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会話の一言目が「レポート作成しました」ではなくなる日。革命的サービス「Databeat」の衝撃

デジタルマーケティングカンパニー・DIGITALIFTの鹿熊亮甫が、第一線で活躍するマーケターとの対談を通じ、デジタル時代のマーケティングを解剖していく連載シリーズ「次世代マーケ論考」。

第三回は、Marketing Data Platform「Databeat」を展開するアジト株式会社の林康頼さんをゲストに招き、「マーケターの時間革命」をテーマにお話を伺いました。

鹿熊が「革命です」と絶賛する「Databeat」とは、どのようなサービスなのか。マーケターが成果を上げるために取るべきアクションとは、どのようなものなのか——。「Databeat」のリリース経緯から、紐解いていきます。

マーケターに時間革命を起こす「Databeat」の衝撃

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鹿熊:「Databeat」を導入してから、日々の業務が本当に楽になりました。僕は本気で、日本の生産性を高めるサービスだと思っています。

林:そういっていただけて光栄です。DIGITALIFTさんのように広告運用のクライアントワークをしている会社であれば、きっとレポートの作成に時間を割いていると思います。でも、本当に大切なことはレポーティングではないはず。

「Databeat」は、マーケターのみなさんに「もっとも重要度の高い業務に集中してほしい」という願いを込めて開発したプロダクトなので、実際にそう思っていただけるのはうれしいです。

鹿熊:改めて、創業の経緯をお聞きしてもよろしいですか?

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林:前職時代に、広告レポーティングツールを開発していたんです。代理店様をはじめ、マーケターの生産性をあげることが私たちのミッションでした。

ただ、働きながら、レポーティングを支援するだけでは十分な価値を提供できなくなるように感じていました。データを統合管理し、そもそもレポートを作成しなくてもいいくらいにまでする必要があるのではないかと。そう考え、自分で会社を立ち上げて「Databeat」を開発したんです。

鹿熊:類似するサービスはなかったんですか?

林:あるにはありましたが、重厚なサービスが多いので、どうしても金額感が高くなってしまうのです。たとえ話ですが、セールスフォースを導入しても、その機能をほとんど使いこなせていない企業も少なくないですよね。企業によっては「これだけできればいいのに」なんてケースもあると思います。

「Databeat」は機能が山ほどあるわけではありませんが、「マーケターがデータを管理し、活用する」という点においては、不自由のない機能を提供できていると思います。その分価格が安く、そうした意味では新規性のあるサービスだと思います。

レポーティングはマーケターの仕事なのか?

鹿熊:たしかに、もうレポートを作成しなくてもいいな、というのが率直な感想です。エンジニアリングの知識がなくても、期間を指定して見たいデータを引っ張り出せますから。画面を開いてその場で説明をすれば、クライアントにも的確に状況を伝えることができています。

林:マーケターの方って、やるべきことが多いんですよね。デジタルチャネルが多角化した分、活用できるデータは増えたのですが、それを活用する時間がない。結局、個人の感覚で意思決定したり、データをまとめるので精一杯になってしまったりしています。

「エクセルを触っていたら1日が終わっていた」なんて話も聞きますから、そうした日常からの解放は、私たちのテーマでもあります。

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鹿熊:「Databeat」を触ってからというもの、「エクセルを触っているマーケターは、負けだ」とさえ思うようにもなりました。

マーケターの責務は、レポートを作成することではなく、マーケティングです。弊社のようにクライアントワークを主とする会社であれば、当然レポーティングも行いますが、本当に大切なのはクライアントの売り上げを伸ばすことです。必ずしも、レポーティングが求められるわけではありません。

しかし、世の中には、レポートを作成するのに必死で、実質的にマーケティングをできていない会社も存在します。付随的業務が本業化し、成果を最大化するためのアクションに時間を割けていないんです。

エクセルは偉大なツールですが、毎回ダウンロードしなくてはいけなかったり、保存したはずのデータが見つからなくなってしまったり、トラブルが多いのも事実。エクセルの操作に必死になっているようでは、本来マーケターがすべき責務を果たしているとは言えません。

林:実際のところ「今日もデータをきれいに集められたな」で時間切れになっているマーケターは少なくないですよね。

鹿熊:そうなんです。実は弊社も、過去にそうした事態に陥っている時期がありました。広告運用者の仕事にレポート作成も含まれていた時期があり、業務報告をしてもらったところ、「レポートの作成に数時間かかりました」と。

でも、そんな状態では、実際のところ運用できていないですよね。エクセルを使っている時間が長いマーケターは、実質的にマーケティングに時間を投下できていないように思います。

テック時代のマーケターに、好奇心が求められる理由

鹿熊:繰り返しになりますが、「Databeat」の革命は、マーケターがマーケティングに集中できることにあると思います。レポートの作成時間が短縮されることもそうですが、誰でもデータにアクセスできるので、本質的な課題に向き合うための時間が圧倒的に増えるんです。

これまでであれば、エンジニアに頼るか、もしくはデータにアクセスするための手法を独学しなければいけなかった。その時間を毎日圧縮できるのは、長い目で見たときに、計り知れない効果を生むはずです。

エンジニアリングへの理解はマーケターの優位性ですが、その差分を埋めてくれるのがツールです。今後はデータにアクセスすることではなく、データを活用することにより重きが置かれる世界になるので、誰もが成果にフォーカスして働ける世界になっていきます。情報の非対称性でお金を稼いでいた企業が淘汰されていくので、業界があるべき方向に向かえるようになるんです。

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林:おっしゃるように、データを活用できない企業には、未来がないように思えます。もちろん、マーケターもしかりです。デジタルが主体になっていく世界において、データ・ドリブンな意思決定を下せないことは、合理的な意思決定をできていないこととほぼ同義です。

正確性において、感覚がデータを上回ることはありえない。ですから、データの理解がないマーケターは、今後厳しいキャリアを歩んでいくことになると思います。

鹿熊:データに精通するというより、データを扱うための能力があればいいと思うんです。そのためには、やはり好奇心も必要です。

例えば、「Databeat」というプロダクトが有用だと聞いたときに、無条件で触れるマーケターは、それだけ早く時間を短縮するチャンスを得ます。でも、「自分は今のままでいいや」と機会を遠ざけていたら、いつまでも“エクセルの地獄”と付き合うことになる。

そもそも変化が早い業界ですから、いろいろなことに好奇心を持ってトライできるだけで、差分をつくることができるんです。

林:生産性を高めるにあたり、テクノロジーと付き合っていくのは避けられません。ただ、テックよりな言葉が出てきてしまうと、その時点で毛嫌いしてしまう人も少なくない。それだと、新しい取り組みができないですし、その分、成果を出す機会も失ってしまいます。

例えば「Databeat」なんて、小難しい操作は一切ないわけです。触ってしまえば、自ずと理解できます。世の中にもそうしたプロダクトは山ほどあるので、精神的なハードルを自らなくしていく努力は必須だと思います。

「見たいときに、見たいデータが見れる」世界に

鹿熊:林さんは今後、「Databeat」を通じて、どのような世界をつくっていくんですか?

林:最終目標はやはり、代理店さんや広告主さんを含め、マーケターが「本質的ではない」業務をしていることから解放することです。そのほうが絶対に幸せなことは分かっているので、事業に関連するデータを全て、「Databeat」で一括管理できるようにしたいと思っています。

そのために、第一段階として、誰もが「見たいときに、見たいデータが見られる」ことにコミットしていきます。

鹿熊:欧米だと、散在したデータを一箇所に集約する流れがありますよね。「Databeat」も、その方向へ向かっていくと?

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林:そうですね。現在は広告のデータが主なので、今後は解析データや測定データ、ソーシャルメディアのオーガニックデータも全て管理できるようにしていきます。

鹿熊:「Databeat」があるおかげで、会話の一言目が「レポート作成しました」ではなく、「この数字どうなってるの?」になりました。これからも、よろしくお願いします。


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