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2000円払ってアナザースカイ観る映画「ソング・トゥ・ソング」感想

12月25日公開の映画「ソング・トゥ・ソング」観てたら、気づいたらアナザースカイを観たんじゃないかと頭がおかしくなりました。

まず、この映画マジでビックリするほど台詞少ない。ライアン・ゴズリングもルーニー・マーラもマイケル・ファスベンダーもナタリー・ポートマンも嘘みたいに喋らない。こんな豪華すぎる役者さん達がこぞって喋らない映画観たことありますか?この豪華な役者さん達が殆どナレーションでしか喋らない映画観たことありますか?なにこの映画。

そもそもメインキャラが4人もいるから誰の物語なのか誰に感情移入していいかも難しいし、よりによって皆ナレーションでしか喋らないお陰で「ルーニー・マーラ本当綺麗だなあ」って感じでぼーっと画面眺めることしか出来ませんでした。

そしてこの淡々と進んでいくストーリー展開。盛り上がる展開とか衝撃の展開とか一切なく抑揚無しの一本調子で物語進んでいく。映画だけど映画らしくない。映画というよりほぼドキュメンタリーに近かったです。だから映画観てて久々に「これどういう終わり方するんだろう...」って不安になったし、終わり方もまあ淡々としててビックリしました。

…でも、個人的にずっとモヤモヤしてたんですよ。この映画めっちゃ退屈だなってのもあったんですけど、なんかこの映画に既視感あるなって。その既視感がずーっと離れなかったんですけど、映画が始まって1時間経ちそうな辺りでようやく分かりました。

「これやってることアナザースカイじゃん」って。

毎週金曜23時から放送のアナザースカイ。今田耕司がMCやってるアナザースカイ。今回の出演者はハリウッドスター勢揃いのアナザースカイ年末2時間スペシャル。これでした。なにこの映画。

これ観た人にしか分からないんですけど、あのハンディカメラで撮ったようなカメラワークとか所々で街や自然の風景を挟む演出、あれ完全にアナザースカイですからね。この映画を「エモーショナルなラブストーリー」を謳っているだけあって、「エモい」演出に極振りしたような演出が沢山あったんですけど、エモいに極振りしたらまさかアナザースカイになるとは思いませんでした。新しすぎる発見でした。

そう考えたら凄くないですか...?こんなに豪華すぎる役者さん達が出演しててやってることアナザースカイって。なんて贅沢な使い方なんだろうって。
俺はライアン・ゴズリングやルーニー・マーラのアナザースカイ最高すぎて死ぬほど観たいです。マイケル・ファスベンダーやナタリー・ポートマンが第2の故郷で美味しい料理食べたり現地の人と喋ったりしてるのめちゃめちゃ観たくないですか?でも残念ながらこれ「ソング・トゥ・ソング」って映画であってアナザースカイじゃないんですよ。

前に福田雄一監督の「新解釈三國志」観て「豪華な役者さん沢山使った学芸会」みたいなこと書いたんですけど、まさか「豪華なハリウッドスター使ったアナザースカイ」見せられるとは思わなくて震えた。クリスマスの日に2000円払って学芸会観るのと2000円払ってアナザースカイ観るって考えたらどっちがより素敵な時間過ごせると思いますか?
俺だったら恋人と家で「ホームアローン」観る。

だからこの映画観た人が「こんなの役者の無駄遣い」とか「退屈すぎてつまらん」とかボロクソ叩いたり批判するのもめっちゃ分かる。だって映画観に来たのに140分アナザースカイやってるもん。
いっそのこと最後ルーニー・マーラがナレーションで「これが私のアナザースカイ」って言ってからエンドロール入ったらマジで大傑作だと思うんですけど。

これから「ソング・トゥ・ソング」観に行く人は、映画として観るってよりも、アナザースカイ年末スペシャルを観る感覚で観に行くべきだと俺は思います。2000円払ってアナザースカイ観れる人は是非観てほしいです。
勿論、毎週金曜23時から放送のアナザースカイもちゃんと観てください。

そして、この映画の知名度が高く知れ渡って観客が沢山増えて、「鬼滅の刃」の興行収入をぶち抜いたら、その時は本家のアナザースカイでライアン・ゴズリングとルーニ・ーマーラとマイケル・ファスベンダーとナタリー・ポートマンをゲストに迎えて、それぞれの憧れの地でロケやってほしいです。
2時間スペシャルで。。。

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