モーニング・ベル
夜明け
それはふたりだけの時間だった。
風に生まれた僕たちはもう
誰の目を恐れることもなく、
移り変わる空のいちばん淡い場所を舐めながら
この愛の果てを手探りで求めあう。
南南西から届く春は
少し遅れるようだと 君は涙ぐんで
かたちのない唇をそっと噛んだ。
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