられるようになるところはありますので、上司・先輩は「大丈夫」と一言フォローしてあげられると良いと思います。

(怒るのは問題が解決したあと、まずは事態収束に全力を尽くしましょう)

【マインド②】 鉄は熱いうちに叩く

先ほど焦るなとは言ったものの、対処自体は早い方が良いです。

早ければ早いほど被害は減らせますし、上司やクライアントからの印象はよくなります。

問題が起きた時、怒られるのを恐れて隠蔽しようとする人がいますが、私の経験上では、素直に問題が起きたことを認めて、でも迅速に対応したよという方が一時的には怒られても最終的に信頼を得ている気がします。

隠蔽はあとでバレたときに相当痛いですよ。

信頼は積み重ね、でも崩れるときは一瞬ですから。

【対処法①】 問題が起きている環境を確かめる

問題の発覚時、「自分で問題を発見した」あるいは「誰かから問題報告を受けた」この両方のパターンがあると思います。

最初に注意したいのが、デジタルマーケティングでは問題が起きている「環境」をチェックした方が良いと言うことです。

稀に、問題が起きているのが一個人だけでバグみたいなものだった、大勢に影響がなかったということがあります。

紙の印刷物とかでしたら、見たものがそのままなんですが、デジタルでは人によって見え方が違うのと、非常に特殊な環境下では思いもしないバグが起こりうるからです。

スマホで見る人、タブレットで見る人、パソコンで見る人がいて、スマホでもAndroidで見る人、iPhoneで見る人、iPhoneでも世代によって画面サイズが違ったりOSのバージョンが違う、またアプリで見ているかWebビューで見ているか・・・・

とにかく、同じコンテンツデータだとしても見る人の環境は千差万別であり、見えているものが違う可能性が大いにあるんです。

例えば、Webサイトの崩れだったら、Google Chromeというブラウザでは問題ないんだけれど、いまだにInternet Explorerで見ている人がいて、その人に問題が起きていたとか。

どんな環境でも関係なく問題が起きているか、あるいは特定の環境下のみで問題が起きているか。

これを最初に把握するようにすると良いでしょう。

自分で問題に気づいた人は、自分の持っている他のデバイスでも見てみる、同僚や友人家族などに見てもらって、同じ問題が起きているかを確認します。

逆に問題報告を受けた場合は、自分や周りの人でも同じことが起きるか(環境を再現できるか)チェックします。

こうして、問題の核心を紐解いていきます。

【対処法②】 まず配信を止める、サイトをクローズする

上記①によって、問題が起きているのが一個人だけではない、ある程度以上の母数に支障があるとわかったとします。

ここで明らかに意図しないものが出てしまっている場合、まずは即刻配信を止めます

Webサイトだったらクローズです。

紙の印刷物だと、もう刷っちゃったよってなるのですが、デジタルの良さはすぐに止められたり書き換えることができることです。

すぐ解決できるかもと、クローズしない人がいるのですが、これは危険と隣り合わせだと思います。

かなり経験があって、これは本当に些細なことだと確信が持てる場合はともかく、多くの場合、解決に思った以上時間がかかる、根が深いことがわかるのはよくあります。

面倒くさがらずに、いったん止めましょう。

【対処法③】 原因は論理的思考(ロジカルシンキング)で探る

止めたら、あとは原因を探って対処、解決したら再スタートですね。

この原因究明する際はとにかくロジカルに考えることです。

経験豊富なプロジェクトマネージャーの直感は、意図しなくても実は論理的思考で考えられていることが多く、あてになることも多いんですが、それでも間違う確率は高いですし、ましてや経験少ない方の思いつきの「多分こうじゃない?」みたいな判断は危険です。

まずその問題に対してA,B,C,D,E・・・と原因を想定できるだけ出したうえで、ロジカルに一つ一つ、Aはこういう理由で違う、とか可能性を潰していき、追い詰めていくのが基本です。

余談ですが、昔こういう本が売れました、スタンダードな内容なので、今でも通用する名著です。

問題解決能力を高めたい方は是非読んでみてください。

【参考】 具体的な対処事例

先日、私の元に「あるアプリに意図しない内容の広告が配信されている」との報告がありました。

具体的にはその広告にこちらが配信したはずの画像とは違う画像(その方が以前そのアプリに投稿したことのある画像)がなぜか広告として入ってきたと。

「そんなことあるかいな?」と思いつつも、まずは自分や周りの人の「環境」で配信内容を確認するが、特に身の回りでは問題なさそうだと。

でも念の為、最大の可能性である「設定内容を間違えた」を検証です。

広告管理画面を確認して、問題なし。

次なる可能性「アプリのバグ」の検証

なにせ、この間違って入ってきた画像が、「その方が以前投稿したことのある画像」ですからね。

設定の問題よりは、その人のアプリが間違った画像を読み込んでしまった可能性がありそうです。

そこでネットで、同じような事例がないか検索をかけます。

残念ながら似たような事例は見つからなかったんですが、そのアプリには昔からちょこちょことバグが散見されることは見受けられました。

結果、「アプリのバグ」説は排除できないという結論に至りました。

このように、論理的に可能性をつぶし、残った可能性が原因として考えられるわけです。

この問題では、残念ながら完全な答えはわからずスッキリはしていないんですが、「他の人に問題がない」「間違って出た画像がその人自身が以前投稿した画像」ということから、アプリのバグではなかったとしても一個人固有の問題であろうと判断をしました。

少なくともこちらのミスではなさそうなので、アプリ側に問題報告をした上で広告配信をそのまま続行するに至っています。

【まとめ】 デジタルマーケティング問題解決はAIになった気持ちで

なんだかざっくりしすぎていたかもしれませんが、私の経験からデジタルマーケティング遂行時における問題解決について述べました。

まとめますと、とにかく冷静に論理的に解決・対処しましょうということです。

つまるところ、AIとかコンピューターなら対処が上手ということですね。

感情が入らないから焦らないし、ロジカルな計算処理をしてくれます。

しかし、2020年はまだAIに頼り切れる世界にはなっていませんので、私たち自身がAIになった気持ちで解決・対処するというのが良さそうです。

以上、この記事が誰かの参考になれば幸いに思います。

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クニサワヒサノリ@デジタルマーケティング大学校
この度は私のnoteをご覧いただきありがとうございます。 もしもサポート頂ける場合は、お礼にデジタルマーケティングに関するお悩みにお答えいたします! 追ってお礼メッセージとともにご連絡させていただきます。