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とにかくとにかく言いたい経験


今日は牧場で働いた時のことを書いてみようと思う。

あれは20数年前、僕が27歳の頃、牧場で働いたことがある。 羊300頭くらいを飼っている牧場で、そこには、他に牛が10頭、馬が8頭、豚が大人2頭、子ども6頭、鶏が15話くらいいた。 当時の僕は大学を卒業して最初に勤めた会社での店長としての仕事にや人間関係に疲れ果て、海外に逃亡した。 その逃げた先はニュージーランドだったことは、ご存知の方もいるかもしれない。

現地に行って、しばらく経った頃、牧場で働くのもいいなと思った。 どこで手に入れたのかは忘れたが、牧場がたくさん加盟しているウーフという団体が作っている小冊子があって、そこにそれぞれの牧場の電話番号とエクスチェンジワーカー(半ボランティアみたいなもので、賃金はもらえないがベッドと食事が提供される働き方)の募集期間と人数が一覧表になっていた。 それを見て、僕は目ぼしいところ3か所くらいに電話をして働き口を探した。


いま思えば、よく英語で電話をしたものだなと思う。


僕が働くことになったのはオポノニという地域の山奥の牧場だった。 首都オークランドからバスに6時間くらい揺られて到着すると、その牧場のオーナーがバス停に車で迎えに来てくれていた。 バス停から車で20分くらい山を登ったところに牧場はあった。 おじいさんとおばあさんが暮らす家に居候をした。 その2人は高齢ということもあり、夕食をあまりたくさん食べない。 だから提供される食事はいつも少なめ。

最初は我慢していたが、何日かたって「もう無理!」となって勇気を出して「おかわりをもらってもいいですか?」と言ってみた。 すると、すごくイヤそうな顔をされた。 たぶん「そんなに食べるの?」という嫌味のような意味のことを言われた。 その心的ショックが大きくて、それ以来、おかわりを言えない、いや、言わない日々が下山する最後まで続いた。 だからその牧場で暮らした期間、ずっと僕はお腹を空かしていた。

あんなに、何かを食べたいと思い、でも、食べられないという矛盾に苦しみ、ひもじい、という空腹状態をあんなに味わったのは初めてのことだった。

日本で暮らしていればお腹がすいたら近所のコンビニにでも行けば済むんだけど、その牧場は山の頂上にあった。 山を降りなければ食べ物を売っているお店はない。 だから、そう簡単に買い物はできない。 休みの日に1時間ほど歩いて山を降り、買い物をした記憶がある。

ひもじい体験、そして、人にどう思われるかを気にしてものが言えない体験をさせてもらった。

なるほど。

人に言いたいことも言えない状態、というのはこのような感情から来るものなのか。 とにかくいい経験をしたなぁと、今でも思う20代の頃の記憶である。


今日はここまで。(2021年12月23日に書いた記録です)


なんとすごい貴重な経験をしていますね。

頼れる人がいない海外に行って、自分で電話をかけて仕事を探すなんて。すごいサバイバルパワーだよ。若さと、元々持ってる性質が行動させたんだね。ずっと空腹だなんて、長期的なひもじい思いも飽食時代の日本ではあまり聞かない話です。

この経験は、これから何があっても生き抜いていける自信になってるんじゃないかな。できれば、ひもじいは経験したくないけど。何が起きるか分からない世情だし、そうなった時は、思い出して食いしばって命を繋いでもらいたい。

同じような経験はないけど、ハングリー精神は意識していきたい。(ちょびっとだけど) できれば、のんびりゆったり過ごしていきたい。


今日、この記事をアップするのも何かの暗示かもしれない。世界では第3次世界大戦っぽい情勢だし、気候変動や世界(日本)で農作物の不作が計算されている。日本も災害のリスクが上がっている。
美味しい物が食べれる時に、感謝して。
備蓄を意識しよう。

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人生で辛い思いをしたんだけど、振返ると
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