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三流サラリーマンの出世への手引き書 新入社員編

はじめに

 この手引書は、一流大学を卒業して一流企業や大企業に就職した新人向けではありません。どちらかというと大学のランクとは関係なく日本
の産業を支えている中小企業やサービス業、小売業等に就職した新人たちに読んでいただきたいです。
大学選択時にトリアージは始まっています。
一流大学を出て一流企業に就職する彼らのほとんどが明確に大企業に入るのだと、大学に入る前から目的がはっきりしています。だから、一流大学を目指して猛勉強し、入学して一流企業、大企業へのパスポートを手に入れます。それも自分が将来進む方向性をしっかり見据え大学や学部を決めています。これはほんの一握りです。多くの新人は就職活動の中から何となく自分に向いているかな。とか、とりあえず内定が出たから。とか、が多いように見受けられます。そういう私もその中の一人です。特に目的もなく就職しました。一般の事務職で就職すると改めて気づかされることがありました。それは、役職につかないとその当時、給料が10年で月給12万円から17万円にしか昇給がないことです。年収にして10年目で255万円、30年目で405万円です。さすがにこれでは将来への夢がなくなりそうでした。じゃあどうすれば役職につけるのか。本やセミナーに参加して考えてみた結果、継続と人間関係つくりに行きつきました。参考にしてもらえればうれしいです。

尚、この文書はメルマガ配信もされています。

新人も歩けば金に当たる 新人編 1話

記念すべき第1話です。
今日は昔、私が訪問販売の企業に新人として入社して学んだことをお伝えします。
私は活舌も悪く、顔はいかつい体の大きな兄ちゃんでした。
そんな私が、学習辞典の訪問販売をすることになって実際に飛び込み営業をしてで学んだことです。
是非参考にしてください。

それは、セールストークでもなく技術でもなくて単純に訪問件数を増やすことです。

なんだ、そんなの当たり前だとおっしゃると思いますが、実はわかっていてもできない方が多いのです。
どうしても効率よく最小の訪問件数で成果を出したいわけです。
これは、ベテランになればある程度できる訳ですが、新人には難しいです。
でも、成果を出したいなら訪問件数を増やすことです。

私の場合、100件訪問したら1件は話を聞いてもらえました。
1000件訪問したら1件は新規契約が取れました。
この法則を知ってしまえば、あと何件断られたら契約が取れるという考えにかわり、
断れることが契約に近づくのだと気づき仕事の成果が出始めたわけです。
そして、1年もしないうちに小さな営業所でしたが責任者として最年少のマネージャーになり飛び込み営業から指導する側に変わっていきました。

「新人も歩けば金に当たる」わけです。

早起きして早めに出勤したら・・・ 新人編2話

当たり前のようでなかなかできる新人が少ないのは、始業1時間前の出勤。
最近、企業によっては禁止しているところもあると聞きますが、まだまだ日本の企業の9割くらいは新人が早く出勤することを感心する傾向があります。出勤して何をするのかというと、お掃除です。差別ではありませんが、何となく慣習で女性の方がやっている企業が多いと思いますが、一緒になってお掃除をすることが、出世への近道です。
女性の方と一緒にお掃除をすることによって、女性陣からはフェミニストとして見られ何かと力になってくれます。また、噂や裏情報にも詳しく、いち早く情報収集ができることも大きな魅力です。
1時間早出をするだけで人生大きく変わりますよ。


郷に入っては郷に従え   新人編3話 

新人は上司を選べません。配属先が決まったらその時点で貴方の上司は決定します。この上司によってあなたの社会人生活、そしてあなたの将来に大きく影響するのです。そこで、貴方は上司や同僚と合わない。すなわち「人間関係や職場環境で」という理由で退職することになると、その後も転職しては「人間関係や職場環境で」を理由にしてまた転職を繰り返す人が一定の割合でいます。
中途採用をする私にとって「人間関係や職場環境で」を理由に転職される方は基本的に採用はしません。なぜならば、自分自身をその職場の環境やコミュニケーションの輪に溶け込ませる能力がないと判断するからです。
だから、新人社員が仕事が始まってまずしなければならないことは、
1年目 反発せず、すべてを素直に受け入れ、自分を環境に合わせていく事。
これができるかどうかで将来に影響がでます。すなわち迅速な状況判断力と対応力が大切だということです。


自社のホームページは宝の山。それともゴミの山 新人編4話

大手企業のホームページは専属のスタッフが管理していることが多いですが大方の企業ホームページはちょっとホームページに詳しい社員が片手間に更新しているか、ホームページの管理会社に任せているかだと思います。そうなると、なかなかリアルタイムに情報発信がされなくなり気が付くと半年も更新されていないということもあります。
もし、貴方が務めている企業のホームページの更新が半年もされていないようなところだったら、チャンスです。いま世の中では「DX」の推進が話題になっています。一番手軽で関わりやすいホームページの更新作業に挑戦しませんか。当然、事前にホームページの作成については勉強が必要ですが、出来上がったサイトの更新作業自体はそんなに難しくありません。
ホームページの更新作業ができるというだけで貴方は最先端の技術を持った優秀な新人として扱われるかもしれませんよ。

プラシーボ効果・・・ 新人編5話

新薬を開発するうえで、人体治験を行います。
その時、実際開発された新薬を飲む治験者グループと偽薬を飲む治験者グループに対して両者に「この薬はとてもよく効きます」と言って飲ませたら一定の割合で偽薬を飲んだ治験者グループにも効果が表れたという実験があります。このようにポジティブな情報が最初に聞いているとポジティブな結果が期待できます。
これを応用して、例えば上司から仕事を依頼されていて、数日後に進捗状況を聞かれた際、「すみません、まだ不十分ですが・・・。」とか「時間がなくてここまでしか出来ていません。」というような言い訳をしたらネガティブな評価がされますが、ハッタリでもいいので自信をもって「はい、ここまで出来ています。もう少しで完成です」と返事をすると実際はさほど進んでいない進捗状況の詳細を説明しても、先ほどのようなネガティブな評価はされず、「おお、いいね」とポジティブな評価をされる確率がグッと上がりますよ。これであなたの印象もアップ!!


結果がすべて?・・・新人編6話

私は結果が良ければ過程をあまり重要視しません。だから、部下たちにもやり方は任せて結果を求めます。でも結果が悪いときは過程を分析します。
それは結果にはすべて原因があると思っているからです。この考え方は実は「原因と結果の法則」という本に影響されています。良い結果を目指すために正義の戦略を考え行動すれば結果はおのずとついてきますが、小手先で不誠実な行動や不正な手を使って手に入れた結果は、その場では有効的な結果だとしても必ずその後にボロがでます。すなわち結果というものは長い時間の中である節目だけをとらえて結果の良し悪しを評価しているにすぎません。思わしくない結果になって初めて過程を本気で見直すことができるのではないでしょうか。だってうまくいってるときは過程を見直してもしっかりとは分析できないでしょう。


一生懸命の見せ方・・・新人編7話

日本人は一生懸命を見せることは美徳ではないという考えを持っている割合が高いと言われています。
水面を滑るように泳ぐ白鳥の優雅さの陰には水面下で必死にバタバタと水を蹴っている姿を誰も想像はしません。でもビジネス社会では、新人時代は一生懸命を見せる必要があります。それが評価につながるからです。
じゃあ、具体的な方法を考えてみましょう。
目にみせる方法
メモを取る姿を見せる。そして必ずわからないことがあるとメモを読み返す習慣をつけることです。
よくあるのがメモは取るのですが読み返そうにも自分で書いておいて何を書いているのかわからないメモが多いのです。だから、読み返してもわからないから読み返さない。上司はその姿を見て要領が悪い新人と評価します。
必ず、メモを取ったら帰ってからでもいいので整理しましょう。わからないことは翌日にもう一度聞くことも忘れずに。そんなことを聴くとできない奴と思われるのではないかと、心配するかもしれませんが全くの逆ですよ。
上司はきっと復習しているできる新人だと評価します。


「とりあえず・・・」はNGと心得るべき 新人編8話

「とりあえずビールで乾杯!!」と新型コロナウイルス感染症が流行する前は居酒屋でよく言ったものです。
この「とりあえず」という言葉を辞書で調べると、良い意味だと「ほかの事を差し置いて一番に」とか「最も優先して」という意味がありますが、悪い意味として「特に急ぐこともないので」とか「適当に」というものがあります。だから、目上の人には使わないようにしましょう。場合によっては悪い意味にとられかねません。じゃあどんな言葉がふさわしいかと言うと「まずは・・・」とか「なにはさておき・・・」を使うといいです。
これだと「最優先に」という意味に捉えられ上司からするとうれしいものです。


次に期待値を上げる 新人編9話

もう15年ほど前になりますが、私の部下に業界の学会発表をするように命じたことがあります。目的は自分たちが取り組んできたことは業界の中でも斬新で実はすごいことをやっているんだと自信を持ってもらいたくて勧めたのです。彼女は初めての経験だったようでパワーポイントの資料作成の仕方から学び、発表の流れを勉強し、何度も何度もやり直しては発表のリハーサルを頑張っていました。本人も、何度も「もう嫌だ」と言いながら頑張りました。
発表の当日、緊張のあまり発表はガチガチになってしまいボロボロでしたが最後の締めの言葉が印象的でした。普通なら「ご清聴ありがとうございました。」ですが彼女は、なんと胸を張って「以上!!」と自信満々に締めくくりました。やり遂げたんだ。と自信が満ちていました。その姿をみて私は「今度は期待できる。」と強く感じました。


報連相の相談のコツ新人編10話

(220522)

上席者に相談に行くことがありますが、その時こんな相談の仕方をししたことありませんか。
「○○という問題があって、困っています。どうしたらいいでしょうか。」
このように答えを求める相談があります。これは、出世出来ない相談の仕方です。自分で考えず。もしかしたら考えた結果かもしれませんが、わからないから教えてください。と言ってるわけです。上席者に時間がある時や、やさしい方なら一緒に考えてくれるかもしれません。
できる上席者は時間もタイトです。そんな上席者に先ほどのようなことを相談したら、あなたの評価は低くなってしまうのは明白です。
出来る部下なら、自分が考えた提案や解決策を上席者に最低2つくらいは話してみてください。その上で「どちらか悩んでいます。助言をお願いできませんか。」と言ってみてはいかがでしょうか。
これで有能さもアピールできるうえに上席者も立てることができます。
ただ、気を付けてほしいことがあります。それは提案した内容をすべて否定されるような事態にはならないようによく考えた解決策を持って行ってください。でないと能力がないと評価されてしまう可能性がありますから。


名を捨てて実を取る 新人編11話

新しい企画や提案をするとき、当然上席者に企画書や提案書等を持って行って相談します。その際、その企画や提案を上司を味方につけて承認してもらうために、「名を捨てて実を取る」という手法が私は好きです。
この手法は、その企画や提案の根幹を考えたのは上席者ですよ。と思わせることです。最終の相談に行く前、8割から9割の完成度の状態で上席者に相談に行くことをお勧めします。その時に、あなたが自信を持って進める根幹の部分をもう2つくらい別の案を考えてその3つを上席者に判断してもらいそこで決まった案をまとめて、最終上席者に提出すると、上席者はじぶんの意見で出来上がった企画について自分が考えたものと愛着を感じ、さらにその上の管理者に対しても積極的に推挙してくれるに違いありません。
注意が必要なのは、あなたが持って行った根幹部分が中途半端だと、全く違ったものになる可能性があることも覚悟が必要です。

定番挨拶のキャッチフレーズを作ってみませんか 新人編12話

私がツアーコンダクターをしていたころ、「見た目は太った95キロの熊ですがハートはめちゃめちゃ優しい添乗員の○○です。どんなことでも気軽にお声掛けくださいね。でもエサは与えないでくださいね。懐いて家までついていきますよ」と最初のあいさつで言うと「クスッ」と笑みがお客様に見えて和やかな旅路についていた記憶があります。
今でも、ちょっとアレンジはしていますが、場を和ませるキャッチフレーズを使うようにしています。
これは、もう一つ利点があって名前は忘れられやすいのですが、このキャッチフレーズは何となく覚えていてくれる確率が高いのです。
キャッチフレーズには冒頭でいうものもあればギャグとして例えば明石家さんまさんの「美味しいわけないやん。(食べてみて)・・ほんまや!!」とか出川さんの「やばいよやばいよ」「これがリアルだから」など
また、最後の言葉で有名なのが映画解説者の故淀川長治さんの「それでは、さよなら、さよなら、さようなら」です。
このように、何か一つ、あなたらしいキャッチフレーズや口ぐせがあれば、印象に残りやすく、そういえば・・・と認識されます。すなわち、あなたの行動が目につきやすくなるので出世への道も開ける可能性が大きくなるわけです。


「形から入る」も有り 新人編13話

人事で昇格するとき、2つの昇格基準があると私は考えています。
前者は十分にその役職の素地がありその働きは期待に応えるものだと確信して昇格させる場合。後者は、上席者が異動や何らかの理由で不在になった時や全体のバランスなどで、勤務年数や年齢そして業務経験年数等の理由で昇格する場合があります。
日本の人事システムだと多くの企業が年功序列の名残があるため後者による昇格がはびこっています。
どっちにしても出世することには違いはないのですが、後者でチャンスが来たと思いそこから勉強など努力する人は良いのですが昇格することをただ給与が上がっただけ位しか考えていない人は不幸でしかありません。
周りは当然役職がついたのだからそれなりの仕事をしてくれると期待しているのに、そこにギャップが生まれてきます。
大体、何をどうすればいいのかわかっていない可能性があります。もしあなたが役職者になった時、後者のタイプになりそうなら今からあなたが尊敬できそうな上席者の真似をすることをお勧めします。
意識して観察して行動パターンを覚えてください。あと世間のビジネスパーソンを観察してください。そのまねをしてみましょう。
多くのビジネスパーソンは朝に新聞に目を通しています。できれば日経新聞ともう1社。本当は紙面をお勧めしますが今どき紙面を契約されていない方も多いと聞きますのでまずはネットでも良いのですがトピックスだけにとどまらないでください。
もう一つできるビジネスパーソンは自分磨きにお金を投資しています。
それは、スポーツジムだったりジョギングだったり教養を高めるためにスクールに通ったり異種交流会に参加したりしています。
今は仕事を進めていくことだけで忙しいと思いますが、できる上席者やビジネスパーソンは時間を作って自分身が身をしています。なかなかチャレンジしにくいとは思いますがまずは形からだけでも真似をしてください。そのうちに慣れてきたら習慣になっていますよ。










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