向田邦子作品が母と息子をつないでくれた。〈介護幸福論 #34〉
「介護幸福論」第34回。40年前、ひとり暮らしのアパートに母が訪ねてきたことがある。そこで本棚にあった向田邦子さんの名前に母は反応した。しばらくたって実家に帰ると、読書好きの母は次々と著作を読破していた。そして母の介護をするようになって、また向田邦子作品が母と息子をつないでくれた。
■『寺内貫太郎一家』を母のためにレンタル 母がベッドの上でしか生活できない間は、もっぱらテレビドラマや昔の映画を観るのが母の楽しみになった。
このドラマならきっと母は気に入ってくれるだろうと