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#92 バイトの遍歴~六本木、和食懐石料理編~
#91の続きです。
松屋でアルバイトして約1年間。
うちでは親の結婚記念日にはよく外食にいっていました。
その時は、父の知り合いのお店に行くということで、19歳、初めて六本木に降り立ちました。
お店は地下にあり、入口を開けると、なんとまあ高そうな雰囲気のお店なんでしょ。うわ、室内に池もある。座敷だ、全部個室だ、すげえ。
語彙力を完全に失っていました。
「こんなところでバイトしてみてえなあ」とぽろっと。
料理が順番に差し出されると、父の知り合いの方があいさつに来てくれました。
すると父が「さっきこいつがここでバイトしてみたいって言ってたけど、募集してる?」と。
「してますよ!ぜひ!」
とんとん拍子で決まってしまいました。
懐石料理~デシャップ~
料理を作るのは社員である板前さんたち。じゃあ僕は何をしていたかというと、デシャップというポジションにいました。調理場とホールを繋ぐ中間地点の担当です。
主な内容はこちら。
①次の料理の声掛け(調理場から室内の様子を見ることはできないため、板前さんたちはホールの方から様子を聞いて次の料理に入ります。ホール→デシャップにその様子を伝えられるので、デシャップから板前さんたちに「次の料理お願いします!」とお声がけをしていました。)
②ドリンク作り(そのお店はビールから日本酒まで色んなお酒を揃えていました。ドリンクを作ってホールの方へ
パスし提供してもらう)
③皿洗い(忘年会シーズンなど忙しい時、板前さんは料理から手が離せません。ホールの方々もホールを駆け巡ります。手すきの時にデシャップが食器を洗っていました)
④掃除(手すきで色んなところを掃除していました)
⑤ホールのお手伝い(必要があれば提供もしていました)
イメージは、何でも屋さんです。
六本木の一等地に位置する場所のため、お客さんの層も、なんか高貴な方々ばかりでした。芸能人の方もちらほらと。一番驚いたのは、たまたまホールに出てドリンクを提供したら、その方が加藤ミリヤさんだったことです。そんな非日常な経験もできるバイトでした。
そして何よりも、まかないがとにかくおいしい!!!
お店はランチもやっていて、ハンバーグが定番商品なのですが、そのハンバーグが余ってしまうことがたまにありました。そのハンバーグをまかないとして出してくれることがあり、もう、、、最高でした。黒毛和牛100%のハンバーグ。
松屋の時には自分を主体として複数のことを処理していましたが、こちらのお店では自分だけじゃなく、周囲の方々の行動をこちら発信で動いてもらうため、全体の様子を常に確認する能力が身につきました。
板前さんたちに、次々に料理をお願いしてもキャパオーバーになる可能性があるため、様子を見てお願いする必要があります。
また、ドリンクを頼まれた時も、ビールを先に注いでも時間が経てば泡がなくなってしまう、先に注げばいいというわけではなく、担当のホールの人の様子を見ながら注ぎ始めなければいけない、とか。
全体の状況を把握することと、バランス感覚が養われたと思います。
おいしい思いをたくさんさせてもらい、少し大人になれた気がしたそんなアルバイト経験でした。
次回はとんかつ屋編で!!!
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