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信頼できるから、タッグを組む。不動産テックベンチャー・セカイエとDIGITALIFTの二人三脚

ベンチャーが切り開いた道に、資本力を持った大手企業が参入する。——結果が全てのビジネスの世界では、弱肉強食の競争がいつも繰り広げられています。

不動産の売却一括査定サイト「イエイ」を展開するセカイエさんは、サービスを普及するマーケティングパートナーに、DIGITALIFTを指名しました。その理由は「信頼に足るプロフェッショナルだったから」。

大手企業が参入し、“戦国時代”を迎えようとしている不動産テック業界で、いかにしてポジションを築いていくのか。

セカイエ代表の宮川大佑さん、「イエイ」事業責任者の高杉義征さんに、取り組みの背景から今後の展望までを伺いました。

変化し続ける市場に、プロの手腕を

—— DIGITALIFTとの関係性について、教えてください。どのような経緯で、お取引を依頼していただいたのでしょうか。

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高杉:以前までは、社内に広告運用の担当者が在籍していました。ただ、退職をしてしまったため、一時的にリソースが不足していたんです。今後どのようにして広告運用をしていこうかと検討していたところ、DIGITALIFTさんにお願いする運びになりました。

—— 改めて、人材を採用するといった選択肢もあったと思います。

高杉:もちろん、採用も検討しました。とはいえ、競合サービスも少なくないので、「お金を使えばサービスが伸びる」という単純なものではなくて。

当時からサービスは成長を続けていますが、自社サービスの魅力を効果的に伝える力や、エンドユーザーのニーズを的確に捉えることができなければ、投じた資金に見合ったリターンは得られないだろうと考えていたんです。

—— 「広告運用のプロフェッショナルでなければ、高い成果を上げるのは難しい」と判断されたんですね。

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宮川:おっしゃる通りです。

弊社は不動産の売却一括査定サイト「イエイ」と、オンラインリフォームサービス「リノコ」を運営しています。

主力事業の一つである「イエイ」はリリースから10年以上が経つのですが、最近は上場する企業も現れ、マーケットの競争が激化しています。こうした状況に鑑みると、やはりプロフェッショナルの知見が必要でした。

必要な人に、必要な情報を、必要なタイミングで

—— 数ある広告代理店の中で、DIGITALIFTを事業成長のパートナーにご指名いただいた理由について、教えてください。

宮川:理由はいくつもありますが、「運用している媒体の数が非常に多く、それら全てにおいて信頼に足る実績を持っている」というのが決め手です。

私たちが内製化できていたのは「Yahoo!広告」と「Google 広告」が中心で、他媒体の運用まで最適化できていなかったというのが実情です。

しかし、DIGITALIFTさんは、SNS広告やディスプレイ広告など、幅広い実績を持たれています。

高杉:不動産を所有している生活者は分かっても、不動産売却を検討するタイミングを正確に予測するのは困難です。

SNSに「不動産を買いました」という投稿をする人はいるかもしれませんが、「不動産を売りました」と投稿する人は、滅多にいませんよね。

いつかユーザーになってくれるかもしれない生活者の方に、必要な情報を必要なタイミングで届けるのは、簡単なことではないんです。

でも、DIGITALIFTさんなら、それができるのではないかと感じ、パートナーに指名させていただきました。

—— 依頼を受けた際、カウンターパートである朝長さんは、どのような印象を抱いていましたか。

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朝長:高杉さんがおっしゃっていたように、ニーズが顕在化していない生活者の方に、いかに訴求していけるかがポイントになると感じていました。

検索広告であれば、すでにニーズが顕在化しているので、コンバージョン数を高めることは可能です。顧客の獲得単価を下げることもできるでしょう。

ただ、それだけでは不十分。簡単なことではないと感じましたが、「イエイ」の存在を知ってもらい、実際に利用して価値を感じてもらうことをミッションに掲げ、事業成長の伴走者になろうと決意しました。

代理店ではなく、パートナーとして

—— 現在の具体的な取り組みについて、教えてください。

朝長:現在は検索広告を中心に顧客を獲得しつつ、潜在顧客に訴求し、またナーチャリングしていくために、ディスプレイ広告やSNS広告の運用、記事コンテンツの強化にも取り組み始めています。

一括査定サービスを運営する企業だけではなく、超がつく大手不動産企業も、私たちと同じ市場に存在する競合です。大手企業は、やはり予算の規模も大きい。クリック単価が10,000円に迫るような検索広告にも、迷いなく出稿しています。そうしたレッドオーシャンに真正面から勝負を挑むのは、得策ではありません。

業界の特性上、広告のクリック単価が高くなる傾向があるので、どの程度までクリック単価を許容するのかを検証しつつ、新たなチャネルも開拓していく。これが、現在のフェーズです。

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お取り組みを開始してから、CPAは下がり続けていますし、SNS広告でも実績が出始めています。「イエイの勝ち方」が見え始めているフェーズと言えるかもしれません。

また、マーケティングのゴールは「Web上でのコンバージョン」ではなく「いかにマネタイズできるか」です。顧客と業者さんをつなぎ、契約に至ってもらわなければ事業成長には貢献できないので、目先のCV数ばかりを追わないよう注意しています。

—— 大手企業が参入し始めている今、ゴールを見失わず、「自分たちの勝ち方」を見つけるのが、なおのこと重要になっていると。

朝長:不動産業界は、市況に影響を受けやすいんです。大手企業の参入もそうですが、景気がもたらす影響をモロに受けてしまいますから、変化に強い足腰をつくっておく必要があります。

業界の大きな流れは弊社でもリサーチしていますが、業界の中の人にしか分からないこともある。専門的なお話は高杉さんにお伺いして、私たちの知見とかけ合わせ、戦略レベルで議論をしているところです。

長期的な視点に立てば、とにかく獲得単価を下げればいいという話でもありません。ですから、「現在は機械学習を強化するフェーズです」とか「まだまだ調整段階です」という細かな進捗共有をさせていただきながら、突き抜けるための地盤を整えています。

高杉:成果を出してほしいと思っているので、そこに貢献できることはなんでもします。「よろしくね」とお願いできれば楽だとは思いますが、朝長さんがおっしゃるように市況の影響を受けやすい業界ですから、やはり連携が大切です。

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宮川:関係性は「代理店とクライアント」ですが、実際のところ、DIGITALIFTさんは「弊社のデジタルマーケティング部門」だと思っています。細やかな連携はとりつつも、DIGITALIFTさんを信頼できているので、私たちは事業に集中できる。

高杉:定期的なレポーティング以外でも連絡を取り合っているので、ただの「代理店さん」だとは思っていません。

代理店さんによっては、予算消化を優先してしまうこともあると思うんですよ。でも、DIGITALIFTさんは、そうしたことを当たり前にしません。たとえ予算があっても、事業に優先的に使うべきだとしたら、それをちゃんと申告してくれます。

事業に対して真摯に向き合ってくれる姿勢は、「代理店さん」という言葉では片付けられません。

「住環境で困ったらセカイエ」になる日まで

—— 競合が増えつつある現在、セカイエさんはどのようにして自社のポジションを確立していくのでしょうか。

宮川:これまで同様、顧客にとってメリットのある「良いサービス」をつくり続けるのはもちろん、その周辺領域にも力を入れていきたいと思っています。

リード獲得をはじめとするマーケティングはDIGITALIFTさんに全幅の信頼を置きつつ、できる限りのサポートをしていくつもりです。僕たちは不動産会社さんと向き合う時間を増やし、結果的に生活者のみなさんがメリットを享受できるサイクルをつくっていけたらと思っています。

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高杉:不動産会社さんに送客をするのはもちろんですが、「送客して終わり」にするつもりは毛頭ありません。今後、インターネットを利用して不動産を売却する生活者の方は増えていきます。一方、これまでのように、不動産会社に直接足を運ぶ人は減っていくはず。つまり、生活者の行動は変わっていくということです。

不動産会社さんも、その変化についていかなければ、業界から淘汰されてしまいます。とはいえ、意外と業界はアナログです。変えなければいけないことが、山積しています。

私たちは、DXを支援するのはもちろん、提案フローについてアドバイスをしたり、場合によっては営業研修を実施したりするなどして、一緒になって成長できるよう伴走していきたいと考えています。

—— DIGITALIFTとしては、今後どのような支援をしていくのでしょうか。

朝長:サービスの利便性はもちろん、セカイエさんならではの魅力を伝えていけたらなと思っています。

セカイエさんは東京だけでなく、全国の不動産会社さんと連携し、エンドユーザーの体験を良いものにしようと奮闘されています。そうした側面まで伝えることができれば、生活者からの見え方も変わってくるはず。まだまだ伝えきれていない魅力を、もっと発信していく予定です。

また、不動産事業の「イエイ」に限らず、「リノコ」や土地活用のサービスも展開されているので、「住環境で困ったらセカイエ」といったように、生活者の第一想起となれるようマーケティングで支援していきたいと思っています。

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宮川:私たちが事業を展開する住環境領域は、デジタル化が遅れているだけではなく、空き家問題など社会課題も多いのが実情です。問題は長らく解決されておらず、プレイヤーが切磋琢磨していかなければいけないと思っています。

「イエイ」は不動産領域、「リノコ」はリフォーム領域で事業を展開しており、この二つを成長させることは、社会課題の解決に寄与します。やるべきことは山積しているので、歩みを止めるつもありはありません。

ただ、今のところ、描いている成長スピードには足りていない。DIGITALIFTさんには、事業成長のパートナーとして、一緒に社会を良くしていくことにもご協力していただければと思っています。


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