【音楽評論】LUCKY TAPES - "Trouble"
最近私のブログやnoteの音楽評論を自国翻訳で読まれている海外のファンから頻繁に、「あなたは日本人なのになぜ、日本の音楽やアーティストを紹介しないの?」と言う質問を投げ掛けられます。
こういう時、返事に詰まります。
流石に本当のことは言えないのでやんわりと、「コロナ禍で多くのアーティスト達の活動がとても難しくなっている為、現在は紹介出来る音楽が少ないのです。」と返信することに決めています。
「流石に日本の音楽シーンは海外の物真似が大半ですから‥。」などと言う本音は言えないので、ここは日本人として恥じない程度のギリギリのラインで攻めて行きます(笑)。
そんな折、日本のヒップホップ・シーンではもうお馴染みのLUCKY TAPESから、『Trouble』のPVがYouTubeのぶら下がりで降りて来たので、観てみました。
日本のヒップホップは実は滅多に聴かない私です。何故って、日本人の声質とか、ラップやヒップホップを歌うヴォーカリストたちのある種脱力を超えてしまったような "だらしのない表現" が好きではないからです。
とは言え、この曲は別世界かもしれません。
力の抜けたふやふやした表現は相変わらずですが、この作品にはこの表現手法がおそらくベストかもしれません。
何より歌詞が良いです。一言一言が際立って、すんなり胸に飛び込んで来ます。
歌詞は著作権の事情により、以下にスクリーンショットで表示しますね。 ⇩
日本語は一音に一つの音しか乗せられない為、英語やフランス語等と違って一つの単語を完成させる為に幾つかの音符を跨がなければなりません。
その為一音で一単語を表現出来る海外の歌詞と異なり、多くの音を使って少ない言葉で歌詞を表現しなければなりません。
この作品『Trouble』では、それがとても上手く行っていると思います。
主旋律はサブコード(2度)からメロディーがスタートする辺りも、所謂J-Popのありきたり感を見事に脱出しており、どこかUKとかイタリア辺りの洋楽を聴いているような気分にさせられます。
センスが良いと思います。
『LUCKY TAPES』は高橋海(Vo, Key)、田口恵人(B)、高橋健介(G,)で構成される3人のユニットです。そして『Trouble』では、高橋海さんが作詞/作曲を担当しています。
以下、お三方それぞれのTwitterのリンクを貼っておきます。
ユニット「LUCKY TAPES」が今後どのような方向性を模索して行くのかは私には分からないですが、芸術家 兼 クラシック音楽を主軸に活動している私の鼓膜を突き破るパワーを持っているのだから、きっとこの先大きな飛躍を遂げることは間違いないでしょう。
新譜は此方の作品です。⇩
この作品『Happiness feat. ハル』もなかなか好いですが、個人的には私はこの記事のメインである『Trouble』がイチオシです🎉🎵
最後にこの記事のメイン『Trouble』もスクラップしたわたくし Didier Merah が作成したプレイリストのリンクも貼っておきます。
暑い夏の昼下がり、馴染のある言語と甘くてヴィターな(アジアを中心として集めてある)世界のソウル・ミュージックを、コーヒーのお供に是非ご堪能下さいませ(^_-)-☆🎧
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