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エビデンスとSNSは水と油?

私はSNSが好きだ。受け取る側ではなく、発信する側に興味がある。
YouTubeもTikTokもInstagramもFacebookもなんでもやる。

最近、論文を読む習慣が身について気づいたことがある。
SNSでショート動画など、ウケがいい情報は多くの視聴者を呼ぶ。
現在は皆何かしらの情報を浴びることに慣れていて、できるだけ目新しい情報が好まれる。
「不特定の大多数の人が見る」そのために情報が簡素化または形骸化してしまい、それは情報のポピュリズムと言えるだろう。

はたしてSNSは"正しい"のだろうか?もしくは正しさを求められているのだろうか?それについて考えていきたい。



① 勉強とひまつぶし

ひまつぶしで論文を読む人はほとんどいない。一部の研究者にはいるかもしれないが、一般人にはいないと思う。

そもそも論文は(まだ書いたこともない私が…恐縮です)ある程度、書き方が決まっている。要約・序論・本論・結論などである。

さらに【論文とは、ある研究テーマに関する事象を調べるために、客観的な文献や資料を幅広く 集め、それらを分析・考察した結果に基づき、自分の意見をまとめた文章である。】とある。(https://www.kansai-u.ac.jp/Fc_com/pdf/H27_kakikata.pdf
まとめると蒐集(しゅうしゅう)・分析・考察・発表のような流れで作られる。
さらに査読もあるのでチェックも厳しい。

つまり論文とは外部の信用性を最優先し、なおかつ知識生産性が求められるコンテンツであるといえる。では、SNSでの情報発信はどうか?
当たり前だがそんな手間のかかることはしない。

ちょっと信頼度を上げたいのであれば、どこからか論文をネット上で入手して【結論】のとこだけ抜粋すればいいだけだ。
倫理観?そんなものは知ったこっちゃない。
SNSは大勢の人が見てくれることに意義があり、価値がある。
そして何より、ひまつぶしで見るから情報としては強いのだ。

情報とは目に入る時間の長さが全てである。
トイレの壁に英単語や数学の公式を書いた紙を貼るのもそのためだ。
何度も見ていると必ず頭の中に入る。

SNSはその力が強力なのだ。いわゆる【習慣】だ。
ひまつぶしとは習慣であるといえる。なんとなく見ちゃうのだ。
ついついスマホを手に取るのだ。人は退屈や暇を嫌う生き物である。

では、そのひまつぶしの中にエビデンスが入り込むことはできないだろうか?

② エビデンスはひまつぶしになり得るか?

結論から言うと私はなり得ると思う。
ショート動画で教授などが情報を発信しても良いと思うのだ。
さっそく成功例を見てみよう。

@herosjourneygc

1905年アインシュタインの発見part2 分子ブラウン運動 #tiktok教室 #ためになるtiktok #宇宙 #科学 #bossb #peace

♬ Tecno - Crossnaders

 アカデミック系で言えば、BossB氏がSNS上では有名だ。
この人の動画は不思議と「あ…分かりやすいかも。」や「もっと知ってみたいかも」と思わせる力がスゴイ。
https://www.youtube.com/@bossb5553  ←YouTubeチャンネル
 BossB氏プロフィールをネットより引用させてもらう。
本名・藤田あき美。2人の息子をこよなく愛する母であり、信州大学工学部工学基礎部門准教授。専門は天文、宇宙物理学、グローバル教育など。アメリカのコロンビア大学博士課程修了後、ドイツのマックス・プランク天文学研究所などで研究活動に従事、数年後研究業は休止し、10年間子育て業に従事する。2014年より信州大学に勤務し、2022年より現職。

この人のプロフィールを見ると、さらに興味が湧く。だからどんどん動画を見る。ついでにリンク貼っているソースなどにも目を通す。
すると、宇宙物理学に少し詳しくなっている自分がいるのだ。

このようにショート動画が【フック】となって色々なエビデンスが頭の中に気付いたらインプットされている。この手法に私はヒントを見出している。

③ SNSは正しくないが、正しさは求められている。

最後になるが、SNSは間違いだらけの情報で溢れている。そして学術論文は専門家以外は見ない。
だが、アプローチの仕方さえ変えて受け入れられたなら、エビデンスはSNSで注目を浴びる事は間違いない。
間違いだらけの情報が多数派であり、正しいエビデンスが少数派。
少数派がいわゆるカウンターカルチャーとなって、多数派に辟易している人たちから指示を受ける。
私は間違いだらけだからこそ、正しいエビデンスを届ける努力をするべきだと思うのだ。
楽しそうに、わかりやすく、「あ。簡単かも。」とみんなに思ってもらえるやり方を模索するのだ。
苦手でもね(笑)


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