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広告運用者だった私がコンサルになって衝突した5つの壁

皆様、こんにちは!
私はデジタリフトでデジタルマーケティングのコンサルタントをしている者です。

日々、お客様のマーケティング課題に対して、コンサルとして向き合っておりますが、もともと私はWEB広告のイチ運用者でした。

3年前、運用者からコンサルになったとき、様々な壁にぶつかりました。同じ業界・同じ会社で働いていて、職種は「アカウント・エグゼクティブ」なのに、なんでこんなに苦労するんだ!?と当時は思いました。

もちろん、運用者には運用者の苦労がありますが、コンサルには別の苦労があると思います。

私もまだまだ経験が浅くこれから色々な能力を身に着けていかなければならないので、「コンサル指南」などと言ったようなnoteは書けませんが、
お客様に向き合うにあたって行き詰まりを感じている方が

「やっぱりそういうもんだよね~、がんばろう!」

と思えるような失敗談を「5つの壁」としてお話させていただきます。


1.お客さんの言っていることがよく分からない

お客様とのお打ち合わせで、ひたすら熱く話す上司。
対して、さらに熱く、いまの課題とその先の理想を話すお客様。

テニスの試合をセンターラインの真横に座っているかのように、左右に首を振って話をきく私…。

最初の壁は、お客様と上司の話についていけない。
「お客さんの言っていることがよくわからない」ということでした。

日本語であれば言葉の意味なら分かりますし、何について話しているのかは分かる。
幸い、WEB知識は元々無いわけではなかったので、用語がわからないというレベルではありませんでした。

「お客さんは、なにがしたいの?」

でも、会社に戻って上司から議事録や提案資料の作成を求められたときに、
「お客さんは、なにがしたいの?」
という問いに、正しく答えられませんでした。

「お客さんは、なにがしたいの?」
「どうなったら良いの?」
「どうしてほしいの?」

私は、答えようのないような問いに苦しみました。
ですが、今思えば、実は「お客さんは、なにがしたいの?」という問い自体が、ある意味で答えだったのかもしれません。

「お客さんがしたいことって、これかな?」という仮説をもって、
100回、上司にぶつけると、99回「いや違う」と言われます。
でも、なにかがたまたま当たって、1回は「合ってるよ」と言われます。
でもそれを繰り返していくと、「合ってるよ」が2回になって、5回になって、10回、30回、50回…と、徐々に精度はあがっていきました。


2.自分のことばが響かない(運用の大事なことを言っているのに)

~いろいろな定例報告会にて①~

私:
「CPAが高くなっています。理由は、CPMが高くなったことでCPCが上がったからです。CPMを抑えてCPAを良くするために入札の抑制を行ってまいります。」
お客様A:「はいはい、なるほど(後ろのページめくりながら)」
上司:「すみません!!こちらはですね・・・」

~いろいろな定例報告会にて②~

私:
「CPAの良いキャンペーンはリターゲティングですので、リターゲティングのボリュームを増やして全体のCPAを下げるために、リターゲティングのフリークエンシーキャップを20⇒30に上げつつ、CVRの低い広告枠を停止いたします。」
お客様B:「・・・。(ノートPCカタカタ…)」
上司:「すみません!!こちらはですね・・・」

~いろいろな定例報告会にて③~

私:
「先週よりもCPAが-2,000円良化しております。リスティングの指名系で獲得が取れておりますので、引き続き上位の掲載が維持できるよう、調整を行ってまいります。」
お客様C:「いや、そうじゃないですよね?」
上司:「すみません!!こちらはですね・・・」

真面目に、私が重要なことを伝えているはずなのに、ぜんぜんお客様には響かない。
それどころか、険しい表情にしてしまうこともありました。

私としては、一生懸命、お客様の今後のアカウント改善に向けて、重要なことを整理して準備してきて話しているのに、伝わっていないのは非常にやるせない感じがしました。

お客様にとっての重要なことはなにか

「私が伝えたいこと」と「お客様が聞きたいこと」は違う。
「私が使いたい言葉」と「お客様が知っている言葉」は違う。
「私が重要と思うこと」と「お客様にとって重要なこと」は違う。

そんな当たり前のことなのですが、それに気づいたことで、この「壁」の乗り越え方が分かるようになりました。

CPAもCVRもCPMもCPCもすべて、配信においては重要なことではあるのですが、
お客様のマーケティング課題、ビジネス課題において、聞きたいことはそれではないというケースは、たくさんありました。

そんな苦労は、また次の「壁」で別の形で現れてきます。

3.ちゃんとやってもお客さんから評価されない

無数に届くメールに、もれなくご返信!!
ご要望にも、的確に調査してお応え!!
定例会では、運用改善案をコッテリご提案!!

真面目にコツコツ、分からないことや忙しさに、もがきながらも、
しっかり対応していたつもりでした。

明らかに、そのお客様に対して手を動かしている量や汗を書いている量などは、私のほうが勝っているのに、お客様に会いに行っても、お客様が信頼するのは上司のほうでした。

なぜなのか。。。

心の声:
ああ、お客様。日頃電話もメールもしている仲じゃないですか。。。

ちゃんとやってるの定義

私はちゃんとやっていました。
でも、やっぱりピントがズレていたみたいです。

お客様に「これをやってほしい」と言語化して頂いたことはちゃんとやっていたのですが、

・お客様の課題を言語化する
・解決方法を掲示する
・すべきことをタスク化する

といった、コンサルが本来すべきことは、「ちゃんとやってなかった」のでした。

「お客さんの言っていることがよく分からない」
「自分のことばが響かない」
「ちゃんとやってもお客さんから評価されない」

いずれの「壁」も実は根っこは同じで、
お客様に寄り添って考えるというところに答えがあったように思います。


4.仕事がとにかく終わらない

コンサルとして、複数の案件を任せていただけるようになりましたが、
とにかく、やるべきことが多くて、なかなか仕事が終わりませんでした。

「10個のタスクをおわらせている間に、11個のタスクが生まれている。」

大げさにいうとそんな状態で、日に日に積もっていくタスクを眺めつつ、見落としたタスクがいつか爆発するんじゃないかという不安に怯えながら過ごしていました。


自分のスピードを意識する

タスクが積もると、良くないことが同時に起こります

・依頼者を待たせてしまう
・時間が経てば経つほど、よい仕上がりが出るのでは?と依頼者の期待値が上がる
・新しい仕事へのチャレンジの機会を逃す
・自分でも回らなくなる
・(そしてなんだか疲れてくる)

解決策は、優先度をつけたり、人の協力を得たり、など他にもありますが、
まずは自分のスピードを上げるということが大事だったんじゃないかと思います。

自分の1時間を切り取ってよくよく振り返ると、無駄な時間は結構あって驚きます。

作業やMTGなどが色々続いて、これ以上、無駄は省けないよ、と思っていても、意外と切り詰められる部分はあります。

たとえ次のMTGまで、余裕が数分、数十秒でもあれば、
意外とやってみようと思えばそのわずかな時間を使ってできる仕事もたくさんあると気が付きます。

スピードアップの方法は、PCのショートカットキーだったり、考え方のフレームワークを使って解決策を出したり、日頃知識を蓄えるようにしたり、などがありました。

自分自身のスピードがあがると、

・依頼者に「早いね」と喜ばれる
・短いスパンで依頼者と修正ができて、最終完成度が上がる
・新しい仕事へのチャレンジできる
・早くやることで、逆に落ち着く
・タスクに追いかけられるのではなく、タスクを追えるようになる

と、さっきとは逆の良いことが起こり始めるようになりました。

5.すべてに関して「自分のせい」

コンサルになって数ヶ月が経って、様々なお客様のマーケティング施策のプロジェクト進行や管理をお任せいただけるようになりました。
また、運用メンバーへの指示に加え、自分より後に入社した後輩の指導なども行うようになりました。

私は(皆さんそうだと思いますが)、指摘されるのが苦手です。
指摘されるのが得意な人はいないと思いますが、私は指摘されるのが本当に嫌で、指摘されそうな状況はできるだけ避けられるようにこれまで生きていました。

上司:「〇〇さんの作業進んでないけど、どうなってるの?」
上司:「お客様から返信きてないけど、大丈夫?」
上司:「〇〇社の納期のコントロールできてる?」

指摘され嫌いの私ですが、自分のこと以外についても、上司から指摘されるようになります。

いま思えば、関係者の調整は完全に私の仕事なのですが、
チームメンバーや協力会社の失敗は、当人が指摘されるべきで、「なんで私が」というように感じていました。

「自分に何かできるのにしなかったせいで誰かに悪いことが起きたら、自分のせいだと思う」

これはマーベルの映画シリーズの中でスパイダーマンであるピーター・パーカーが放つセリフです。

蜘蛛のような超人的なパワーを持っていて、人を助けることができるのに、助けられないのは自分のせいだという意味のセリフで、架空のヒーローを持ち出すなんて子どもっぽいかもしれませんが、社会人として働くうえでも持つべきマインドなのではないかなと思います。

お客様のマーケティング戦略の成否を握っているのに、失敗はできません。

その失敗が誰に起因しようがなんだろうが、すべての状況やすべての条件を整理して、どこにも失敗が起きないように、誰にも失敗をさせないようにして、結果を出さなければいけないと言うことです。

まだまだ壁はたくさんあるけど多分大丈夫

私がぶつかった壁を5つ紹介いたしました。
まるであらゆる困難を乗り越えた達成者のように、立派なことを書き連ねましたが、
私はまだまだこれからも、いろんな壁にぶつかって行って迷ったりするかと思います。

ですが、特に不安はありません。
右も左も分からない状態から、デジタルマーケティングのコンサルタントになることができました。

それはご一緒させていただいているお客様があってのことですが、なにかまた新たな壁が立ちはだかっても、デジタリフトの上司や同僚のサポートで乗り切れるのではないかと思います。

やはり、ベースは自分の頭で考えて乗り越えるところにありますが、
そのための「良質な問いかけ」を得られる環境があります。

「お客さんは、なにがしたいの?」

お客様の成功はなにか?そのためになにをすべきなのか。
それを考え、お客様のデジタルマーケティングのサポートに向き合ってまいります!



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