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喉の構造を知る

ヒトが声を出す為に必要な器官は声帯です。

じゃあ、自分の声帯は何処にあるでしょう?声帯の役割は?声帯の動き方は?声帯の長さは?声帯の形は?

深く考え過ぎると「私達人間は何処から来て何処へ向かうんだろう」的な感覚になりそうです。(ぼくだけかも知れませんが)今はインターネットが普及し、グー◯ル大先生に聞けば大体の事は解ります。インターネットで声帯の事を書いてる記事は沢山ありますが、今回は喉の構造について皆さんと考えていきましょう。

まず喉には2つの分かれ道があります。

食事をする時に 口から胃へ向かう通路が「食道」です。いわゆる食べ物や飲み物の道ですね。もう片方の道は呼吸をする際に肺に向かう空気が通る道です。これが「気管」です。

この「食道」と「気管」が交差している場所が「下咽頭」と呼ばれ、そこに食べ物や飲み物が気管から肺に入らない様にするフタがあります。それを「喉頭蓋」と言います。

その「喉頭蓋」の下に声帯があります。なんだか難しいかも知れませんが図を見ればこの様な感じです。


次は声帯の動き方です。声帯は呼吸をするときには開いていて、声を出すときには声帯が閉じます。


空気が通る時、声帯が震えて音が出ます。

簡単に言うと低い音は声帯の振動数は少なく、高い音は振動数が多くなります。

しかし、声帯でつくられた音は、そのままでは声にはなりません。声を発生させるためには、口腔内で音を共鳴させ、舌や唇、歯、鼻を使って言葉をつくり、発音したり歌ったりします。

この共鳴がとても大事な役割をします。例えばステージ上で頑張って声を出してるつもりでも、声はオーディエンスは届きません。共鳴が弱いとマイクに声がうまく乗らないからです。鼻腔、口腔、更には身体全身で歌う事を意識する感覚を身につけましょう。

最後は声帯の長さです。ぼくは今まで教えてきた生徒に必ずこの質問をします。

「声帯の長さってどれくらいだと思う」すると、

「5cmくらいですか?」

が最も多い答えです。実は声帯の長さはそんなにありません。もちろん個人差がありますが『20mm前後』です。親指の爪程の長さしかないのです。更に声帯は非常に繊細です。発声する音程によって伸び縮みし、薄くなったり厚くなったり大忙しです。間違った発声で喉に負担をかけてポリープや結節ができたら最悪手術しないといけません。声帯は大事にしましょう。

ぼくは定期的に病院で声帯の写真を撮ります。何故かと言うと自分の喉の状態をしっかり把握したいからです。喉の調子の悪いボイストレーニングをしている生徒さんに「声帯の写真撮ってきなさい」と言って撮ってきてもらうと必ずと言って良いほど「自分の声帯ってこんなになってるんですね」と驚かれます。無理もないです、滅多にそんな機会ありませんから。。。

自分の喉がどうなっているか、声帯の長さ、形、動き方、知ってるのと知らないのでは大きな差があります。まず、脳でイメージする事ができません。

喉を酷使するお仕事や、最近喉の調子が悪いと感じる方は一度声帯の写真を撮ってもらいましょう。

歌を志している読者の皆さんも是非自分の声帯がどうなってるか見ることをお勧めします。

ほら、少し興味が湧いてきませんか?自分の喉がどうなっているか?

#音楽 #作詞 #作曲 #歌 #喉の仕組み

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