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「なぜ、うちの会社に興味を持ったのか」と聞かれたら。

これも、素朴な割には、なかなか就活生を泣かせる質問だと思います。割と、後付けで興味を持った理由を作っている人も多いのではないでしょうか? なぜなら「ほとんどの人は、その会社に興味なんか初めっからは持っていないから」なんです。初めっから、興味のある「会社」があるのであれば、それを答えてれば良いのですが、ほとんどの人は「そんな会社、最初は知らない(今だってよくわからない)」から、理由を言えといわれても困ってしまうんですね。それは、もう仕方がない。

多くの人は、その会社に興味を持つことからスタートするのではなく、「なんとなくかっこいいことやっている人がいるな」とか「カッコ良さそうな仕事かな」「面白そうな仕事」と感じたといったところからスタートして、それはどこでやっているのかと探し始めます。あるいは、どんな仕事をしているのかわらかないけど、テレビ業界かな?とか商社かな?とか業界に興味を持つことから始まります。そうやって、色々と探してみたら個別の会社にたどり着いて、その会社にエントリーシートを順番に出している、という状況かと思います。図にするとこんな感じ。

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要は、多くの就活生にとって興味があるのは会社ではなくて、その周囲にある事柄なんですね。業界だったり、仕事内容だったり、作っている製品だったり、研究内容だったり...。それなのに、いきなり「なぜこの会社に興味を持ったのか」と聞かれるので困ってしまうのです。

では、どうすれば良いのか。

その会社にエントリーシートを出すに至った経緯(マーケティングでは、よく「ジャーニー」なんて言い方をします)をもう一度整理をして、その経緯を簡潔に答えられるようにしてみましょう。もちろん人によっていろいろな経緯はあると思いますが、仕事や業界に興味を持ったきっかけやポイント会社をリサーチしてリストアップした時のポイントをきちんと整理して説明することさえできれば、それは「会社に興味を持った理由」に充分になっているはずです。また、そのリストアップした会社は、面接官から見ると自社の競合会社となっていると思われますが、「どういう理由でそのリストになったのか」を伝えるだけでも、候補者は何に興味があり、どのような軸で就活をしているのか?がわかります。

実は,面接官って自社の競合会社も受けている人って結構気になるものなんですよ。「あの会社は,こういうところがいいと思う,こっちの会社はあんなところがいいと思う。で,今受けている会社はこんなところがいいと思っているんです」というだけでも,「お,こいつきちんと調べているな」と思ってもらえます。

改めて考えてみると、面接時を想定して「えっと、どうして私はここにいるんだっけ」という流れを改めて整理をしてみると良いかと思います。

そう言えば、以前面接時にある候補者に対して「なぜ、この業界に興味を持ったのですか」と質問したところ、「たまたま友人と御社の会社説明会に参加したところ、社員の方々の気さくさとか、仕事の面白さとかに興味を持ちました。またオフィスがとても綺麗だし、福利厚生も充実しているので、私もぜひ働きたいと思いました」みたいな回答が帰ってきたことがありました。これだと「たまたま面白いと思った」としか答えてくれておらず、面接官としてはとても悲しい状況で、「一緒に働こう!」という気には当然なれなかったことを書いておきます(笑)

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