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これから年収を上げるには手仕事。工業化の逆を行くこと。デジタルよりも、あえてアナログに。

グローバル市場で競争すべきだ、と新自由主義者は言う。

しかし、結果はどうだ?

競争だ、差別点は日本の高い人件費だ、と削りに削り、安い労賃を、と海外に工場移転させまくった平成30年間は、「失われた成長」。

見事な国力ダウンである。

GDPは中国に抜かれ、そして、ついに、OECD加盟国の年収ランキングでも、韓国、カナダ、スペイン以下に落ちたわが国という現実を見よう。

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引用 https://www.digima-japan.com/knowhow/world/8314.php 世界の最低賃金ランキング(2019)

ラテン系で楽しくやってるスペインよりも勤勉実直な日本の年収の方が下、という悲しい現実です。お金は愛です。感謝です。感謝なき人生は寂しい物です。自殺者が多いのは相談できる人がいないから、寂しく孤独になってしまっているから、と、「いのっちの電話」で個人相談を受けている坂口恭平さん。


太平洋戦争敗戦後、「戦略なき日本」「国益なき日本」にされたまま。流されるまま、言われるままに従って、自分の頭で考えることなく指示命令される中、騙されてしまっていたのかもしれません。

なぜなら、日本の教育は勤め人になるための教育をされてきて、指示命令に疑問を差し挟むことなく従うよう育てられてきたからです。

分業こそ効率的、生産性向上、と日本生産性本部の指導という名の洗脳に従って製造方法を分業方式に特化した結果、「物を創って(企画創造して)作って(製造して)売る」という全体のプロセスを見ないで過ごした結果、職人力、そして、大事な販売力、人脈を築く力、人から愛される力、を失ってきてしまっているのではないかと思います。

そして、従順な羊であることが優秀である、と躾けられてきました。しかし、羊では、コロナや米中激突といった緊急事態はおろか、さまざまな交渉ごともうまくいきません。かつて「倭寇」「倭」と呼ばれた私たち民の交渉力、協調力、戦闘力は、従順な羊のような日本人には残っていません。

30年間政治も経済も官僚もやってきたこと間違いだったんじゃねーの?

競争なんかしないで、技術移転なんかしないで独占する。自分だけが出来る作品を売る。参入障壁を高くして関所の通行税を取る方が正解だったわけです。

工業製品から手仕事の製作品へ

工業製品から手仕事の製品へと再び見直され始めています。例えば、籠(かご)は今や100円ショップでも買えますが、山ぶどうカゴ職人の第一人者、志田悠帆さん作る鞄は1個7万円以上。5年先まで予約が決まっていると言われました。

また、静岡の山奥で竹を育てることから始める鈴木げんさんが作る竹鞄は、7〜10万円台と高額ですが、こちらも予約待ちのお客様でいっぱいです。いずれも買われるのは40〜60代の女性。普段使いに買い求められるそうです。

世界的アーティストとして著名な村上隆さんはルイ・ヴィトンとコラボされていますし、職人が作る製作品も世界中から引き合いがあるそうです。

手仕事は食品の分野でも支持が増えています。納豆、豆腐、味噌、醤油、ハム、ビール、麺、鞄、革製品、瀬戸物などあらゆる分野で手仕事が、文化としてもアートとしても見直されています。手仕事で作られた製作品に囲まれた生活こそ、心豊かな生活ではないかという方々が増えているように感じます。

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この大沼さんの納豆を食ってみろ、そんな勢いがあなたにも伝わるだろうか。

これまで「セイの法則」に従って、日本生産性本部に従って、ノーベル経済学賞を受賞したフリードマン博士の説に従って、供給を増やせば需要が増える、と生産力を上げれば、物は安くなり需要は増える、という新自由主義の考え方が主流でした。日本では、経営の神様と言われる松下幸之助翁の「水道哲学」理論です。神様を否定できませんから、皆従うしかありませんでした。

ですが、博士も経営の神様も間違えることもあるのです。だって人間だから。

供給を増やしたらマイナスになった、なんて事態が起こっているからです。石油、そして、マイナス金利という事態は、「セイの法則」の想定外のことですね。確かに工業化によって我々も省コストで素敵な製品を手に入れることができるようになり、多くの恩恵も受けました。エンジニアリングによって省人力化が果たされ、人件費を削減できた=生産性向上、とはいうものの、それがイコール社会的な幸せの実現となったか、と言えば「?」ではないかな。

手間・隙をかけるプロセスをことごとく省いてしまったことで、失われたものも少なくありません。インスタントラーメンと手作りの生麺が全く別物であるように、工業製品と手仕事の製品や食品とは別物です。

誰もが本能的に解っているのです。

なぜって、工業製品の方が優れているのなら、なぜ接待にインスタントラーメンじゃなくて「なだ万」などの高級料亭を使うのでしょうか?回転寿司じゃなくて職人が握ってくれる高級鮨店へ行くのでしょうか。

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