#115 誰も相続をする人がいなかったら?
不動産と相続は切っても切り離せない永遠のテーマです。
「相続で取得をしたけど、使う予定がないから売りたい」という人が多くいらっしゃいます。少し観点を変えて、もしその不動産、相続されなかったらどうなるの?というところを書いてみます。
誰が相続するの?
そもそも不動産を所有しているあなたが亡くなった場合、だれが不動産を相続することになるのか?
順番的にはこうです。
配偶者がいれば、必ず配偶者が相続をすることになります。
そして、①子供がいれば子供が、②子供がいなかったら親が、③親がいなかった兄弟姉妹、という順番になります。
じゃあ、配偶者もいなく、親も兄弟もいなかったら?
もしくは、相続人はいたけど、みんな相続放棄をしちゃったら?
相続財産管理人の選任
この場合、その対象不動産に利害関係がある人や、遺言で相続する人が決まっている人などを、相続財産管理人として、家庭裁判所が決定します。親戚関係が選ばれることもあれば、弁護士や司法書士が選ばれるケースも。
マンションとかにいる管理人さんと同じイメージです。その財産を管理する人です。
相続管理人がやること
債権者や受遺者への配当。
つまり、亡くなった方に10万円を貸していました、と主張をする人が出てくるかもしれません。そういった弁済をしたり、弁済が完了したら、余った財産についての配当を受遺者にしたりします。
特別縁故者
「相続人の方はいらっしゃいませんかー?」
と探したけど、相続人が出てこなかった。そんな時は特別縁故者へ相続財産を配当することになります。この特別縁故者とは、例えば、被相続人(亡くなった方)の知人であり、看護を密に行ってた人、事実上の夫婦関係にあった人などなど。かなり近しい存在だった人です。この特別縁故者は、家庭裁判所に認めてもらわなければなりません。
それでも誰もいなかったら・・・
相続人がいない、特別縁故者もいない、そうなったら相続不動産はどうなるのか。
国のものになります。
国庫に帰属すると言いますが、つまるところ、国の財産になるわけです。
相続人が誰もいない、特別縁故者もいない、そうなると巡り巡って国の財産になるというのが答えです。
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