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「御社ではどんな人が活躍していますか?」

と言う質問も、よく面接(中途採用・新卒採用を問わず)で聞かれる質問です。

そりゃ、知らない業界の採用面接を受けようとする際に、自分に向くのだろうか?自分に出来るんだろうか?資質や性格的にどうなんだろう?って思うことはあると思います。

ただ、実際は広告会社やマーケティング会社であろうが、全然違う業界でも活躍する人って結局同じなんだと思うんですよね。ただ、私が面接中に「広告会社ではどんな人が活躍していますか?」と聞かれると多くの場合は以下のような内容で答えています(実際はその時その時に適当に思いついた内容が多いですが)。


活躍するタイプ−1:情報を自分からとってくる人

広告業界、特にインターネット広告は変化のスピードが速く、さらに対応をしなくてはいけない領域が年々広くなっています。知っておく必要がある情報とは例えば、クライアントの商品情報、クライアントのみならず競合企業の商品情報、広告メディアの情報、IT技術の進歩、広告技術に関する情報はもちろんのこと、消費者の行動変化や世の中の流行・トレンド、世界情勢まである程度カバーしておかないと、そもそものマーケティングの背景を把握することが出来ません。
でも、それらの事を誰かが教えてくれるのを待つ〜待ち受け姿勢になってしまうと結局は誰も教えてくれません。
従って、積極的に自分でアンテナを張って情報を自ら取りに行く必要があります。そうじゃないと、必要な情報を得ることが出来ないのです。

活躍するタイプ−2:ロジカルに物事を考えることが出来る人

昔の広告業界だと、勘とか経験・センスが大事かのように考えられていて(実は昔から違うんですが笑)、巨匠と言われるようなクリエイターが放った一言を基本にしながら進めていくかのような仕事が通用していました。
ただ、今はデータや調査分析がまずあって、それを踏まえて企画プランニングをする事が当たり前になってきています。さらに、様々な提案にも「なぜその施策が効果的なのか?」といったその論拠やロジックが求められるようになってきています。
従って、企画立案を行っていく際にまずはロジカルに物事を考えることが出来るようにならないと、話すら聞いてもらえないことが多いといえるでしょう。

しかしその一方で、ロジカルシンキングの限界というものもすでに明確になってきています。つまり、ロジカルにフレームワークを使って考えていくと大体みんな同じ戦略にたどり着いてしまう、というコトがあちこちで発生し、ロジカルシンキングだけに頼った戦略立案だと競合他社との差別化が出来ないという状況に陥ってしまうことがあります。ですから、その限界を突破するための、クリティカルシンキングやラテラルシンキングなどのに対しての理解も必要になってきます。

とはいえ、まずはスタート時点のロジカル思考が出来ないとそこから前に進めないと言うことになってしまうでしょう。

活躍するタイプ−3:いろんな人とコミュニケーションと取りながら先回りして考えられる人

広告やマーケティングの仕事って、結局は一人じゃ出来ないんですよね。たとえばクライアントとのコミュニケーションが得意なひと、調査や分析が得意な人、やるべき事ややらないことの優先順位をつけてタスクをマネジメントする人、とにかくどんな苦難があっても様々なアイディアでなんとかやりきっちゃうバイタリティーのある人などなど。
職種的に言えば、営業の人、クリエイティブの人、Techの人、法務の人など非常に様々な人達とがコラボレーションをしながら仕事を進めていきます。
ですから、まずは物怖じせずにいろんな人達とコミュニケーションをとることが必要になってきます。さらに、その多様な人達とコミュニケーションをとりながら、ちょっとだけ気を利かせてトラブルが起きないように先回り先回りしながら業務を進めていく人がいると、そのプロジェクトは非常にスムースに動いていきます。なので、先回りしながらいろいろと手を打っていく人が活躍する傾向はあるんじゃないかなと。

追記)例えばどんな人がロールモデルかなといえば、TVドラマ「ブラッシュアップライフ」で安藤サクラさん演じる近藤麻美がTVプロデューサーになった回がありました。その中でドラマの撮影を予定よりも大幅に早く終わらせていこうと奮闘するシーンがありましたが、あんな感じです。ドラマの中では安藤サクラさんがいろんな人の協力を得ながら、こうした方がいいんじゃないか、急に発生したトラブルはどういう風に解決すれば良いか、そうだこうすればいい!なんてテキパキテキパキ進めていましたが、あんな感じをイメージしていただければいいかなと思います。あの感じは非常にリアルでした。

出典)ドラマ ブラッシュアップライフtwitter公式アカウントより

活躍するタイプ−4:ストレス耐性のある人

面接中に「結構、ストレスが貯まることはありますよ」というとびっくりされる事があるんですが、ストレス耐性は無いより有る方がよっぽど良いです。

どういうことかというと、広告施策や販促キャンペーンって上手くいく時ばかりではなく、どうも思ったような成果が出ないときもたくさんあるんですね。本来、広告やキャンペーンの予算というのは広告主がこちらの提案を吟味して予算を確保し、その予算を私どもに預けていただいたものです。広告主の立場から言えば、提案がきたその内容を信頼して施策の実行を任せた訳なので、提案したとおりの成果が出て当たり前なんですね。 で、それがもし上手くいかないと「一体、どうしてくれるんだ」「責任者出てこい!」という話になります。
広告主の担当者も、こちらの提案内容で社内の決済をとるべく関係各所を回って説明をするなど大変な思いをしているわけですし、その際には関係各所や上司から「絶対だいじょうぶだろうな」「上手くいくんだろうな!」と念を押されているわけです。

で、そこまでして実施をした施策なのですから、もし期待した成果が出ていないとしたら先方の担当者も関係各所や上司から怒られたり突き上げを受けていたりと、もしかしたら散々な目に遭っているかも知れないのです。
そうなるとその担当者の方は我々に向かって「どうしてこういう結果になったのか」「今から成果を出すためにはどうすれば良いのか」と説明を求めてきます。

で、これが辛いんですね。

もちろんこちらとしては手なんか抜いてないですし、精一杯企画を詰めて細かいところまで気を配って成功を確信して実施しているんですが、なぜか計画通りの成果が出ない。下手するとあんなにディスカッションをしてブラッシュアップしたはずのクリエイティブがなぜか炎上していたりするケースまであります。
こっちも「私が悪いわけじゃないですよね!」って思うのですが、提案して実行しているのは私たちになります。

で、その逆境のなかでなんとか盛り返そうとしたり、それでも追加の提案を進めていく、次のキャンペーンに向けた提案をしていく必要があるのですが、これがかなーりプレッシャーのかかる仕事になってきます。ということで、やっぱりある程度のストレス耐性は備えていただいた方がいいかなといつも思います。

以上、広告会社で活躍する人と聞かれたときに、返答する例をいくつか書いてみました。

一見すると、結構大変そうな仕事かと思いますが、自分から情報をとってくることも、事象についていろいろと考えてみることも、多くの人達とコラボをすることも、逆境を乗り越えていくこともやりきったときの達成感というのはそれは楽しいものになると思っています。

そんなことが「楽しめそうだな」と思った人は、是非広告やマーケティングの業界を志してみてください。




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