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TOMORROW X TOGETHER「minisode 3: TOMORROW」 楽曲の良さと彼ららしさに立ち返る珠玉曲のミニアルバム

今年の前半に大好きになったアルバムについて。続いては

TOMORROW X TOGETHER「minisode 3: TOMORROW」

私のお気に入りK-POPグループの一つ、TOMORROW X TOGETHER(以下TXT)の新ミニアルバムです。


気が付けばTXTの曲が「めっちゃええやん!」と私が彼らを大好きになってから、毎年レビューを書いていた状態だったのですが、前作のフルアルバムでは書きませんでした。
完全に私の曲好みの問題なんですけど、全体的に「ちょっと彼らの良さが活かされてなかったかな~」と個人的に感じて。それまでが良すぎた問題が発生して(笑)。
TXTに出会ってからのリリースで初めて感じたことですが、そもそもずーっとそういう事がなかったことが今までなかったこと自体が凄いんですけどね!!


でも、今年のこの新作はまたテンションバカ上がりまして、TXT愛が見事戻ってまいりました!!いや別に愛を失ってはいなかったけど(笑)。

戻ってきた大きな理由はなんといっても、このシングルとなった「Déjà Vu」の曲の良さですね!めっちゃめちゃいい曲なんで、「なにこれ良かったー!!」みたいな。

また後で詳しく書こうと思います。

アルバムの1曲目の「I'll See You There Tomorrow」は彼らのアルバムに必ず入る欧米ファンも意識したような明るめのポップ曲。少し90sのクラブっぽい感じもある気が。「Magic」とか「No Rules」系の曲かな〜と。

BTSのジョングクのソロで昨年ヒットした「Seven」あたりにも感じるんですけど、今欧米のアーティストの曲で実はこういう真っ当(?)というか王道のポップソングって意外とヒットしないので、K-POP側が支えている構図になっているのが面白いですね。


2曲目は冒頭にも書いた「Déjà Vu」。

TXTがずっと大切にしてきたロックテイストはそのまま活かしながら、「今までありそうであんまりなかった雰囲気の曲だな」と。感じたのが

10年代のBTSの楽曲に通じるような普遍的な曲の良さでした。
それまで洋楽の流行やセンスの良さをふんだんに取り入れて、他のK-POP楽曲より曲のセンスが頭一つ抜けたような印象だったTXTですが、この曲は「K-POPらしさ」というか、ちょっとBTSらしさみたいなところが感じられて。

この時代のBTSの凄さって、とにかく楽曲自体メロディや構成の良さが秀逸で、時代の雰囲気に流されずどの時代に聴いても「良い曲」と感じられる、流行りに動かされない曲の強さがあって。私は後追いで聴いて、脳天ぶち抜かれて目から鱗がボロボロみたいな状態だったんです。

こんなブログも書きました。この頃って、今の海外のソングライターへの外注の要素が強い曲よりも、より自身の会社が抱える作曲家を使って「アーティストと作曲家のケミストリーで良曲制作を目指す」みたいな、なんていうかほんとバンドみたいな曲の作り方をしていたみたいな感じがして。
私個人はそういう曲や作品の方が分かりやすく入っていきやすいし、そういう曲の作りをしているk-popがある事に驚いて喜んでいたタイプなので、グループ一人一人の声のカラーまで使って1曲1曲作っていくような情報量がとんでもない曲ばかりで本当に驚きました。

この「Déjà Vu」ってそのテイストがとても詰まった曲だと思います。複雑な構造の曲ではないですけど、「曲の良さで勝負するぞ!」って感じが全面に感じられて「おー!!気合い良きー!!」って思いました。

しかも、この曲はちゃんとロックリミックスも用意されていました。最高ですね!私はこっちバージョンで良く聴いています。
やっぱりTXTは一生ロックっ子でいてほしくて(笑)。

続く「Miracle」も彼ららしいロック曲で、耳馴染みのよいメロディが心地よい1曲。もう何曲もこういう曲をリリースしていますが、相変わらずいい曲で「これ系の曲だけでベストアルバムができるな」と思ってしまいました。プレイリストを作ろうかな(笑)。

「The Killa(I belong to you)」は前々作くらいから取り入れてきたアフロビーツ系な感じの曲。スビンとヨンジュンの二人で歌う曲で、これ系の曲ももう完全にナチュラルに歌いこなしていて、お手の物感があります。
こういう曲を聴くと彼らの器用なところを思い知らされます。

「Quarter Life」はスケールの大きなミディアムロック曲で、サビのメロディもストレートな曲。今回のアルバムは全体的にロックの比重が多くなっていたので、ちょっとホッとしたみたいな(笑)。私が好きなだけですけど(笑)。


今回のロック曲は尖ったりチャレンジしたような面はあんまりなくて、その代わりにとにかくメロディの良さを強調してきた安定の内容だったと思うのですが、それこそが「今、彼らに必要だったんじゃないか」と思います。


彼らの所属する事務所であるHYBE関連のグループの最近リリースされている曲を聴いていると、サウンドのプロダクションやそれ以外の様々なクリエイティブのところはとてもクオリティが高くて、欧米で作られているポップソングすら凌駕するような。
誰が聴いても楽しめるいい曲で、よくよく聴きこみすると各グループの微妙な差異を楽しむことができるみたいな。

そうすると、誰でも楽しめる代わりにグループやメンバーの声や歌の特徴とかスキル的なところは、正直あんまり必要なくなってくるところもあります。
それはそれでそういう楽しみ方もあるとは思うのですが、私にはちょっと物足りないのが正直なところです。
特にBTSあたりの、グループ全体どころじゃない、メンバーひとりひとりのスキルや個性の力の凄さにびっくりさせられた者からすると。「いやお前の聴き方がめっちゃ偏ってるから!」というところも多分にあると思うのですが(笑)。

TXTは「その狭間にいるのかもしれないな」思います。もちろん片寄る必要はなくて、両方取れたら最高ですけど。

そんな中で、本人たちの本当の自信がついてきたのがあるのかもしれません。
ぶっちゃけ「BTSと同事務所で次にリリースされる男性グループ」というスタートで初期はイヤでもBTSと比べられそうなところを、楽曲の方向を同じにすることなく彼らだけの曲を作ってきた事は大成功だったと思います。
敢えて同じ道を選んでこなかったのが、過去作を聴きなおして改めて分かりますね。

というところで、今にある意味K-POPらしさというか王道的なところでの曲を作ってきたのは、なんか彼らの自信を感じます。
普段そんなにK-POPを聴きこんでいない私でもなんかグッとくるところがありまして。
どこまでもまっすぐだよねー!!

そしてTXTをデビューからずっとPDして良い曲を常に作り続けてきた天才PDslow rabbitと、今後もこの獲得してきた個性を活かした楽曲づくりが続けば、もう私的にはTXTは一生安泰!!(笑) これからも彼らの曲を楽しみにしていたいと思います!!


気になった方はぜひ聴いてみてください♪

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