ハリウッド3大俳優のキャリアについて考えてみた その1 ブラッド・ピット編
今回は3回に渡って連載的なことをやってみたいと思います。
人気ハリウッド俳優、三人のキャリアについてちょっと考えるというか、思うことを語ってみようかな、と。
その三人とは
ブラッド・ピット、キアヌ・リーブス、そしてジョニー・デップ。
いずれも90年代から今に至るまで世界中で大人気を得てきた、いわゆる「スター」と言われる人達ですよね。
最近は韓国ドラマやK-POPのばっかり書いてるような気もしますが、元は洋画ファンなんですよ、私は(笑)ハリウッドの俳優について一度しっかり書いてみたかったのと、どうしてこの三人について書こうと思ったかは他にも理由がありまして、またそれは後に書きたいと思います。
※あくまでイチ洋画ファンの思ったことなので、大目に見てください。あとちょっと時期とか年とか間違えてたらすみません。
前置きはこれぐらいにして、まずはこの方!
ブラッド・ピット
について。
現時点でのフィルモグラフィーはこちらをご覧ください。
私がブラッド・ピットのことを初めて知ったのは
この「リバー・ラン・スルー・イット」だったと思います。私は10代半ばから後半でちょうど映画にどハマりし始めたあたりで、ブラッドの人気が急上昇してたイメージでした。正直この映画の内容はあんまり覚えてないのですが(笑)、(「レジェンド・オブ・フォール」ともごっちゃになってる。。。)
ただとにかくカッコいいブラッドのことはやっぱり印象的でした。「優しめな顔した美形俳優」ってイメージで。
それが覆されたのが、この大人気作品
「se7en」
これは本当にインパクトありましたよね!
悪い人間ではないけど、粗野で向こう水で若さゆえに野心もある刑事。
ここでの監督デヴィッド・フィンチャーとの仕事がブラッドのキャリアの柱だったことは間違いないんじゃないでしょうか。あと
「12モンキーズ」
この時の精神異常的な役もあって、「ブラッド・ピットってこういう役もやりたかったんだ」って。美形の型にハマるのを避けて汚れ役を自ら選んでるような。しかも出演する作品の監督が先鋭というか個性強めで。テリー・ギリアム、今元気なんだろうか。「スリーパーズ」も良かったですね。あれキチィ話だったな。
そしてこの作品が公開に。
出ました。「ファイト・クラブ」
この作品、本当に好きな人多いですよね!!すみません、私はそこまでではないのですが(笑)けど、この時のブラッド・ピットは確かに良かったですね!!キャリアベストの演技はもしかしたらこの作品かもしれません。この危うさはゾクゾクしました。
その後も「スナッチ」「オーシャンズ」シリーズ、そして今離婚裁判が泥沼に泥沼化してるアンジェリーナ・ジョリーと出会っちゃった「Mr.&Mrs.スミス」など、ブラッドが出れば必ず話題作になるみたいなムードで。でも個人的にはこの頃の彼にはあんまり興味が湧かなくて。まあ、「スター俳優として頑張ってるな」程度で。偉そうですみません(笑)
ブラッドに対する意識がガラッと変わったのは
彼が映画制作会社を立ち上げて、作品のプロデューサーを始めてからです。
彼が立ち上げた映画制作会社Plan B Entertainment 、通称「PLAN B」。
ブラッドは2002年にこの会社を立ち上げ、自分がプロデューサー・出資者となって映画を作り始めるのですが、これが本当に凄いです!
以下の記事に詳細が書いてありますが、
このプランBの代表作一覧を見ると、
トロイ (2004)
チャーリーとチョコレート工場 (2005)
ディパーテッド (2006)
マイティ・ハート/愛と絆 (2007)
ジェシー・ジェームズの暗殺 (2007)
キック・アス (2010)
食べて、祈って、恋をして (2010)
ツリー・オブ・ライフ (2011)
ジャッキー・コーガン (2012)
ワールド・ウォーZ (2013)
それでも夜は明ける (2013)
グローリー/明日への行進(2014)
マネー・ショート 華麗なる大逆転(2015)
ムーンライト (2016)
オクジャ(2017)
ビール・ストリートの恋人たち (2018)
バイス (2018)
ビューティフル・ボーイ (2018)
ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ (2019)
この制作作品群凄くないですか⁈しかも2006年からは、一緒に立ち上げたジェニファー・アニストンと離婚したブラッドが単独で会社の所有者になって、さらに制作作品の質が上がっているのが分かります。単にシリアスな作品だけでなく、「キックアス」や「マネーショート」といったコメディまで出資してるあたりがさらにセンスの良さを感じますよね。特に
これらの作品があるのはもう信念すら感じます。どの作品も黒人の抱えてきた問題を真摯に扱いながら、映画そのものとしてもとても優れています。
自ら出演する作品が意外と少なく、むしろ映画の制作を助けるように少しだけ出演したんじゃないかというような作品もあったり。(「それでも夜は明ける」や「マネーショート」は恐らく。)
そしてこの制作側での手腕で
プロデューサーとしてアカデミー賞を受賞しちゃうんですよね!!役者としてではなく。こんな人今まで私は知らないのですが、こういうキャリアの作り方って本当に珍しかったと思います。
自分の出演する作品にのみ出資したり、監督に進出する俳優は割といると思うのですが、制作会社まで立ち上げて、自分の出演しない作品でこんなに良質な作品を作り続けるという。映画制作を本当に愛してる感じしますね。ブラッドは監督より制作に着手したのがとても興味深いです。
自分の役者としてのキャリアも確実に積み上げていて、コーエン兄弟との「バーン・アフター・リーディング」やフィンチャーと3度目「ベンジャミン・バトンの人生」や、タランティーノの「イングロリアス・バスターズ」など。監督や作品選びもやはり上手いというか。自然と役の幅も広がるし。
私がブラッド・ピットの作品で一番好きな作品が
「マネーボール」
ベネット・ミラーが監督した野球を題材にした映画で、ブラッドは野球チームのゼネラルマネージャーに扮して、型破りなチーム運営で優勝に導く役を演じています。
個性が強い役を選んできたイメージでしたが、この役がブラッドのナチュラルな演技とストーリーを凄くよくマッチさせていて、とても良かったです。アカデミー賞主演男優賞にもノミネートされてましたね。ジョナ・ヒルも。この作品はプランBでの作品ではないですが、ブラッドは制作に名を連ねています。
こんな地味ながらもいい作品を逃さないところもブラッドの凄いところですね。
こうして役者としても、映画制作者としてもキャリアを確実に積み上げて
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」
タランティーノと再び組んだこの作品で
ついに役者としてアカデミー賞受賞!!
この役、「ブラッドの素の雰囲気に近いのでは?」というようなとてもいい役でした。
とにかくカッコいいしね(笑)
外見の良さやスターの地位に甘んじず役者としても挑戦を続け、映画制作でもセンスと才能を発揮してきたブラッドは、今や先に上げた三人の中でも映画コアファンから一番支持される役者に成長してきたのではないかな、と思います。
特に出演作品選びのセンスの良さやこのキャリアの積み方は、後ろ世代の役者からも憧れられる対象ではないでしょうか。制作の道は誰でも歩めるものではないと思いますが、同じくらい出演作の良さや意欲を感じる俳優は、
ライアン・ゴズリングやアダム・ドライバーあたりはかなり近いような感じがします。
ブラッドのように自分で制作もしているハリウッド俳優と考えると
マーゴット・ロビー、シャーリーズ・セロン、リース・ウィザースプーンなどが浮かびます。女優の方が、こういう「いい作品を自ら作りたい」という思いが切実なのかもしれないです。
順調に映画の道を歩んでいると思ってましたが、アルコール依存症だったり、アンジェリーナとのなかなか決着しない離婚など、私生活はわりと大変だったみたいなので、早く決着するといいですね。
まだまだこれからが楽しみな存在です!!
おまけ こんな写真もありました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?