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花束が心にブッ刺さった話

本当に今更ですが、映画「花束みたいな恋をした」を観ました。本日はこちらの感想を書きたいと思います。

【観てない方向けのゴリゴリネタバレざっくりあらすじ】
終電を逃し偶然出会った大学生の麦(菅田将暉)と絹(有村架純)は、共通の趣味(本や映画)がたくさんあったこともあり、恋に落ちる。
卒業後、フリーターをしながら同棲を始めたが、将来を見据え2人とも就職。現実を知る中で、距離が生まれ、やがて別れることとなる。

特に起伏がある映画ではないですが、所々の描写が僕のようなアラサーにはブッ刺さる内容になっています。(特にサブカル好きにとっては固有名詞が飛び交います)
大学生特有の自分がなんでもできる気がしてしまう自惚れ、社会人になって知る自分の甘さ、気づいたら生まれる恋人とのすれ違いなどが事細かに描かれていました。


特にめちゃくちゃブッ刺さったのは、恋愛の描写ではなく、麦(菅田将暉)が就職をした後のところです。

麦はイラストレーターになるのが夢で大学卒業後は、フリーターをしながらイラストレーターの仕事を少しずつしていくのですが、全く稼げないことと彼女と結婚をしたいと考えていることから、就職をします。

「就職しても、空いてる時間に絵を描けばいい。」と考えたのです。


しかし、当然ながら現実は甘くありませんでした。定時に帰れると聞いていたものの、夜遅くまで残業をする毎日。土日も出張などで彼女との時間も作れなくなっていきます。

最終的には仕事への責任感ばかりが強くなり、絵を全く描かなくなったどころか、彼女との共通の趣味だった本や映画にすら興味がなくなってしまいます。そこから彼女との関係もギクシャクしてしまうのです。(彼女は社会人になってからも、やりたいことだけやりたいよ!というスタンスなので衝突)



わかりすぎる。
わかりすぎるんですよ。
いや、本当に。
わかりすぎる〜〜〜〜〜〜〜



僕も思ってましたよ。就職はとりあえずするけど、空いてる時間で好きなことやろうって。全然無理でした。残業して家帰ったら21時で、ご飯食べてお風呂入ったら23時ですよ。そのあとスマホいじったらもう寝てるんですよ。

土日だって資格の勉強したり、家事したり、友達と遊んでたらあっという間に終わります。そうこうしてるうちに自分がやりたいことも一切やらずに、仕事の責任ばっかり増えてました。

幸せになるために始めたはずの仕事が、手段ではなく目的になっていくんです。それはもちろんダメなことではないです。ただ、ふと気づくんですよね。あれ?なんのために働いてるんだっけ?と、、、


たまたま、去年自粛期間などがあって我に帰り、noteやラジオを始めましたが、このまま何もせず老害になり死ぬところでした。

と言いながらもこれは言い訳で、意思が弱いだけです。本当に心の底からやりたいと思ってる人は全力でやりたいことに時間を使っています。
でも、大多数の人が僕みたいな感じなのではないでしょうか? というか、そうであってほしい。僕は自分を責めたくありません。自分に甘いので。よく頑張って働いてる。生きてるだけで尊い。。。



ということで、恋愛映画と見せかけて人生についてブッ刺してくるのが映画「花束みたいな恋をした」なんです。
当然、彼氏彼女から結婚への難しさを説いている部分もあるのですが、もっとレイヤーが高い、人生観や日々の葛藤へダメージを与えてくる作品でした。

同棲したものの別れてしまった人や、気づいたら夢を追いかけるのをやめてしまった人にはとても思うところがある作品だと思いますので是非観てみて下さい。

現在はレンタルやU-NEXTで観ることができます。

僕はU-NEXTで観ましたが、U-NEXTの回し者ではないので、U-NEXTで観なくてもいいです。U-NEXT以外で観たい人はU-NEXT以外で観てみてください。









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