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【ざっくり解説】WEB広告の「運用型広告」って?

ネットを検索して表示される広告や、SNSを見ていて出てくる広告など、今やインターネット上で広告に触れない日はないと言っても過言ではありません。

それらは総称して「WEB広告」と言われます(インターネット広告やデジタル広告などとも言います)。

その中でも種類があるのですが、一番代表的なのは「運用型広告」です。
その名の通り「運用」をしていく広告形態なのですが、扱ったことがない人にとってはなかなか馴染みのない言葉ですよね。

そもそも広告って運用するもの…?という方もいらっしゃると思います。
私もこの業界に携わり始めて、正直初めて知りました。

そんな方へ、そもそも運用型広告って何なのか?というところからお話ししていきます!

そもそも「運用型広告」って?

「運用型広告」とは、広告の配信先ユーザー(ターゲティング)や運用費などをリアルタイムで変更していくことができる広告のこと…と、一旦覚えて貰えると良いかと思います。

Wikipediaでは、以下のように記載してありました。

ネットユーザーの広告反応目標に達成するよう、リアルタイムに入札額やクリエイティブ、ターゲット等を変更・改善しながら運用し続けていく広告

Wikipedia

比較すると分かりやすいのですが、対極にあたる広告形態として、「純広告」というものがあります。
こちらは、広告枠を買い付けるタイプのことで、テレビやラジオのCMが分かりやすいです。

テレビやラジオのCMは、「この時間に出したい」という企業が「30秒程度の時間枠を買って」放映するものです。
インターネット上でも、Yahoo!のトップページに表示される大きな広告は純広告に分類されます。

Yahoo!マーケティングソリューションより

純広告は買い付けるタイプの広告のため、基本的には細かいターゲティングの変更や金額の変更はできません。

それがリアルタイムで変更できるのが運用型広告です。

運用型広告の特徴・強みは?

運用型広告の特徴は上記で挙げている通りなのですが、個人的には強みとして以下だと考えております。

  •  リアルタイムでいつでも予算や広告画像、配信地域、配信期間などを変更できる

  • 細かい顧客の属性までターゲティングできる(広告を出す媒体にもよりますが、例えばFacebookだと、職業や記念日まで指定できるのです!)

  • 少額からスタートができる(極端に言えば数十円から可能)

  • どれくらい広告の効果があったか、いくつかの数値で定量的に測定ができる

挙げだしたら結構あるので、一先ず代表的で、かつ分かりやすい部分を挙げてみました。

例えば先程も例に挙げたテレビのCMだと、リアルタイムでは放映地域は変えられませんし、少額ではそもそも制作すら難しいですし、視聴率という数値はありますが、それが購入などの結果に結びついたか、捉えるのはなかなか難しいと思われます。

その点運用型広告ではその辺りが柔軟に対応できるため、集客のために実施したいという方にはオススメです!

運用型広告の種類は?

ひとくちに運用型広告といっても、いくつか種類があります。
恐らくこの辺りから、少し聞いたことあるというものも出てくるのではないでしょうか!

リスティング広告(検索連動型広告)

「検索連動型」と名前がついているように、検索結果のページに出せる広告のことです。
例えば「リスティング広告」と検索すると、以下のような検索結果画面が出てきます。

ここの、「広告」とついているものが、リスティング広告です。主な媒体はGoogle、Yahoo!です。

このリスティング広告の強みとしては、何と言っても「目標とする数値や結果を狙いやすい」というところです。
ユーザーが主体的に検索している=既に興味や関心を持った状態です。
そこに広告を出せるため、その他の広告よりも必然的に成果は狙いやすくなります。

しかし、そうなってくると多くの人が、リスティング広告を出したくなるのではないでしょうか?

出せる場所には限りがあり、リスティング広告の場合、上に4枠、一番下に数枠程度のみとなっております。
リスティング広告に限らずですが、運用型広告の広告表示は「オークション」で決まっています。

運用型広告は1クリックあたり〇円、というような形で課金が発生する仕組みが多いのですが、その「1クリックあたり〇円」が一番高いところが、成果が狙いやすい箇所に出せる、という仕組みになっております。
(クリックの金額以外に他の要素も絡んできますが、また解説できればと思います)

リスティング広告であれば当然上の枠の方が成果が出る可能性が高い(検索窓のすぐ下ということもあり、目に入りやすい)ため、そこの競争率は高くなります。

よって、1クリックあたりの金額が高騰→成果を出すのにかかる金額の高騰という図ができやすいところは、リスティング広告のデメリットでもあります。

ディスプレイ広告

ディスプレイ広告はその名の通り、画像のみ、または画像とテキストとの組み合わせでWEBサイト内に掲載される広告のことです。
下記の、一番右端の画像がディスプレイ広告となっています。

参考例:価格.com

広く言えば一応、Yahoo!のトップページに表示される大きい広告もディスプレイ広告なのですが、今回は運用型広告の中での話なので割愛します。

こちらも主な媒体としてはGoogle、Yahoo!です。

そしてディスプレイ広告の強みとしては、画像で視覚的に訴求できるという部分、それから、リスティング広告と比較すると1クリックあたりの単価は安くなっています。

とは言えど、リスティング広告よりも圧倒的に成果は狙いにくいです。もちろんターゲティングは可能ではあります。
しかし、リスティング広告は主体的に検索しているユーザーに広告を出せるのに比べ、ディスプレイ広告はユーザーが他のサイトを見ている時に出すものなので、比較するとやはり厳しいです。

基本的には、

  1. ディスプレイ広告で会社名や商品名などを「認知してもらう」

  2. 検索してもらい、リスティング広告で「獲得する」

というような位置づけでディスプレイ広告を利用することが多いです。

SNS広告

運用型広告で最後となりますが、こちらもその名の通りSNS上に出せる広告です。ディスプレイ広告がSNS上で出る、というようなイメージでしょうか。

Twitter for business

主に扱う媒体として、Facebook、Instagram、Twitter、LINEなどがあります。リスティング広告やディスプレイ広告よりも幅広く、特性により色々な媒体を選ぶことができます。

媒体ごとのお話は今後、実績等も踏まえながら解説できればと思います。

SNS広告の強みとしては拡散性、それからターゲティングの精度の高さが挙げられます。媒体によってかなり差がありますが、基本的に前2つよりも拡散されやすく、ターゲットを絞りやすいです。それからユーザーと繋がりやすいというのも、1つの特徴でしょうか。

先程、「認知」という部分でディスプレイ広告を使うことが多いと話しましたが、SNS広告は「認知」それから「獲得」の部分まで狙うことのできる広告手法です。

基本的にはリスティング広告が最も獲得できるのですが、商材や目標によっては、SNS広告の方が相性が良いという事例もあります。

デメリットとしては、ユーザーと繋がりやすいが故に否定的なコメントも入りやすく、ブランドイメージの悪化に繋がる可能性も少なくない、というところかと考えられます。

あとは広告で使用する画像をこまめに切り替える必要があるというのも、デメリットとまではいきませんが少し手間のかかる部分かと思います。「ユーザーをいかに飽きさせないか」これが特に問われてくるのです。

しかし逆に裏を返すと、ユーザーを味方につけることができれば、とても強力な広告でもあります。

まとめ:運用型広告を実施する上で大事なこと

いかがでしたでしょうか?
他にも動画広告や、それから「DSP」と呼ばれるプラットフォームなど、まだ数個ありますが代表的なものを選んでみました。

語り切れていない部分はたくさんありますが、一番最初にも挙げた通り、少額からもスタートできるため、集客手法のひとつとしては手が付けやすいかと思います。

但し、手が付けやすいとは言え、大事なのは主に以下だと考えています。

  • 定期的に(毎日が推奨)運用結果を確認し、分析して、こまめに設定を見直す

  • 1ヶ月、2ヶ月という短期間ではなく、ある程度は長期的に見た上で継続して実施していく

とにかく改善のスピード感が問われるのが運用型広告です。
画面にベッタリで…とまでは言いませんが、きちんとPDCAを回していくことが重要だと考えています。

しかしやはり、全くやったことがない人からすれば未知の世界。

「広告を出す媒体の選び方は?」「どれくらいの金額をかければ良いの?」「どれくらいで成果が出そう?」などなど、疑問点は多数あります。

しかも日々の業務の中で広告運用業務がプラスされることとなるため、業務量としてはかなり増加することになります。

それを防ぐために、広告代理店・広告代理業があるのです。

またどこかで会社の選び方など、そういったお話も出来ればと思いますが、一先ずはこの記事から、運用型広告に関して少しでも知識になったのであれば幸いです!