2022年上半期ベストアルバムまとめ
今年もこの季節がやってまいりました。
昨年12月に2021年の下半期ベストアルバムについて書きました。
たくさんの方に読んでいただき、ありがとうございます♪
2022年の上半期ベストアルバムについて書いてみたいと思います。今年も既に後年にも「名盤」と呼ばれそうな作品が多くリリースされましたね!
そんな中、そんな事は一切気にせず(笑)今年私が虜になって良く聴いていた上半期のアルバムについてまたつらつらと書いていきたいと思います。
※順位はありません。
各アルバムから1曲選んだプレイリストはこちら。
Charli XCX 「Crash」
今年の上半期のベストアルバムについて考えようと思った時に真っ先に頭に浮かんだのは、私はやっぱりCharli XCXのこの作品!昨年からシングルがリリースされるたびに期待値が上がっていった待望の新アルバムでしたが、私自身は彼女の「最高傑作だ」と感じました。もともと彼女が持つポップネスをより幅広く受け入れられる80s感が強めのコンセプトに沿い、曲数も今までは多くなりがちだったところを抑え、いろんなPDやアーティストと曲を作っていく彼女の素晴らしさと強さを感じた作品です。いい作品はやっぱり理屈抜きに聴いていて楽しいですし、彼女のこれまでの仕事の集大成的な作品としても素晴らしいアルバムになっていると思います。リリースされてすぐにレビューを書いたのですが、
予想より多くの方に読んでいただけたみたいでとても嬉しいです♪このアルバムをひっさげたワールドツアーの様子もSNSでファンがアップしている動画などでチラ見してましたが、とても彼女らしくて、これまでコラボしたアーティストが多数ゲスト出演したりと、とても楽しそうで私もライブに行きたいんです!!これからの彼女の作品がますます楽しみだな~♪
G-IDLE「I Never Die」
G-IDLEのこの作品については、完全に想定外でした!K-POPは相変わらず楽しくて話題作はチェックしているのですが、なかでもこのシングルの「TOMBOY」のMVを初めて観た時の衝撃が忘れられない。「これはもうロックよね?」という。アルバム自体もロックからラップチューンまで全体的なカッコよさと、低音~中音域の魅力的なメンバーの声を活かしたトータルバランスと曲自体の良さに「これは自分と相性いいな」と思っていたら、曲をメンバーのソヨンが手掛けていると知って驚愕しました!こちらのアルバムについても詳しくレビューを書いています。
この「TOMBOY」、本国の韓国ではまだまだ売れているようで「アルバム自体の良さも手伝っているのではないかな」と思います。「またチェックしなきゃいけないグループができちゃった」と思わされた1作です!
Wallows 「tell me That it's over」
このアルバムも想定外のアルバム。バンドの存在は知っていたものの、今までそこまで注意して聴いてこなかったバンドだったのですが、今年リリースされたこのアルバムはどの曲もとてもいい!聴いてて「これはかなり好きだな!」と思っていたら、それもそのはず、なんとプロデューサーが私の大好きなAriel Rechtshaidでした!彼は先に出たCharli xcxのブログでも書いたのですがHAIM、Vampire WeekendやTheKillersのブランドンのソロ作などを手掛けてきた優秀なPDで、個人的にとても相性のいいPD。彼が全面的に参加しているだけあって、どの曲も昨今のインディロックの雰囲気と00sのロックバンドに合った良さを掛け合わせたような良質な曲が並ぶ作品です!バンドのメンバー達も、俳優としても知られているディラン・ミネット含め、まだみんな若いし10代から20代ぐらいのファンがメインなんだと思うのですが、40代の私でも(笑)、懐かしさと新しさをもって聴けるとてもいいアルバムです。これからの作品が楽しみですね♪
Harry Styles 「harry's house」
「今年の最大の目玉作品の1作」と言っても過言ではないのがこのハリー・スタイルズのアルバム。シングル「as it was」の世界的な人気ぶりから「もしやアルバムは凄い売れるんでは?」と予想していましたが、ふたを開けてみたら想像以上の世界中バカ売れ!!何より嬉しいのが、この作品自体が本当に「傑作」と言っていいくらい素晴らしい作品なことです!今までのアイドルという枠からアーティストへ昇華したロックへの愛を追求しながら、より愛されやすいポップさとインディ系の洗練感、フォークのような温かさをプラスして彼しか表現できない音楽を体現しているなと感じる見事な作品でした。このアルバムやハリーについても今年既にたくさんブログを書きましたが、
今一番目が離せないアーティストと言っても過言ではないと思います。コーチェラのトリのパフォーマンスの素晴らしさも手伝って、アーティストとして素晴らしい成長を遂げていると今年完全に証明してみせた1枚ですね。日本でももっと売れろ~!!(笑)
Kehlani 「blue water road」
私は普段はついロック系をベースに音楽を聴きがちでヒップホップやR&Bはそこまで詳しくないので、逆に自分とフィーリングが合ったり、「いいな」と思えるアーティストは本当に大切。以前から彼女の個性的な声と歌が好きで私なりに作品を追いかけてきたのですが、今年のこの作品を聴いた時に「追いかけ続けてきて良かった」と感動した傑作でした!前作のダークめな雰囲気から一転し、解放的でヘルシーな魅力に溢れた曲の数々が並んだ今作は、90s感もありながら特に強めのビートでノリのいい曲とオーガニック的な魅力が溢れるミドルチューンが私にはドンピシャでした。ケラーニの歌声が心を浄化してくれるような感覚になるようなアルバム。間違いなくアーティストとして一歩も二歩も進んだアルバムだと思います!
TOMORROW_X_TOGETHER「minisode 2: Thursday's Child」
この作品についてもレビューをnoteに書いたらたくさんの方に読んでいただいて本当に感無量なのですが、
個人的に今年とても気に入った作品です!彼らについては以前から既にお気に入りだったので新作をとても楽しみに待っていたのですが、リリースされた作品は期待以上でした。「思いっきり振り切ったな」という印象で現在の洋楽のトレンド感とPDのslow rabbit自身が持つメロディや表現のセンスの良さを凄く上手く融合させた力作でした。かねてからK-POPという枠にとらわれない曲の雰囲気を感じていましたが、今回はまさにそこをうまく突き詰めてきた印象の作品です。レビューをnoteに書いた後もこの作品、アメリカのbillboard200チャートで非常に好調で高い位置を維持しています!作品自体が人気なんだと思います。同じ事務所のBTSがいったんグループ活動からソロ活動へシフトすると発表がありましたが、TXTの成長も加味された結果なのかなとも感じます。普段はあんまりK-POP聴かない方やどこから入っていいか分からないというような方にも進めやすい作品です♪
Angel Olsen 「big time」
このアルバムについてはもう1枚のアルバムととても迷いました。特にベストアルバムに枚数制限を付けているわけではないのでどちらも選んでもいいのですが(笑)。もう1枚はShallon Van Ettenの「We've Been Going About This All Wrong」。どちらのアルバムもとても素晴らしいんです!彼女達は昨年共演したシングル「Like I Used To」を発表していて、その曲がとても良い曲で昨年のベストソングにも選出しているのですが、
二人ともそれぞれにアメリカの女性SSWとしてしっかりとした芯があって、曲も歌も心に浸透してくるような魅力に溢れています。特にAngelのこの作品はカントリーフォーク系の手触りの中に、歌の力をたくさん込めて、静かですがとても情感あふれる作品で、日常のふとした時に聴くと感情がとても高ぶるような素晴らしい作品になっていると思います。現在は女性のインディ系SSWが人気がありますが、拠点を置くアメリカでもそこまでチャート的には高い位置にいないと知って、「非常に混沌としている今のアメリカこそ多くの人に落ち着いて聴きたい作品なのにな」と思い、せめて自分のベストに選んでみました。音楽批評メディアでも多くが絶賛していたアルバムです。
The smile 「A Light For Attracting Attention」
最初に言ってしまうと私はRadioheadにはそこまで思い入れはないタイプなのですが、今作についてはその思い入れがないからこそ、私には聴きやすくて聴くたびにいろんな感情が湧いてくるような感覚になりやすかったのかな、と思います。音楽的な面白さはもちろん、どの曲もとても美しく、なにより自分に馴染んで聴こえます。
特にRadioheadの前作「Moon~」が今までの彼らの作品で一番自分の血肉に合っている感じで好きだったこともあり、現在のトム・ヨーク(と言い切ってしまっていいのか分からないですが)のモードが非常に感情移入しやすいんだと思います。これは私側の変化なのかもしれないのですが。ジョニー・グリーンウッドも最近は映画音楽を数多く手がけ、そちらでもどんどん才能を発揮していますよね。このアルバムは「気がつくとベストに選んでいた」という感じで、変な話ですが私は電車の中で聴くのが好きで通勤中に聴くことが多かったです。はっきりした理由はないのですが、なんとなく。「こういう音楽も私たちの日常を支えてくれている」と実感した1枚です。上手く言葉にはできないのですが。このThe smileでの活動が、今後のRadioheadにどう活かされていくのか、個人的にとても楽しみです!
Jack White 「Fear of the Dawn」
今年はコロナ禍になってから初めてフジロックに行く事に決めました。まだ感染等の不安がないわけではないですが、幼い息子を連れてでも参加を決めた最大の理由は彼がヘッドライナーだからです!このアルバム、私はThe White Stripes解散以降、最も好きなアルバムです!!The White Stripes時代を含めても上位に来るかもしれないくらい、才気と鋭さに溢れている作品だと思います。本当に容赦しないギタープレイの数々が凄いです!こんなに分かりやすく彼にしかできないプレイを見せてくれることがやっぱり嬉しくて最高でした!「ついていけない」という人が多数いるとも思うのですが(笑)、最初に聴いた瞬間のテンションが上がり度で言えば今年一番だったかもしれません。前回のフジロック出演時も、まーかっこよかったのですが、今回はさらに期待値が上がっています!!青い髪を生で拝めるのも含めて(笑)めっちゃ楽しみです!!笑っちゃうくらいの凄腕凶器ギターを生で堪能することともう一枚今年リリースされる予定のアルバムを本当に楽しみにしています!!!
というわけで、また長々とありがとうございます!
下半期も素敵な音楽に出会えることを願っています!